ワニなつノート

 詩集「こどもという手続き」(3)



 詩集「こどもという手続き」(3)


  《生き物のなまえ》




その生き物が生きる手続きが ある


まず何も選ばずに生まれる

星も国も性別も身体も個性も
そして親も 選ばず生まれくる


ただ さびしくないようにと 生まれる

選ばなくても 出会えると
信じて 生まれくる

その生き物はさびしいと死んでしまう

声とぬくもりと微笑みがないと 生きていけない


その生き物を こどもという
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