先日の旅行記事で、スイスの全鉄道5100kmの内、登山鉄道と言う特殊な鉄道とは云え、僅か半日間約20km乗ったに過ぎないのに、知ったかぶりをしてしまった。
更に、知ったかぶりを続けることにする。
江戸時代の庶民(江戸在住者に限られたのかもしれないが)は宵越しの銭は持たないと粋がったのであるが、それにはそれなりの理由があった。
江戸期のことについての詳しくは前稿で述べたので、本来の話に入ることにする。
スイスでは、家を新築するとき自宅の地下に「核シェルター」を設置することが義務化されていると聞いたことがある。
(現在もこの制度が、継続されているかどうかは知らない)
また、公共の建物の地下や高速道路の下にも「核シェルター」が完備され、住民全員が1ヶ月くらい生活できる設備と物資が蓄えられているというのである。
先日NHKで日本の食糧問題の現状が話題になったが、スイスでは、万一の時には、肉・酪農製品から穀物類に切り替えたうえで、必要量の70%くらいの食料を1ヵ年分備蓄しているというのである。
目を転じて、時給を見ると、20~25フラン(1400~1600円/hr)が平均的なところ。特殊技能者の場合、庭師=50フラン、左官屋=60フランとのこと。
外国語のできる秘書では、7000フラン/月(45万円) 位のようである。
確かに、物価も高かったが、賃金も日本よりだいぶ良さそうである。
この国は、税金が三種類ある。連邦税=8%、州税=12%、市町村税=8~15%、合計約30%程度の高率な税である。
このような賃金・税の体系を元に、万一に備えた投資や皆兵制度を怠り無く実施しており、国民の理解が得られていることに驚かされた。
現在の日本は、まさに無手勝流の「宵越しの銭は持たない」式国家である。