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和尚さんの思い出

2010年08月31日 | Weblog
菩提寺(先祖代々の寺)の和尚さんが亡くなられた。

連絡を受け仕事が終わって駆けつけたが、お通夜は終わっていてどうにかお焼香だけはさせていただいた。

眠っているだけの様に、ふっくらとしたいつもの和尚さんの顔だった。


以前も書いたかもしれないが、この和尚さんはとても厳しい和尚さんだった。

ある法要の日。
家族だけで法要が始まった。

このお寺では参列者にも薄いお経の本が渡され、和尚さんのお経に合わせて参列者もお経を読むルールなのだ。

慣れないお経にまごまごしながら和尚さんについてお経を読んでいたが、突然和尚さんはお経を読むのを止め「声が小さい!ご先祖さまに届きません!」と。

続いて、「やはり意味がわからないと、読めませんかね」と般若心経の最初から文節毎に意味と解釈について延々と教えていただく事になってしまった。
最後まで教えていただいた後「では私と一緒にお経を読んでください」と、和尚さんに言われ、必死に大声出してお経を読んだのだ。

それ以来、家族は法要の度に大声でお経を読む事に少しずつ慣れていたのだが、今度は親戚も含めての法要があった。
親戚は大声でお経を読むなんてルールなど知る由もなくマゴマゴしていたら、また和尚さんに「声が小さい!」と叱られてしまった。

親戚の皆さんは驚いた事だろう。


でも、厳しいだけの和尚さんではなかった。
先祖から家系の変遷をよく知っておられ、事情を理解してのお説教をよく聞かせて頂いた。

般若心経や仏教の考えについてや、托鉢や座禅などたくさんのお話を聞かせていただいた。
迷いのある時期の和尚さんのお話は、とても心強いものだった。


和尚さんありがとうございました!
ご冥福をお祈りいたします。
コメント
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