令和4年6月17日(金)
潮路句会5月例会より、
兼題 : 1)新茶、2)母の日、3)当季雑詠
参加者 出席者 6名、 欠席者 3名
余り苗ひとかたまりに育ちをり 玲 子
ふり注ぐこの一滴に新茶汲む 美保子
きんつばに八十八夜の茶を啜る ヤギ爺
茶の雫独り愉しむ新茶かな 美智子
もぢもぢと手を出す母のカーネーション 美保子
潮路抄、
水に生れ風に和みて川蜻蛉 玲 子
川蜻蛉(おはぐろとんぼのこと)
寂れたる屋並忘れず燕来る 魚 青
見よがしに我を見返す蜥蜴かな 美保子
日もすがら風に弾める手毬花 千 里
水際の日の斑揺らし花あやめ 美智子
夏蝶の気もそぞろなる花壇かな 政 子
給食の脱脂粉乳昭和の日 ヤギ爺
コロナの影響も余り気にせず、、所がこの処 句会仲間の
体調がすぐれず参加者が少なかった。
梅雨入り宣言、鬱陶しい季節がやって来た、、、
体調を気にしつつ、、外に出てみようかな、、、、、
各地で祭りが再開されている様だが、残念ながら地元名古屋の
「みなと祭り」は中止となった。(何せ、人出が多すぎるか)
7月の兼題は、1)網戸、2)ユキノシタ、3)当季雑詠
令和4年6月16日(木)
捩 花 : ねぢればな、もじずり
ラン科の多年草、原野や芝地等に自生する。
茎は高さ30cm程で柔らかく草のように見える。
葉は羽状複葉で萩に似ている。
6~7月頃に根生の細長い葉の間から10~30cm
の茎を伸ばし、上部に多数の可憐な桃紅色の小花を
咲かせる。
螺旋状に密生して咲くのでこの名がある。
学名のSpiranthes(スピランセス)は、ギリシャ語の
「Speria」(スペイラ)は螺旋、これに「anthos」
(アンソス)花、を加え「螺旋の花」を由来とする。
捩花は日本全土に自生し、ヨーロッパ東部、シベリア
更には温帯・熱帯アジア全域、オセアニア等全世界に
分布する。
江戸時代には愛好家等により栽培される様になって、
「もぢずり」と呼ばれていた。
今では、庭園の芝地や都市部などにも普通に繁殖し
雑草扱いされている。
今朝は公園の草取り日(毎月一度)、
昨日の雨も上がり、お陰で公園の地面が柔らかくなり
雑草が刈取り易くなった。
既に蒲公英などの春咲きの野草は姿を消して、所々に
淡いピンク色の「ねじ花」が咲いていた。
本当にこの花は、螺旋状に茎の周りをてっぺんによじ
登るようにくるくる回って咲いている。
高さは20cm弱、とても可憐な花で雑草扱いで摘み
採るには切ない、、、、、。
今日の1句
捩花や螺旋階段咲きのぼる。 ヤギ爺
令和4年5月22日(日)
クレマチス : 鉄線花
キンポウゲ科センニンソウ属の鑑賞用蔓性多年草。
クレマチスは「蔓性植物の女王」ともいわれている。
葉は複葉で、茎は冬でも枯れることはなく鉄線の様なので
この名がある。 テッセンは中国に自生する別の花がある。
5~6月頃、葉の付け根から長い柄を伸ばし、白や桃、紫
色の大輪の花を開くが、花びらはなく、花びらに見えるの
は、6個の萼片が変形したものである。
クレマチスは、テツセンやカザグルマなどを交配して作ら
れた園芸品種で、世界には温帯に250種が分布する。
日本へは江戸時代の初期に渡来した。
逆に、1836年に植物学者でもあったシーボルトにより、
日本の原種のカザグルマ(雪おこし)がヨーロッパへ紹介
されている。
イギリスを始めヨーロッパでは、クレマチスと薔薇を組み
合わせ、フラワーアーチ等として人気がある。
先日、「名古屋クレマチス会」の主催による「クレマチス
展」がフラワーガーデンで開催されていた。
様々な品種が展示され、大輪の色鮮やかな花に会場の彼方
此方から、ため息が洩れていた、、、、、。
モンタナ、
アレキサンドラブルー
ビダルバー
今日の1句
枝折戸に雨後の鉄線鮮らけし ヤギ爺
令和4年5月17日(火)
鴨足草 : ユキノシタ
ユキノシタ科の常緑多年草。 草丈約30cm
山野の湿地に自生するが、庭等にも植えられる。
紅紫色の紐状の根を這わせて繁殖する。
根際から肉厚で丸い葉を出し、葉や茎にも毛を帯びている。
5~7月にかけて白い五弁の花を咲かせるが、花弁の上3枚
は小さく淡紅色で斑点の在り、下2枚は白く大きく垂れる。
名の由来は、雪の下に在っても葉が青々としているからとか
或いは白い花を雪に喩えたとも云われている。
亦、花の形が鴨の足に似ているから「鴨足草」といわれ、
虎の耳に似ているからと「虎耳草」とも書く。
葉は、凍傷や咳止め等の効能がある。
葉を火で焙り軟らかくなったものを、患部の腫れた所に貼り、
凍傷、しもやけ、火傷などに効能があるといわれる。
葉をすり下ろした絞り汁をガーゼに浸し、耳垂れ、中耳炎に
良いとされる。
亦、風邪・咳止めにも効能があるとされる。
ユキノシタの葉に氷砂糖、生姜を加えて煎じて飲むと良いと
される。
私は小学生の頃に小児喘息を患い、「ユキノシタの葉に柿の
ヘタ、大根のスライスに氷砂糖をいれ半日程置いた上澄み液
をよく飲まされた。」
余り馴染まず、三度三度イヤイヤ飲んでいた。咳は止まるが
喘息に効くとは思わず、、症状が酷くなると医者にはしり、
注射と吸入器を、、暫くして落ち着き、、繰り返した。
親には大層心配をかけたが、、。ユキノシタが咲く頃には
何時もこの頃を思い出して居る。
丁度、徳川園(虎の尾付近)のユキノシタが群生している
頃である。
今日の1句
鴨足草貰ひ歩きし母の貌 ヤギ爺