「より多くのケアを必要とする」ことがこの子の日常。
「この子がいる」ことが、私にとっての「日常」。
この子の日常には、いつもふつう学級の仲間たちがいた。
だから「国連勧告」は、私たちにとってはただの「日常」の確認だった。
「異議申し立て」による守りも「日常」。
「0点でも高校へ」も、私たちの「日常」だった。
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「インクルーシブ」とは、「非日常」だったものを、「日常」の自分の生活に「含み込む」こと。
だからインクルを語る言葉は、一人ひとり違うんだな。
この子がいる「日常」は、「制度ができてから」という未来や「どこか別の国」にある訳じゃない。
この子がいる「日常」は、ここにある。
【写真:仲村伊織】