伊部さんと康司へ 2016
昨日、一人の子どもが定時制高校を不合格になった
彼は去年も、その定時制高校を3回不合格になった。
3回とも合格できるだけの点数は取れた。
3回とも受検者は定員を大幅に下回っていた。
でも3回とも不合格だった。
今年も、同じ定時制高校を4回受検した。
4回とも、合格できるだけの点数は取れた。
4回とも、受検者は定員を大幅に下回っていた。
でも4回とも不合格だった。
昨日、最後の受検が終わって、40人募集の定時制高校に合格したのは17人。
定時制高校の席は、まだ23人分空いていた。
その23人分の空いた席で学ぶことが許されない理由は何か。
その子は車いすを利用している。
最後の受検、募集は23人。
受検者は一人。
受験会場は2階だった。
そして、結果は「合格者なし」。
ほんとうは体調を考えれば、近くの全日制高校に通えるのが一番だ。
全日制高校は倍率も高く、より多くの点数を取れないと難しい。
それでも2年間、全日制高校に挑戦した。
3年目と4年目には定員の空いている定時制高校。
過去何十年と受検者を全員受け入れてきた定時制高校に望みを託した。
しかし、7回連続、合格できるだけの点数を取りながら、
競争相手もない受検で、
教室の席が半分以上空いている状況で、
7回連続不合格にされること。
でも、その不合格は、「障害が理由ではない」と校長はいう。
校長がそう言うのだから、「障害による差別ではない」と教育委員会はいう。
それは「差別」ではなく、「総合的判断」という。
私は、これこそが、障害者差別だと思う。
そのことを教えてくれたのは康司だった。
昨日、途中から、ずっと隣に康司がいるのを感じていた。
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