令和2年5月31日(日)
夏蜜柑 : 夏橙、サマーオレンジ
暖地に植えられるミカン科の常緑小高木
高さ3~5m程で、枝は広がり葉は厚みがある
初夏に葉腋に白い花を付け、香りが強い。
果実は秋に熟すが風味は十分ではなく、樹上で
冬を越す。 この間に丸々と熟成した夏蜜柑が
樹上に下がり、実は大型で皮は厚く果汁は多い。
酸味が強く、暑さを払う爽涼味がある。
俳句ではあくまでも夏の季語として詠まれる。
江戸の中期、仙崎(山口県長門市)に文旦系の
柑橘が漂着したものが発見され、その後に萩藩
の武家屋敷の庭先で栽培したのを切っ掛けに、
普及したと言われている。
萩藩で職を失くした武士達の救済措置として
植えられ、「夏橙」(ナツダイダイ)として
今もこの木が萩市内に現存している。
果実として食されるが酸味が強いので、砂糖漬け
やマーマレードの材料としての用途が多い。
我が家では、カミさんや何故か子供達が好んで
食べていたが、私は苦手でカミさんが剥いて内袋
から実を取り、砂糖か蜂蜜を掛けて食べる。
ただ、夏蜜柑のマーマレードを塗り食べるトースト
は大好物である。
今日の1句
夏蜜柑黄色くなりし妻の指 ヤギ爺