《この子に一番いい教育 一番いい環境》
この言葉を38年耳にしてきた。
不思議なのは、「一番いい」ものを探しているのに、選択肢は2つか3つしかない。
それで「一番」は見つかるのかな。
何かがずれていた気がする。
本当は、「選択」するものにどんな「怖れ」があるか?と、問い返さないといけないんじゃなかったのかな。
「ふつう学級」に、大切な子どもを委ねることに、どんな「怖れ」があるか。
「特殊学級」「養護学校」に、大切な子どもを委ねることに、どんな「怖れ」があるか。
親の怖れを脇に置いて、「子どものため」、「一番いい環境」を「選択する」ということが、私の一番の違和感だったのだとおもう。
その「選択」を利用して、親が「見ないで済む」怖れは何だろう?
ふつう学級に行きたいという人に、子どもと自分の気持ちを正直に伝えること、子どもの気持ちを大事にすること、…そうすれば大丈夫ですよと話したときに、返ってきた言葉を思い出す。
「でも、それって、逆らうってことですよね」
◇
子どもに「一番いい教育」を願うなら、親として子どもに育てたいものを確認してみるといい。
子どもに贈りたい能力、贈りたい信頼、は何か?
子どもに感じてほしい安心。友だちや先生、人への信頼はどういうものか。
それは、いまのこの学校で、いまのこの教育で、実現できるかと。
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