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「燃料カプラー」に続いて、「締付けトルク」の質問が届きました

2022-07-01 14:17:08 | 質問 と 回答 ( Q&A )

   
先日、トライアンフ デイトナ675 を所有する人から、「燃料カプラー」の質問が届きましたが、新しく「締付けトルク」の問合せがありました。

 


それは、シリンダーヘッドカバーの固定用ボルトのメーカー指定締付けトルクの質問でしたから、メーカーのサービスマニュアルの写しと一緒に、『ガスケット』の事について解説をしました。どちらにしても、燃料タンクは無事に外れたようですが、「ガスケット」の事に関心のある方は、ぜひ、ご覧下さい。


https://gra-npo.org/lecture/bike/Q&A/Fuel_coupler/coupler_2.html



【 回答文より一部転載 】

この「ガスケット」が利用されている箇所で注意をすべき点は、適切に液体や気体の漏れや流入を防ぐ事である事は多くの人が理解しているのですが、誤って、固定用ボルトの締付けトルクを必要以上に高めてしまって、ボルトやボルトで固定している部品を破損してしまう例が多い事です。
例えば、エンジンオイル交換の為の「ドレイン ボルト」を必要以上に締付けてオイルパン(エンジン最下部にあるオイル溜め部品/アルミ製が多い)を破損させたり、点火プラグを締め付け過ぎてシリンダーヘッドのプラグ穴を破損させたりする例は少なくありません。 そして、今回のシリンダーヘッドカバーも、固定用ボルトの締め付け過ぎでカバーを破損させる例も少なくないのです。

 


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< Q&A >「 関東でのセッティングセミナーの開催予定は?」

2022-04-07 16:19:21 | 質問 と 回答 ( Q&A )

  
 ・・GRAが開催しているイベント『整備・セッティング・セミナー』に関して
   問合せがありました。


【  質問  】

関東でのセッティングセミナーの開催予定は有りますか?


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【  回答  】

〇 〇  さん

この度は 当法人が開催しております『 整備・セッティング・セミナー 』開催に関するお問合せを下さり、誠にありがとうございます。
さて、お問合せの開催地区に関してですが、現在のところ、神戸市周辺地区以外の方からの開催要請が無く、残念ですが、現在は神戸市周辺地区での開催の企画だけが進行しております。
     
お住まいの近くでの開催を要請される場合は、下記の Webサイトページで案内している通り、全国各地、国を問わず開催をしますので、どうぞ一度ご検討ください。

【 募集! 要望・わがまま 】
https://gra-npo.org/office/invitation/request.html


また、イベントや講座の開催要請以外、オートバイの整備やセッティング、ライディングなどで問い合わせしたい方や悩みを抱えている方には、“Q&Aコーナー” 等を通じて、可能な範囲で詳細な回答をお届けしておりますので、“Q&Aコーナー” をご利用下さい。
  
【 質問、募集しています 】
https://gra-npo.org/policy/explanation/invitation_question.html


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どうぞ、いつまでも、楽しく、安全なオートバイライフ環境の創造の為に、今後共に宜しくお願いします。

                                                       NPO法人 GRA  informationチーム


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Q&A『 ステムベアリング の調整について 』を掲載しました

2021-08-26 18:53:55 | 質問 と 回答 ( Q&A )


「 ステムベアリング を調整したいのですが・・ 」という質問が届きましたので、その方への回答を公式Webサイトに掲載しました。
     

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回答では、オートバイで使われている多くの種類のベアリングの特製を解説して、ベアリングにとって最も過酷な環境で使用されているのが、スイングアームピボットベアリングとステムベアリングである事から始めて、ステムベアリングの最適な整備・調整方法を、イラストと画像を使って詳しく解説しています。
その解説の中で、ステムベアリングの設計が混迷の遺産で、メーカーが指定する整備方法も最適でない事に触れていますので、関心のある方は、是非、ご覧ください。

【 Q&A  ステムベアリングの調整について 】

https://gra-npo.org/lecture/bike/Q&A/stem_bearing/stem_bearing_1.html

 

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※ 解説の一部を紹介します。

「 前項で、オートバイで使われているベアリングの中で、ステムベアリングが最も使用環境が厳しい箇所で使われている事を紹介しました。さらに、その使用環境の問題とは別に、ステムベアリングはオートバイの安全に欠かせない直進安定性に大きな影響を与える大切な部品である事と、ライダーに最も近い場所にあるベアリングなので、ライダーはその状態をハンドルを握る手を通じて感じやすい事により、ステムベアリング関連の設計を混迷に陥らせている事を解説しましょう。様々な紆余曲折を経て、今もなお最適な設計と整備基準が確立できていない箇所なのです。 」

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Q&A 『 ホイールの “引きずり” について 』を掲載しました。

2021-08-13 22:54:06 | 質問 と 回答 ( Q&A )

   
「 フロントホイールの “引きずり” を減らしたい 」と、引きずりの解消に苦心されている方からの質問が届きましたので、フロントホイールの回転摺動抵抗を減らす為の整備を解説・回答しました。

 

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Z900 オーナーの方は、「 アクスルシャフトのクランプボルトの本数が影響しているか? 」という質問もありましたが、クランプボルトの本数には基本的に関係は無い事を伝え、ブレーキキャリパーのピストンの清掃&給脂の他に、ホイールベアリングとその環境、ブレーキパッドの整形、そしてフロントフォーク全体の整体が必要と回答しています。


