《「支援」から子どもを守る7つ》(メモ2)
《「人生いろいろ」という病気の支援》
「おとなの発達障害 診断・治療・支援の最前線」という本を読んだ。
特別支援教育の「繁盛」は知っていた。昔から私たちは少数派だった。だから、向こうの人と通じない話をするのは、もういいやと思ってきた。
だからふつうは、読まない本だった。でも、「発達障害とされる外国人の子どもたち」という本を読んだり、沖縄で【小中学校の「情緒学級」に通う子が、この10年で12・5倍】という記事を見て、敵情視察をすることにした。
□
読んでみて、ひっくり返るほど愕然とした。
「発達障害の最前線」の本に、書かれていたこと。
☆「診断が困難」で、「確立した治療法がない」。
「え?」
☆診断基準は、子ども時代における「他者から見た行動の特性を中心に定義されている」。
「へ?」
☆「症状や特性が時間とともにどう変化するかが述べられていない」。
「ん?」
☆「内的な精神病理はほとんど定義に含まれていない」。
「は?」
☆「グレーに診断して、グレーに支援すればいい」。
「?」
・・・これが、2019年第一回「日本成人期発達障害臨床医学会」の内容をもとにした発達障害の「最新の知見」!!(・。・)
□
うまく言えないが、不思議の国に迷い込んだ気分になって、ミルクボーイの声が聞こえてきた。
◆「あのな、うちのおかんがな、何とかっていう子どもの病気を思い出せないっていうんや。」
◇「ほな、一緒に考えたるさかい、特徴を教えてな」
◆「その病気はな、本人じゃのうて、《他人からの見た目》が肝心なんやて。
◇「それやったら、他人と時代が変われば、どの子が病気かも変わるってことやな。それ、ほんまに病気かいな?」
◆「お医者さんもな、診断は困難やし、治療法もないっていうんや」
◇「難病やな。直らへんのかいな?」
◆「それがな、3歳なら3歳で診断はつくんやけど、《診断の根拠となった特性は年齢とともに変動します》のやて」
◇「なんやそれ。いまの時代、DNAとか神経解剖学とかで分からへんのかい」
◆「ああ、それな。なんか言うてたな。とにかくいろんな苦労をめっちゃ含んでる「包括的概念」で、根底には「生物学的基盤の多様性に加え、障害の進行過程の多様性と可塑性がある」んやて」
◇「ほーかつで、せーぶつがくてききばんのたよーせー、つまり人間いろいろっちゅうことやな。で、人生のしんこーかていにもさまざまあるちゅうことやな」
◆「ほな、人生いろいろ病か」
◇「そりゃ、病気やのうて、お千代さんの歌やないかい」
(=゚ω゚)ノ
「自分ばかりをせめて 泣いて過ごしたね
ねえ おかしいでしょ 若いころ
ねえ、こっけいでしょ わかいころ
笑いばなしに 涙がいっぱい
人生いろいろ 」
(島倉千代子 人生いろいろ 作詞中山大三郎)
(つづく)
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