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探していた本を発見!再会!

2011-04-28 23:40:03 | 本・読書・音楽
一昨日から始めた【脱】その1①「捨てる作戦」の実行で
狭い家の中を占領している「本」の整理にとりかかること
にして、昨夜10時過ぎから深夜2時過ぎまでやった

小説類は適当に処分してしまうのだが、それ以外の本は
流行本を除くとだいたい残してきた

昭和50年代後半頃からのものが本箱の中にたくさん眠った
ままになっていて、もはや手にとることもあまりないだろう
と思われるものは捨てることにした

現状は前後2列入りで上下5段の書棚が7本、保存して
いるのは数千冊あると思われる

これ以外に仕事場も部屋が本だらけだがまず自宅から整理
して、とにかく本から脱出したい

まず、入口にある本箱1本を整理する作戦で4時間かけて
なんとか捨てる本と残す本を分類してみた

基本はすべて捨てるつもりで始めたのだが
○まだどうしても必要な本は残して
○きれいで他人に譲ってあげたい本も別にして
その他の本は勿体ないが15冊ずつひもをかけて捨てるため
玄関へ運んだ

15冊をワンセットにして20セット、狭い玄関が埋まった
すでに今朝、マンションのごみ置き場へ運んだのでもうあの
300冊とは永遠にお別れになった

でも最初の書棚1本が完全に整理できていないのだから道は
遠いからなあ・・・

よく活躍してくれた?本や
思い出のある本は
ついついページをめくってしまう

はさんであるメモや
書きこんだ文字・・・
なつかしい
だから作業時間がかかってしまう

そんな中で何度探してもみつからず失くしてしまったとばかり
思っていた本と思わぬ再会を果たした

 「運命をひらく心」 
   常岡一郎著 昭和43年4月8日発行 講談社 



これは自分が買った本ではない
昭和の時代にある経営者団体で理事長をされていたO先生から
最後にいただいた本で、O先生が知人だった元参議院議員の
常岡先生から寄贈されたものだ

 常岡一郎さんについてはこちら
http://homepage2.nifty.com/chushin/profile.htm
http://ryukoin.exblog.jp/

その経営者の組織(主に人の問題について勉強していた会)で
独立したばかりで仕事のなかった自分に10年間、事務局長を
任されたがO先生にはその間、ずいぶんと指導をいただいた

昭和59年頃だったと思うが確か93歳だったO先生からある
ことを頼まれた

それは本箱を何本でもいいから探してほしいということ
先生の自宅と大阪の事務所にある本をあちこちに寄贈するので
本箱も添えて送りたいということだった

北は青森まで送ったと記憶しているが、事務所にいくたびに本が
なくなっていく、自分もほしい本が沢山あるのに欲しいと言えず
先生もくれる気配はまったくなかった・・・

大口先にほぼ送り終えた頃、やっとほしい本があったら上げると
言われて選んだ本がその「運命をひらく心」という本、この本は
欲しい本だったのでまるで自分のために残してもらったようなもの
今に思えばそうだったのかもしれない

当時、独立どころか実態は病気でサラリーマンが務まらずに辞め
なんとか自立の道を開こうとしていたときで自分の将来について
不安だらけだったので「運命をひらく心」ということばが自分に
ぴたりだったから正に天からの贈り物に思えた

この本は何度も何度も読んで大事にしていたつもりだったが
いつの頃からか見当たらなくなって失くしたものと諦めていた

それがよりによって他の本のケースに入れて保管していたために
気がつかなかったのだ
大事な本だからそうしたのだと思うが忘れていたのだろう

O先生は事務所の本を全部処分し、事務所も整理してしまった
秋のある日、突然なくなってしまった

葬儀はしないようにと言われていたが、教会でのお別れ会には
2000名を越える人集まり新聞でも惜しまれる記事になった

「運命をひらく心」との出会いは、不遇であった若き頃に大きな
影響を与えてもらったO先生との久々の再会にもなった

仕事場の本棚に「運命をひらく心」は大事に保管することにした

O先生はそうして本を次の世代に引き継いだ、いまでも、どこかで
人のために役にたっているかもしれない

自分にそこまでして寄贈する本があるだろうか?
冊数はいくらあっても時が過ぎれば価値を失う本だから捨てても
惜しくはない
しかし、いつの時代でも、価値を失うことなく、人の心を豊かに
するような価値ある本をどれだけ読んできたか、O先生と自分の
読書の質の違いに気がついた。