燃えるフィジカルアセスメント

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薬剤師に期待すること

2022-12-28 | 闘魂症例検討会

みなさん、こんにちは。

 

今後の展開としては、医師向けの教育が最も重要である。

 

我々は、日本の総合系若手医師に対して表5のような教育を展開している。

 

このような教育は薬剤師も参加するとより効果的であろう。

 

表5:ポリファーマシーについて医師向けに教育すべき内容

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ポリファーマシーは副作用のリスクを高める

高齢者の生理的変化(腎・肝↓体脂肪↑)は薬の副作用のリスクを高める

高齢者の病気の原因では薬剤性も常に考える 

薬歴を詳細にとる

処方カスケードで経時的多発的に副作用をきたすことがある

脱処方(De-prescribing)を常に試みること

退院時処方調整で内服薬の整理を試みること

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さらに一歩進めて、病院薬剤師には表6のような役割を期待したい。

 

プロフェッショナルとしての薬剤師であれば十分期待できる役割である。

 

表6:ポリファーマシーについて病院薬剤師へお願いしたいこと

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残薬・飲み合わせ禁忌・不適切処方のチェック

処方カスケードのチェック

担当医師と「診断名と検査値情報」をシェア

薬剤情報は薬剤師(PharmD)から医師へ

(MRから医師への情報提供はなるべく避ける)

薬剤効果は「絶対リスク」を用いて医師へ伝える。すなわち、NNT (number needed to treat)を用いて医師へ伝える 

薬剤の副作用リスクは、NNH (number needed to harm)を用いて医師へ伝える

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写真:お気に入りから、沖縄本島南部、港川漁港からの風景です。

 

みなさん、当ブログは年内、今回で最後です。

来年、2023年の再開は1月4日を予定しております。

来年も当ブログをよろしくお願いいたします、それではよいお年を。

 

 

 

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