子どものころに、一度も「自分」を選んだことのない子どもは、
自分の人生を自分で決めていいのだということが、
どういうことなのか、大人になっても分からないままでしょう。
オーケ・ヨハンソンさんは、こう書いています。
「どのズボンをはくとか、
サンドイッチに何をはさむかということについてさえも、
自分で決めることを奪われている知的障害者が、
成長できるわけがない」
それは、「発達」とか「何かができる」ようになることについて、
言っているのではないと思います。
その「できる」ことを、使う「わたし」(主人公としてのわたし)が、
「成長できない」ということだと思います。
悲しいことに、大人になり状況が変わっても、
子どものころに覚えた「自分」を変えられない子どもは
たくさんいます。
ヒデとジュンくんは、まったく逆です。
「できないこと」は、誰にも負けないくらいいっぱい持っています。
でもそれに負けないくらい、
確かな「自分」をもって大人になりました。
私はそのことをよく知っています。
私がヒデとジュンくんの生き方が好きなのは、
私と同じように自分の好きなことに
わがままに生きているからです。
自分の人生を、自分の生きたいように、
いろんな制限はいっぱいあるけれど、
でもその中で、自分にわがままに、人を信じて、
自分を信じて、伸び伸びと生きている姿をみせてくれています。
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yo
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