令和3年9月30日(木)
鰯 雲 : 鱗 雲、鯖 雲
秋によく見る鰯雲は、気象用語でいえば巻積雲のこと。
小さい雲片が小石のように並び集り、規則的に連なり、
さざ波のようで白く薄い。
離れ離れのことも続いていることも在り、広がりの大きい
ものも小さいものも在る。
高空に出て鰯が群れるように見えるので鰯雲、鱗のように
鱗雲
見えるので鱗雲、亦、鯖の斑紋のように見える事から鯖雲。
鯖雲
この雲が出ると雨になり易く、鰯がよく獲れるともいわれ
漁師の間では、大漁の兆しであるとも言われているそうだ。
9月の「潮路句会例会」の兼題が「鰯雲」と当季雑詠で
在った。 (私は投句参加)
8月は緊急事態宣言下、盆休みとなり久々の句会、、、
今年は雨天、曇天が多く、中々青空が拝めず、、、それでも
時折の晴間、澄んだ秋空に鱗雲が、西方一杯に地平線の彼方
まで広がった。鬱陶しい世の中、久しぶりに気分佳く、、、
今日の1句
潮路句会9月例会より、
島かけて沖へ広ごる鰯雲 玲 子
補陀洛の水平線に雲の嶺 勝
山田守る父の背丸し鰯雲 美保子
振り向きもせで子の発ちし鰯雲 美智子
孫からの似顔絵届く敬老日 輝 子
桐一葉落ちて音なき大伽藍 魚 青
秋立つや川辺に波と風の音 政 子
海鳥の群るる岬の鰯雲 セツ子
地平線果つることなし鰯雲 ヤギ爺