ムービープラスで「フォーエバー・ヤング」を観ました。
事故で昏睡状態に陥った恋人の回復を待つため、人工冬眠の実験台になった男が、現代に目覚める姿を描いたファンタジー・ドラマ。
1939年、アメリカ空軍のテスト・パイロット、ダニエル(メル・ギブソン)は、ある雨の日、恋人のヘレン(イザベル・グラッサー)にプロポーズしようとしますがうまく言葉にできませんでした。
仕事へ戻ろうとしたヘレンは、交通事故に遭い、重傷を負い、昏睡状態に陥ってしまうのです。6ヶ月が過ぎ、半ば自暴自棄になったダニエルは、親友の科学者ハリー(ジョージ・ウェント)が開発した人間冷凍装置の実験台に志願しました。もしヘレンが目覚めたら起こしてくれと言って・・・。
時は流れ1992年、2人の少年ナット(イライジャ・ウッド)とフィーリックス(ロバート・ハイ・ゴーマン)は、偶然紛れ込んだ空軍の倉庫で、埃をかぶったカプセルを発見し、固く凍った男の身体が横たわっているのを見つけました。それは50数年前と変わらぬダニエルの姿でした。目覚めたダニエルは、ナットの母クレア・クーパー(ジェイミー・リー・カーティス)を暴漢から救い、クーパー家に迎え入れられます。
一方、軍とFBIはダニエルを追っていました。やっとハリーの消息を知り、彼の居所を訪ね、暴発事故でハリーが死んでしまったために、自分が置き去りにされたこと、ヘレンが生きていることを知ったダニエルは、急速な勢いで老化する体で、かつて自分が操縦したB-25でヘレンのもとへ飛び立ったのです。
岬の灯台に住むヘレンのもとへ降り立ったダニエルは、老人の姿になっていました。ダニエルは、ヘレンにやっと会うことができました。そして・・・
未来で恋人に再び巡り合うという素敵な物語です。
映画「タイムマシン」では、タイムマシンに乗って過去に戻っても、恋人の死から逃れることは出来ませんでしたが、この映画では自らの死をも厭わないダニエルに神の恩寵が齎されたのです。
長恨歌の中の「天に在りては願わくは比翼の鳥となり、地に在りては願わくは連理の枝と為らん」という一節を思い起こしました。
楊貴妃と玄宗皇帝が死後まで夫婦仲良く共に暮したいと誓った言葉なのです。