隠れ家の閉店。

昨日の夕刻、携帯にメールが入ってきた
夜の隠れ家の主からビールでもとお誘いだった

滅多にお誘いなどないのだからそれならと
オオサカ・ミナミの夜の隠れ家へ出かけた

いわゆるラウンジというこの隠れ家は今月で
２７年の看板を下ろすことになっている

常連さんに声をかけているのだろうと思うが
すでになつかしい顔が来ていた

縁あって開店したその年から利用してきたが
客の大半が高齢になったり亡くなったりして
いまでは自分が一番古い客になっている

と言ってもずっと利用を続けてきたわけでは
なくて長く間、行っていない時期もあった

昔は別として今も年に５〜６回程度だろうか
それでもつかず離れずの２７年だったが
いつも大事に接してくれてありがたかった

主のママがたまにしか行かない自分のことを
「店で一番古いお客様」と言ってくれると
なんでこんなに長く？と不思議にさえ思った

お客には自分なんかより格上の一流大卒の
エリートさんや経営者も結構いたが
堅苦しくなくて程よい知的な雰囲気が好きで
読書仲間と顔合わすと楽しくて仕方なかった

国大卒の知的ママは歴史や文学に特に知識が
深く会話も上手で気配り満点の人！

その皆の夜の社交場がなくなるというので
久し振りの常連さんも集まっているのだろう

なつかしいメンバーとお互いにあの頃に
歌っていたカラオケをリクエストごっこして
楽しいひと時を過ごした

昔から親しかった人が「マスターズ陸上」に
出るために練習をしていると聞いて驚いた！

自分も「マスターズ陸上」が夢だから
どこかの大会で会えたらといいねと
握手して別れてきた

種目は同じ短距離、ただし、彼は大学時代まで
陸上、短距離の選手だったそうだから
ちょっと相手にはならんなあ・・・
でも夢は夢として、楽しいじゃないか

話は戻るが、なぜ、２７年も続いたのか
振り返って思いついたことを書いてみると・・・

●必要以上に踏み込まず「節度」をもって
　だれとでも　親しく接してきたつもり

●なによりも大事にしてきたのは「会話」
　お酒の席はだれとでも気軽に楽しく
　会話ができないと孤立して行きづらくなる

●目立ちたがらないこと
　でもなんとなく気になる「存在」でいること

●酒の場だからこそそれなりの「品」を大事に
　下品な話、言葉、態度は慎むこと

●お店のイベントには一切、参加しないできた
　必要以上に近づきすぎるとトラブルこともある
　あえてべたべた関係にならないようにしてきた

●店や客に「期待」しすぎたり
　期待されすぎないようにしてきた
　　

●カラオケも大切な人間関係のツールだから
　下手でも断わらないで楽しく歌うようにした
　またカラオケは自分の「イメージ」を作るので
　曲や歌手にはこだわった
　マイクを独占しない、人より先に歌わない

まあ、こんなこと、言うているが
この通りにできてきたかというと
それはことばだけかもしれない

幸いに他のお客とトラぶったことは一度もなく
親しくしてもらってきたことはありがたい

最後に、いま時、そんなところで遊んでいて
いいのか？
３日前のブログの内容を問われるかもしれない

オオサカ・ミナミといっても
大変に経済的で飲み会程度の料金だから
自分でも行くことができた

普段から、他に、飲みに行くわけでもないし
家でも飲むのは日曜日だけ
だからたまにはいいだろうと思った

でも、すでに、店の看板は降りていた
これで夜の隠れ家もなくなる
それもいいじゃないか

オオサカを代表する夜の盛り場とも
これで卒業かなあ・・・

そう言えば大阪に出てきて就職した銀行は
そこから近いところにあった

いまは合併して店舗もなくなっているが
自分にとってはなつかしいオオサカ・ミナミ

もう、足を運ぶこともなくなるだろう
ありがとう。