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さて今回も引き続き、薬のリスクについて考えていきましょう。
例11 80歳女性。 主訴:失神。 認知症のため通院中で、一ヶ月前より認知症に対する内服薬を服用していた。 来院当日、自宅にて座位で食事をとろうろした直前に顔面蒼白になり、失神し、一分間で意識を取り戻した。 家族が救急車をよび、搬送されている。
血圧140/90mmHg、心拍数38bpm、徐脈、呼吸数18回/分、体温36,5度、SpO2は空内気で94%、心音は整で雑音なし、血糖、電解質は正常であった。
この患者の場合徐脈性不整脈による失神、心原性失神と診断できるが、どういった薬が原因となっているのかがポイントになる。 最近、認知症にはさまざまな薬が使われるようになったため、不整脈など副作用を認められる患者がときどきみられる。
原因薬剤としてドネペジルがあげられる。 ドネペジルは作用機序から考えると、コリンエステラーゼ阻害薬なので、アセチルコリンの刺激を増やし、心臓に徐脈性不整脈をきたしうると元来考えられていた、また別の症例報告では、ドネペジル服用により torsade de pointes を引き起こしていた。 torsade de pointes をきたす薬剤は多いので、こういった薬を服用している患者が失神などのさまざまな症状で来院した場合には、心電図をとってQT延長がないかどうかをみるといいでしょう。
写真は那覇市の老舗ステーキハウス、ジャッキーのCランチです、これにスープが付きまして、確か350円、安いでしょう、しかしチキンカツの大きさ、皿からはみだしてますね。
では、次回に。