メディアが一番に報道する「新規感染者数」やそのグラフだけを見れば、一見、“第4波” のピークは過ぎた様に考える人も少なくないでしょうが、それは重症となって闘病されている人と、亡くなっている人を見逃している短絡的な見方です。
『 グラフだけを見れば 』
グラフだけを見れば、青色線が示す「新規感染者数の増減数」は前週の最悪値から少し減少して、赤色線が示す「治療者数の増減数」はようやく減少した事を示しており、多くの人はまるでピークを超えたかの様に誤解するでしょう。しかし、それは人の健康や命を行方を見ていない、短絡的な視点によるものだと言えます。
感染症対策で最も大切な事は、人の健康と命を守る事です。重症となる人は増え続けて 1383名(5月28日現在)と最多を記録し、一週間でその重症者数の半数に相当する人が亡くなり続けていて、有効な治療薬は無く、“変異株” の感染力と増殖の速さを考えれば、当面はその勢いを止める事は難しい状況だと推測できます。
『 重症者数の半数相当の人が ・・ 』
感染症で最大の損失は人の命です。“第4波”が到来して以来、重症になった人の 50%に相当する人が亡くなっており、実際、重症者数が 1300名以上が続く中、直近の一週間で亡くなった方は約 660名です。そして今、増え突続けている重症の人は 1383名と最多を記録しています。
こうして、日々、約 100名の方々が亡くなり続けている今こそ、感染抑制対策を更に進めて新規感染者数を 0に近付ける努力を一緒に進めましょう。そして、それと共に、亡くなった人の冥福を祈り、ご遺族の方々、そして闘病されている方々の為に祈る時です。
『 介護施設での命を守る為に 』
高齢者の福祉政策は国家行政の大切な大きな柱です。 その柱となっている介護施設の多くでクラスターが発生して、医療機関への入院が断られる中、数多くの方々が亡くなっている事は国の責任と言えます。 実際、“第四波” での感染拡大を記録した大阪府と兵庫県では、介護施設でクラスターが発生した為に、数多くの方々が亡くなっていますが、それに関して厚生労働省などから具体的な対応策は示されていない事に大きな懸念を感じざるを得ません。
既に、感染拡大の波は全国各地へと移り、今後は各地の介護施設での被害者が生まれる事が想定されます。更に、インド型やベトナム型と呼ばれる、更に感染力が高いと言われる “変異株” による被害を未然に未然に探知する為に、介護施設を含む地域全体での下水PCR検査などの 検査を行ない、感染の始まりを可能な限り早期に検知する対策を行なうべきでしょう。 そして、感染発生が確認された施設で、24時間対応する 医者や看護師などの医療スタッフが不足しているならば、国が主導的に 医療スタッフの派遣を行なうべきです。
出典 : 厚生労働省
#COVID19
ページ中の画像は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています 文章等は許可無く転載することを禁じます / Copyright GRA All Rights Reserved. |