令和2年9月28日(月)
大相撲秋場所、正代優勝
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大相撲秋場所は、昨日(9月27日)千秋楽を迎へ、
関脇の「正代」が、新入幕の「翔猿」(とびざる)を
土俵際、突き落しで破り、13勝2敗で初優勝した。
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噛みしめる正代、悔しがる翔猿
熊本県出身力士の幕内優勝は初めての事。
コロナ禍の今場所、初日から両横綱(白鵬、鶴竜)が
休場し、合せて12人が休場する異例の事態の中で、
場所を盛り上げたのは、正代、と猿翔の二人、
今年に入り2度の優勝の機会を逃した関脇の正代と、
新入幕ながら、小さな身体で土俵一杯、縦横無尽に
その名の通り動き(飛び)周り、男前も在って館内を
大いに沸かせた。その動きは「格闘技」の様で、終わ
った後のあの笑顔は、女性ファンがまた増える、、、、
正代 直也(本名)
平成3年11月5日生(28歳)、熊本県宇土市出身
身長:184cm、体重:170kg
小学校1年の頃、宇土市少年相撲クラブの監督に見出さ
れ、小学5年で全国わんぱく相撲全国大会出場。
中学2年、全国大会の優勝メンバーとなる。
熊本農業高校3年の時、国体相撲少年の部で優勝。
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東京農業大学2年で学生横綱となる。3年の時に
遠藤(現、幕内力士)に破れ、アマチュア横綱を逃す。
大学4年の時に教員実習に行き、2週間で10kgも
体重を減らし「自分は先生に向かない」と感じた。
農大相撲部恒例の「時津風部屋との合同合宿」に参加、
プロの相撲の世界を知る。
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時津風部屋入門
時津風部屋に入門し、2014年春場所初土俵
(大学3年の時、幕下15枚目格付出しの資格得る機会
が在ったが、大学卒業を優先するため、資格失効した)
そのため、前相撲スタートとなる。
序の口で7戦全勝。 2015年1月場所、7戦全勝で
幕下優勝、同年9月場所で新十両に昇進。
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この時に四股名変更の話があるが時津風親方は「正代は
いい名前、おかしくない」と、この名前を四股名とした。
この頃正代は「若し、後3年で関取にならなかったら、
引退して第二の人生を」と話していたという、、、
十両昇進時のインタビューで「十両で対戦したい相手は」
に、「誰とも当たりたくない」と答え、外観とは裏腹に
消極的な受け答えに「超ネガテイブ」と話題に、、、、
十両昇進の9月は11勝4敗、11月場所13勝2敗で
十両優勝を果たした。
2016年1月に新入幕、初土俵から11場所での入幕
は史上3番目のスピード出世である。この場所10勝をし、
敢闘賞初受賞。
2017年1月、新関脇となるが上位との対戦が続き苦戦
ある親方は「腰高の立会を相手に読まれている」と指摘
その後は、三役を行ったり来たりと好不調の波が、、、
今年(2020年)1月場所、12勝1敗で迎えた14日
目に、好調の徳勝龍(幕尻)との対戦が組まれて敗れる。
千秋楽に徳勝龍が大関貴景勝に勝ち優勝した。
正代は13勝2敗で優勝を逃がすた。
3月場所は8勝7敗だったが、横綱白鵬に勝った。
そしてこの9月場所、10勝2敗で両大関と対戦して、
貴景勝、朝乃山を圧倒的な強さで破り、千秋楽に今場所
絶好調の新入幕「翔猿」(11勝3敗)と対戦した。
立会から翔猿に両差しとなられ押し込まれるが体を交わし
寄るも、上手く翔猿にいなされ、再び両差しを許して
土俵際迄寄られ、辛うじて突き落して勝星、、、、
初優勝を果たした。
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優勝に沸く、地元(熊本県、宇土市)
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表彰式では、感無量で涙する、、、、、。
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感無量の正代
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敢闘賞の翔猿
次の場所では大関昇進が確実視されている正代。
上位陣(横綱、大関)が精彩を欠く中で、正代、翔猿の
二人の溌溂とした相撲で、土俵を沸かせて欲しい、、、
※画像は、NHK-TVのニュース、サンデイスポーツから引用
今日の1句
秋場所に翔る早技男前 ヤギ爺