令和4年6月18日(土)
睡 蓮 : 未 草
スイレン科の多年生の水草で、地下茎から長い葉柄を
伸ばし、水面に浮水葉を浮かべる。
花は大型で水面上または水上に抜け出て開花する。
4枚の萼片と多数の花弁・雄蕊、1個の雌蕊を持ち、
花弁は白、黄、赤、紫色等様々な花を咲かせる。
スイレンは世界中に分布し、凡そ50種類程が在ると
いわれている。
睡蓮(スイレン)といういう名前の由来は、花が蓮に
似て夕刻に閉じてまた翌朝に開花する事からこの名が
付けられた。
実際には日中開いて夕刻に閉じる「昼咲き」と、夕刻
に開いて朝に閉じる「夜咲き」のものがある。
日本に自生する睡蓮は耐寒性が強いものが多く、未刻
(現午後3時頃)に咲くところから、別名の「未草」
とも云われている。
日本に古来から自生する「未草」は、可憐な白い花を
付け俳人等に多く親しまれ詠まれて来た。
俳人の名句
睡蓮の一花一花の真昼かな 上村 占魚
現在のものは、明治の初め頃に渡来した外来種が多く
花の色も赤、白、黄色等多くの睡蓮は、観賞用として
池や水鉢等に栽培されるものが多い。
名古屋市東区に在る日本式庭園「徳川園」の睡蓮が、
咲き初めた。
徳川園は「徳川美術館」が隣接し、庭園内には結婚
式場のある本格的な日本式庭園で、春夏秋冬に庭園
の景観が楽しめる場所。(吟行でもよく訪れる所)
黒門(昔の武家門)を入ると正面に徳川美術館が
在り、その左手に庭園の入口がある。
直の「虎仙橋」を渡ると大きな「龍仙湖」(人造湖)
が広がる。池の奥に進むと睡蓮の花が池面に、、、
時折、睡蓮の花の間から錦鯉が姿を現す。
これから7月末まで、見頃を迎える。
今日の1句
未草ものの気配を知らせをり ヤギ爺