燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

補正 HCO3 による血ガス鑑別

2021-05-20 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。
 
 
回答 「補正HCO314
 
 
補正HCO3=実測HCO3+(AG-12)
= 10+(16-12)
= 14
 
 
 
解説
 
純粋なAG開大性(AG上昇)代謝性アシド―シスでは、デルタAGの濃度と同じ分、実測HCO3の濃度が低下する。
 
 
ここで、補正HCO3 (正常=24±2実測HCO3  + AG 
 
であるが、補正HCO324±2内になければ、下記の要領で他の酸塩基平衡異常の存在も考える。
 
補正HCO3 > 26 であれば、代謝性アルカローシス
 
補正HCO3 であれば、AG正常型代謝性アシドーシスの存在を考える。
 
 
本ケースの補正HCO314と低下しており、AG正常型代謝性アシドーシスの存在も確認された。
 
 
PCO224と、呼吸性アルカローシスがあるが、
 
代謝性アシドーシスでpH7.XXであれば、換気増加で代償することでpCO2XXとなる。
 
本ケースのpH7.23であるので、換気増加の代償は十分といえる。
 
 
まとめると、本症例の酸塩基平衡異常については、
 
AG開大型代謝性アシドーシス
 
AG正常型代謝性アシドーシス
 
代償性呼吸性アルカローシス
 
がある。
 
 
では、これらの病態を説明できる原因は何だろうか?

 

 

写真:浦添市の海岸

 

 

 

群星沖縄臨床研修センターのホームページです。沖縄の基幹型8研修病院での研修医教育に貢献しています。

 

マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。

 

一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。

 

徳田安春・公式ツイッター

https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda

健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。

 

好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。

 

健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。

 

徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2020のジャンル別賞の健康部門2位を受賞しました。

 

こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 症例:補正HCO3 は? | トップ | 症例クイズ:尿中アニオンギ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

闘魂症例検討会」カテゴリの最新記事