令和3年6月30日(水)
蜘 蛛 : 蜘蛛の囲
クモ科の節足動物の総称、
初夏の頃に孕んで陰嚢の膨れた蜘蛛をよく見かける。
蜘蛛の太鼓といい、、腹から無数の子が飛び出して、
これを「蜘蛛の子を散らす」という。
蜘蛛は尻から糸を紡ぎ出して車輪状の巣を張り、これに
引っかかった獲物(虫)を捕食する。
日本国内に蜘蛛の種類は千種類以上に及び、コガネグモ、
ジョロウグモ、オニグモ、トダテグモ等、、、亦、地中に
棲む地蜘蛛、草の中に棲む草蜘蛛、水中の水蜘蛛等がある。
アシタカグモ
ハエトリグモ
ジョロウグモ
蜘蛛は決して愛らしいものではないが、水玉を一杯に鏤め
て白く輝く蜘蛛の巣は美しく、俳句では「蜘蛛の囲」とい
われている。
蜘蛛は「籠る」を語源とするが、陰見、生態、形状の奇怪
なことから、「土蜘蛛伝説」(歌舞伎等に土蜘蛛がある)
怪談、民話等が多く云い伝えられている。
日本には毒蜘蛛が多く見られ、「セアカゴケグモ」等の話題
がニュースとなっている。
セアカゴケグモ
1995年、大阪で発見された外来種(オーストラリア産)
以来、日本各地の港湾の荷役から見つかり、全国に広まる。
雌は体長10mm前後、丸い体形で光沢のある黒色、胸腹
背面にひし形が二つ縦に並んだような赤い模様がある。
孵化から成虫迄100日くらいで、寿命は2,3年。一匹
の雌から5000個程を産卵する。
雄は体長3~5mm程で、毒性はない。
公園等のベンチ下、側溝、ガードレール支柱等の直射日光
の当たらない場所に巣を作る。
雌蜘蛛に噛まれると激痛とともに患部が腫れ、全身に痛み
発汗、発熱等の症状が出る。重症は少ないがアレルギーの
在る人は「アナフィラキシー・ショック」起きる事も在り
要注意。 他にも何種類か紹介する。
カバキコマチグモ
体長10~15mm、樺黄色の体色で黒く大きな顎を持つ。
日本、中国、朝鮮半島等に棲息する。神経性の毒があり、
噛まれると頭痛、発熱、悪寒を発症、酷くなると呼吸困難
を引き起こす。
ドクイトグモ
体長7~12mm、頭胸部背面にヴァイオリンに似た褐色
の斑紋を持つ。人家や納屋に棲みつく。夜行性。
外来生物で、原産地(不明?)から物資に紛れ侵入した。
強い毒性があり、噛まれるとその周辺の組織が壊死する。
死亡例もあるので要注意。
他にも「クロゴケグモ」等も、、、、、、
クロゴケグモ
今日の1句
蜘蛛一つ這ひ上がり来て眠られず ヤギ爺