今回も「賢く選ぶ百歳長寿の養生訓」よりお送りします。
本題の前に、臨床推論の総論ルールがたった1時間で楽しく完全理解できる、
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今回はケース事例をみながら考えていきましょう。
例1 34歳の女性。目の充血を主訴に来院されました。角膜に問題はなく、眼球結膜はびまん性に発赤、かゆみもありました。アレルギー性結膜炎を疑い、ザジテン点眼を処方。
解説:この患者さんの場合、視力、痛み、羞明、嘔吐、頭痛、が無いことがポイントです。
例2 65歳の女性、嘔吐にて来院。比較的突然の発症で視力低下もあり、角膜輪周囲の著明な充血あり、眼圧測定したところ44mmHgであった。
解説:突発性の眼痛、羞明、嘔吐、視力低下、瞳孔散大で、閉塞隅角緑内障を疑うときはなるべく早期に眼科医に相談するのが原則。今後の視力低下を防ぐためです。急性の充血眼で注意すべき疾患には、閉塞隅角緑内障、前房出血、眼窩蜂窩織炎、急性角膜炎、角膜潰瘍、強膜炎、虹彩炎、ぶどう膜炎があります。
例3 56歳男性、目の不快感を主訴に夕方受診。いつも朝には軽快するということで、ドライアイを疑い、人口涙液を処方した。
解説:睡眠時に完全に目が閉じない人で気をつける。一重まぶたの人に多い。
例4 27歳男性、仕事場の洗面所で、自分の左目が赤いことに気がつき、あわてて受診。特に、激しい運動もしておらず、痛みも視力障害もありません。
解説:結膜下出血。ただし、血液疾患が隠れていることもありますので、他に出血を示唆する症状がなく、出血性の既往歴もない、抗凝固薬内服なども無いことが確認できたら、OKです。
では、「賢く選ぶ百歳長寿の養生訓」より、目が赤い時の心得3ヶ条をお示しします。
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第1条:急性の赤い眼(red eye)では、結膜炎が30%を占める。
第2条:赤い眼には、①危険な徴候、②原因と経路、③全身の問題の3つに注意。
第3条:眼は外の環境に直接触れる臓器であり、職業歴や生活歴も重要。
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今回は以上です、話変わって、大相撲名古屋場所は結局横綱白鵬が優勝しました、荒れる名古屋と言われてましたが、順当に白鵬が勝ちました、横綱になって初めての優勝をと期待された鶴竜でしたが、残念でした次に期待しましょう、では次回に。
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