ようこそ就園・就学相談会へ2020
日曜日の相談会に来てくれたのは8家族。
0歳の子が二人に、2歳の子が一人…。
「へ? 0歳の子が二人もいるのは初めてだなぁ」
「0歳の子の両親に、わたしはどんな言葉をもっていたっけ?」
「0歳を中心に考えたことなかったなぁ」
「0歳の子の親に、ふつう学級がいい話? それはそうなんだけど、《それ以前のことば》があるよな」
「そんなこと思ったって、もう始まっちゃうじゃん」
◇
昨日のことをよく覚えていないのだが、たぶんこんな思いを話した。
親としてこの子に何をしてあげることができるのだろう。
この子に何をしてあげるのがいいのだろう。
この子に一番いい教育はなんだろう。
そう考えるのは自然なことだとおもう。
でも、それと同時に忘れないでいてほしいことがある。
この子は何を感じているだろう。
この子は何を望んでいるだろう。
障害があるからとか病気があるから、できないことがあるから、苦手なことがあるから、の前に、この子がどうしたいだろう、この子がどう感じるだろう。
はじめにそこから考えてあげることができるのは、親しかいないんじゃないだろうか。
この子はどんなとき、誰といるとき、どんなふうに笑うだろう。
どんな声に囲まれていたら、この子は安心だろう。
どんな声に囲まれて成長するこの子の姿を、見守っていたいだろう。
そんなことを話したような記憶がある。
相談会後のアンケートに0歳の子の親が書いてくれたことば。
「うちの子はダウン症の合併症で白内障と難聴があり…。たくさんの声を聞かせることが大切という言葉が印象に残りました。…耳が聞こえるようになるかはわかりませんが、騒がしいくらいたくさんの声を聞かせてあげたいと思いました。」
もう一人の0歳の子の親。
「少し先のことでしたが安心しました。大きくなった時に社会の中で生活していけるような進め方をさぐっていきたいと思います。」
2歳の子の親。
「・・・とても目の前が明るくなりました。ありがとうございました。」
わたしが子どもたちから委ねられてきた思いが届いたような気がした。
でも私が子どもたちから受け取ったものは、言葉によってではなかった。だから、届けたものも言葉ではない、と思うのだけれど。「言葉じゃない」のだから、ここにもうまく書けない。
「あなたのために」良かれと 考えてくれる人がいる
「わたしのために」言葉を 教えてくれる人がいる
「ぼくのための」良かれを 守ってくれる人がいる
でも
「じぶんで」かんじるよいものは だれがきいてくれるだろう
まだことばにならないこえは だれがみつけてくれるだろう
「ぼくのよかれ」を だれがまもってくれるだろう
「わたしのよかれ」を だれがいっしょにわらってくれるだろう
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