令和3年11月30日(火)
鸊 鷉(かいつぶり): 鳰
カイツブリ科の水鳥。鴛鴦(おしどり)と同様に留鳥なので、
厳密に言えば冬鳥ではないが、冬の湖沼等で目に付く事から
冬の季題となる。
繁殖期には浮巣(折枝、萱、水草等)を作り水上で子育てする。
(5,6月頃、夏の季語)
一年を通し、湖沼や川で見られる。体長26cm程で潜水が得意
な茶色っぽい姿は冬枯れの中で目立つ。
体を沈め、その反動で浮き上がる力を利用して頭から潜る。
最長で約25秒もの間潜るので「息長鳥」の異称がある。
肢の両側に膜がついて,水掻きの役目をする。
水深2m位の所迄潜り、小魚を捕食する。(深くは潜らない)
カイツブリの由来は、「掻いて潜る」から転じた名。
「カイ」には忽ちという意味があり、瓢「ツブル」は瓢箪の
ような形から「櫂、瓢」(カイツブリ)との説もあう。
室町時代にこの名が付いた。 それ以前には水に入る鳥から、
鳰(にほ)と称されたとある。
カイツブリは、キリッ、キリッ、キリリリ、フィリリと鳴く。
羽白カイツブリ
冠カイツブリ
赤えりカイツブリ
カイツブリの仲間に、「羽白カイツブリ」「冠カイツブリ」
「赤えりカイツブリ」等が冬季に飛来してくる。
名古屋の鶴舞公園では、冬場には野鳥の姿を見かけぬ様になる
が、公園中央に在る「奏楽堂」の裏手の池(胡蝶池、竜ヶ池)
には、鳰(カイツブリ)の番い、群れが湖面を浮つ沈みつ、、
冬枯れの静かな水面に、、、、、つい足を留める。
今日の1句
水輪消え鳰待ちきれず大欠伸 ヤギ爺