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ホイールの “引きずり” と聞けば、多くの人は ブレーキ(パッド)とディスクローターとの接触抵抗を思い浮かべるでしょう。実際、質問を寄せてくれた方も、ブレーキキャリパーピストンやフロントホイールとフロントフォークとの位置関係に注意が向いていました。

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しかし、回答で提案した内容は、ホイールベアリングの最適組み付けと潤滑環境を守る事、ブレーキパッドの整形、そして 1G 状態でのフロントフォーク全体の整体作業です。

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詳しくは、GRA 公式Webサイト に掲載しています。

https://gra-npo.org/lecture/bike/Q&A/wheel_dragging/dragging_1.html




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『 チェーン調整 』アンケート、 中間報告 と Q&A

2021-06-08 03:41:05 | 質問 と 回答 ( Q&A )

日頃から、GRAの解説コラム・【 オートバイの基本講座 】をご覧くださり、ありがとうございます。そのうえ、[ チェーンの遊び調整 ]に関する解説記事作成のために、広く皆さんにアンケートの依頼をしたところ、直ぐにアンケート回答やコメントが届き、「 解説記事をきちんと作成しなくては! 」と意欲が高まって、励まされた気持ちになりました。

そのコメント欄で質問を寄せて下さった方の質問に合わせて、本日は Q&A 方式で、以下の通り質問に回答をしますので、どうぞ参考にして下さい。
また、アンケートの集計結果は、アンケート期限終了後に改めて報告しますので、期待してください。
   

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【 質問 / Question 】

スイングアーム軸とドライブスプロケットが同軸であれば、チェーンの張りがストロークに影響を及ぼす事は皆無で理想的だと思います。
片軸スイングアームのバイクがあるので出来そうな気もするのですが、そこまで必要では無いという事でしょうか?

 
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【 回答 / Answer 】

アンケート回答とコメント・質問、ありがとうございます。
チェーンの遊び調整が必要な理由を正しく理解された方の質問だとわかるのですが、“ 同軸配置 ” の意味や目的を知らない人にも分かりやすいように、順を追って回答を進めます。

 

■ 同軸配置とは ■

スイングアームを車体(フレーム)に組み付けた時の軸(スイングアームの回転軸)と、ドライブチェーンに駆動力を与えている ドライブスプロケットの軸(回転軸)は、下の画像の様に、殆どのオートバイでは離れています。そして、この離れた配置が原因で、走行中に角度が変わるスイングアームとチェーンとの間には常に緊張関係が生まれていて、この緊張関係を少なくする為にチェーンの遊び調整は必要になっています。そして、この緊張関係による問題を減らす為に チェーンの “遊び” 調整が必要になっています。

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そんな緊張関係を解消するために考えられたのが、スイングアーム ピポット(軸)とドライブスプロケット軸 とを重ねて配置する “ 同軸配置 ” で、1970年代、下の画像の様に、一部の市販車両で採用された例があります。
“ 同軸配置 ” は、無駄な緊張関係から解放されるため、当時は耐久性が現代ほど高くなかったチェーンを労り、折損などの破損による事故などを未然に防ぐ目的と、軸が離れている事で生まれるリア周りの車体挙動を避ける目的もあったと考えられますが、特別な構造のフレームが必要になり、剛性面や製造コスト面から採用した車両は殆どありませんでした。

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■ 片持ちスイングアーム / プロアーム ■

そして、多くのオートバイのスイングアームはリアホイールを左右両側で支える構造ですが、質問にあった「 片持ち(片軸)スイングアーム 」とは、下の画像の様に、片方だけで支える方式のスイングアームの事です。最大のメリットは、リアホイールを固定する部品(ハブ)を大径化して、ホイールとスイングアーム本体との締結剛性を高める事が出来るので、設計次第で、高出力車で発生しがちなホイール周りの無駄な揺れ(変形)を減らす事ができ、ダイレクトな操縦性を得やすい事です。

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■ 片持ちスイングアーム + 同軸配置 ■

お待たせしました。片持ちスイングアームに同軸配置 の組み合わせは? という質問に回答します。私自身、今まで考えていなかったやり方について質問だったので、念には念を入れて考えてみたのですが、必然性が高くなく、実現させる為の構造が更に複雑になるので実現は難しいと思います。


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必然性が高くないと考える二つの理由を書きます。一つ目は、1980年代以降、シールチェーンの開発や材質の改良などにより、チェーンの耐久性が格段に向上して、チェーンの破断などの恐れも少なくなっている事。二つ目は、車体解析と車体設計の技術が進んだ事です。一般的な “軸配置” の場合に避けられない駆動によるリア周りの車体挙動ですが、ホイールストローク量が格段に増えたにも関わらず、その挙動を抑える設計が浸透している事です。
       
そして、実際に製作する場合の構造を考えてみると、最も懸念される寸法が ドライブスプロケットの車体中心からの距離です。一般的なチェーン駆動車の場合、チェーンはリアタイヤの外側を通す必要があり、リアタイヤ幅を 180 mm とすれば、ドライブスプロケットは 車体中心線から 左右方向へ 100mm以上オフセットさせる必要があり、“同軸配置” 用の 片持ちスイングアームを製作するとすれば、エンジン後部がスイングアーム固定用の形状になっていない限り、ドライブスプロケット の更に外側に スイングアームを配置する事になり、その上、スイングアームを固定するフレームも配置する必要があるので、かなり横方向に幅が広く複雑な構造になると思います。
でも、仮にスイングアームを ドライブ軸と同軸で固定できる形状と剛性のエンジンが生まれたなら、容易に “同軸配置” の方式が採用できそうですね。


以上、長文の気ままな解説に付き合って下さり、ありがとうございました。


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