すっかり葉を落とした奥伊勢湖の水辺、
どんより寒い日は水も深く重い色です。
一羽のサギの白がひときわきれいに見えた。
母の五七日忌(35日)の法要に向かう朝。
紅葉や銀杏がきれいだった一か月前は、
葬儀や片づけに追われ大好きなこの場所を素通りしていた。
少しづつ遠くなっていく母との日々、
悲しみはあまりないけれど、思い出すことが多くなっているかも。
年末、お餅つきやおせち作りに追われていた姿、
もっと手伝ってあげれば良かった。
お正月も孫たちに会うことを喜んでくれていたけど、
私たちのために動きづめで、ゆっくり遊べなかったよね。
「今ごろ気がついたの?」と母が笑っていそう。
「ここは祖父の生まれ育った所なんだ」と気づいたのはずいぶん経ってからでした。
祖父が見た景色は、未だダム湖になっていない宮川の清流だったのですが。
ここに出かける機会は少なくなるでしょうが、
私の心の風景のひとつです。
母との心の風景は何処を思い出すんでしょうか?
ありがとうございました、良いお年をお迎えくださいね。