遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

歌会始め

2023-01-19 16:59:42 | 鶴舞公園へ行って来ました
令和5年1月19日(木)

歌会始の儀

1月18日、皇居宮殿「松の間」で新春恒例歌会始の儀が
行われた。


宮中で行われる年始の歌会で、新年の儀式として「お題」に
よる短歌詠進される。

毎年一月に行われる様になったのは、明治2年(1869)
以降で、天皇・皇后両陛下他の皇室方が臨席される。
先ず国民の詠進歌(一般公募)が披講され、次いで選者と、
召人と続き、皇族方の御歌が披講された後、皇后陛下の御歌
が朗読された。最後に参加者全員が起立する中で天皇陛下の
御歌がゆったり、優雅に2回繰り返し朗読された。


一般の歌、

山梨県 : 小宮山碧生さん

友の呼ぶ僕のあだ名はわるくない
他のやつには呼ばせない

東京都 : 吉田直子さん

みづいろの絵の具ばかりを借りにきた友の
見てゐた空を知りたい

京都府 : 丹羽沙矢香さん
友といふ言葉を知らぬ一歳が泣いてゐる
子の頭を撫でる

島根県 : 漆松友香さん

母さんも友だちできた?と小一の吾子に
問はれし仕事の初日

茨木県 : 芳山三春雄さん

ともだちを友人と呼ぶやうになり子は
就活をほどなく終へる

神奈川県 : 岩田真治さん

つくるでもできるでもなくそこにゐたあなたを
わたしは友と呼んでる

新潟県 : 相川澄子さん

友だちはゐないんだよと言ふ君の
瞳の中にわたしを探す

東京都 : 久和鏡子さん

キスゲ咲く尾瀬の木道友の背の
リズムで歩くすこし離れて

熊本県 : 三浦清美さん

卒論は梶井だつたね君だけが
四十二歳のままなる友よ

岡山県 : 藤井正子さん

温もりの残る手袋渡されて
君は友より夫となりぬ

選  者 : 内藤 

海越えて柔らかき声まだ逢はぬ
友といっしょに卓を囲む

召 人 : 小島ゆかり

旧友のごとくなつかしあかねさす
夕陽の丘に犬とゐる人

皇 室 方

寛仁親王、涁子さま

器からこぼれてしまつた言の葉を
静かにつむぐ友の横顔

秋篠宮妃、紀子さま

春楡の卓の木目を囲みつつ
友らと語る旅の思ひ出

皇子、秋篠宮さま

彼方此方を友らと共に行巡り
聞き初めしことを喜びありぬ

皇后陛下、雅子さま

皇室に君と歩みし半生を
見守りくれし親しき友ら

天皇陛下の御歌

コロナ過に友と楽器を奏でうる
喜び語る生徒らの笑み


※ 来春の「お題」は、「和」と発表された。



最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お早うございます ()
2023-01-22 09:55:24
こうした行事があることは存じていましたが、
初めてテレビで見ていました。
一般の方たちの短歌、いちいち心に染みました。
友心、妻心、母心で、共感できるものばかり。
皆さん、素晴らしい表現ですね。
こんな感想をもてるのは、
自分がいい友たちに恵まれて生きた証だと思っています。
きっと、ヤギ爺様もそうなのでしょう。
返信する

コメントを投稿