今までと違うかたちの就学相談会(その2)
《「今」を認めないかぎり、「次ぎ」を認めていくのは難しい》
その言葉は、親や支援者のための言葉だと思ってきた。
大切な言葉だから忘れないように、何度も自分に言い聞かせた。
その自分が癌になり、もしかしたら「次」はないのかも、という日常で暮らしているうち、言葉の焦点が変わった。
「今を認めないかぎり、次ぎを認めていくのは難しい」は、親や支援者のための言葉ではなかった。
なにより、子ども自身が「いま」を認めることのための言葉だった。
子ども自身の「いま」を大事にする言葉だった。
子ども自身が、「いま・ここに・にいる自分、「今」ここに生きている自分、今ここで安全で、
今ここで「わたし」でいられる、という、今の自覚、今の確認、今のためにこそ、大切な言葉だった。
だからこそ、子どものとなりにいる大人にとっても、かけがえのない言葉だった。
こんな単純なことに気づくのに長い時間がかかった。
◇
「今を認めないかぎり、次ぎを認めていくのは難しい」 (石川)
その言葉を、就学相談会であたらしいかたちで伝えるとしたら、子どものいま、大切なものは何だろう?
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