こだわりの溶ける時間 2018 (その1)
《「かわいそう」より「かわいい」》
「ふつう学級は難しい」と言われる子がいる。
「45分座っていられますか?」「分からない授業はかわいそうですよ」「自己肯定感が持てません」と言われる。「いじめられますよ」と言われることもよくある。
親にも不安はある。そして、迷いながら、あきらめきれずに私たちの相談会にくる。
不思議だが、私たちの相談会に「来る」時点で、気持ちは「ふつう学級」に傾いている。
子どもが3歳、4歳だと「迷い」も大きいが、年長組になると迷いより覚悟に傾いていく。
「特別支援」と言われるのは分かっていて、子どもの様子からも難しいんだろうなと感じながら、それでも手放したくない大切なものがある。
それはたぶん理屈でなく、「かわいそう」より「かわいい」という気持ちなのかなと思う。
それがないと、これから話すことは伝わらない気がする。
はじめに、就学相談会で聞かれる4大疑問の答えを書いておく。
1.「いじめられますよ」
A.《大人が子どもをいじめなければ、子どもは子どもをいじめない。》
2.「45分座っていられるか」
A.《はじめから座る子もいれば、慣れてきたら座る子もいる、というだけの話。》
3.「分からない授業はかわいそう」
A.《ぜんぜんかわいそうじゃない。むしろ、ふつう学級で過ごした子ほど、ふつう高校の授業も楽しめる。たとえテストが0点でも。
豊かな中身のつまった0点もあれば、無感情の100点もあるということ。》
4.「自己肯定感が育たない」
A.《私の出会った子どもたちにとっては、ふつう学級は自己肯定感を育てるところだった。》
私には、この答えが真実だ。
出会った子どもたちは、みんなうなずいてくれる。
でも、そうでない経験をする子がいることも知っている。
違いは、どこにあるか。
どうして、私が出会った子どもたちは、自己肯定感にあふれているのか。
どんな過程をたどってきたのか。
「こだわりの溶ける時間」に起きていることを書いてみたい。
(つづく)
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