コロナ禍で施設に入所している母との面会は禁止されています。
でも、病院での診察には立ち会うことができるのです。
会えるのは嬉しいのですが、病気が再発しているということ・・・
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顔にできた腫瘍(脂腺癌)
手術をせずにと様子を見てきたのですが、傷が急に大きくなりだしました。
無意識に触ってしまうので処置が必要になったのです。
放射線治療に通院を続けるか、切除してしまうか?
切除した場合、抜糸までの期間傷口を触らずに過ごせるかが問題です。
認知症の母、無意識に傷口に手を持っていくでしょう。
入所している施設では手足の拘束はできないのです。
自宅で介護できるのか?対策はないのか?
病院で施設の方と一緒に頭を抱えてしまいました。
でも、事情を察したお医者さんが入院の措置を取ってくださいました。
コロナ禍で診察や入院の難しい時節、本当に有難いことです。
切除に痛がる母の声を聞きながら待つ時間の長いこと。
「あれっ、お父さんの看病がんばってたOさん?」
数人の看護師さんが母のことを覚えてくれていました。
この病院は20年前に亡くなった父が長年お世話になったところ、
脳梗塞で8年間入退院を繰り返し、母はその介護をしていたのです。
父の付き添いをしながら、他の患者さんの面倒までみる世話好きの母、
たくさんの看護師さんとも仲良しでした。
「私がこの病院に入った頃ですよ」と、ベテラン看護師さん。
母は思い出せないかもしれないけれど、
急な入院で疲れ切った私が、少しほっとしています。
面会が出来たかと思えば・・・
心穏やかではありませんでしたね。
そうね施設では今は身体拘束はできないですから
理解する力が遠のき行動が忘れられてしまう
結果を想像するだけでも胃が痛くなりそう。
病院に入院させていただけることになって本当に良かったですね。
しばらく落ち着かないでしょうけれど
疲れこまないようにね。
施設で介護できない状況だったら、自宅に引き取るべきか?
でも、傷が癒えるまで目を離さずにいるなんて出来るのだろうか。
施設の方はすぐ上司に電話、面会禁止の施設に家族が付き添うことを相談。
その間に若いお医者さんは、本来は日帰り診療なのに、
なんとか入院治療できないかを検討してくださいました。
入院してしまうと施設の退所という問題も先生は心配してくださいました。
以前診ていただいていた病院への紹介状をいただくつもりで出かけたのに、
思わぬ方向へ、でも良い方向へ向かいました。
施設の方は家族の立ち会えない治療中もずっと一緒にいてくださいました。
いつも母の手を握って安心させてくれる優しさに感動した一日でした。