GRAでは、新コラム『 マナーより、ルールより、モラルを 』(仮称)を通じて、心や意識の持ち方の提言を行なう予定です。
そのコラム用に、一つの文章を草稿しましたので、誤字や脱字、校正などの指摘をお願いします。
なお、同コラムは 短編を追加掲載して、訴求したい事を分かり易く届ける予定です。
本日の文章「 デートドライブ・黒尾峠での出来事 」(仮称)は、前編・後編 に分けて掲載します。
* * * 以下、前編 * * *
【 デートドライブ、黒尾峠での出来事 】(仮称)
人が責任を持って行なっている事に対して、何も手助けせず傍観者の立場で「意見」だけを言う人は多く、それは時としてモラルに反する行動である事を自覚される事は少なくない。
自身に一切の被害が及ばないに場合には、他人の行動にあれこれと指図する事は控えなくてはならないし、逆に自身の行為が他者の生命や損失に関わるのであれば、モラルに反する無責任な行為として注意を受けるのは当然の事と自覚すべきである。
『 21歳、デートドライブにて 』
鳥取の大学に通っていた頃、確か21歳、当時付き合っていた 2歳年下の彼女と僕の車でドライブしていたある日の出来事だった。
その日は 鳥取と岡山を結ぶ国道53号線を南下して、岡山県の津山市まで行き、その帰り道にその現場に遭遇した。
場所は 県境の黒尾峠から鳥取県側へ下って約 2㎞程、比較的緩やかな右カーブ、そのガードレールが大きく曲がっていて、ガードレール越しに白い蒸気が立ち昇っていた。
「 交通事故だ 」
そう直感した僕はすぐ近くの道路脇に車を停め、ガードレールの外、谷下へと緩やかに続く傾斜面に白い4ドアセダン、スカイライン2000GT が斜面上に止まっていた。
『 救護、トラブル、そして大声 』
斜面を降りて車内を確認すると、若い 20代と思われる男性が二人居て、一人は意識があって大きな怪我は無さそうだったが、もう一人は頭から血を流していて意識は無かった。
時刻は 午後4時過ぎだったと思う。
外は十分に明るく、確認や救出作業には支障無かったけど、県境の近くで付近には民家など一切無く、行き交う車もまばらな道だから、他の誰かに頼る事も出来ない。
「 近くの町までそう遠くない 」
「 病院まで運ぼう 」
40年以上も前の事、携帯電話など無かったから救急車を呼ぶ事も出来ない。
意識のあった男性と一緒に運び出し、僕の車のリアシートに寝かせ、身体の下に敷けそうなモノを車のトランクから取り出し、彼女には圧迫止血を依頼して、さあ走ろうと思ったらエンジンキーが無い。
トランクをキーで開けた時、動転していてキーをトランク内に閉じ込めてしまった。
動転しながら、トランクを開ける手段を考えていると周囲が騒がしい。
交通量の少ない道だけど、観光帰りか、岡山ナンバーの車が数台停まっていた。
でも、みんな野次馬ばかり、誰も手助けの声も掛けてこない。
そうこうしている内に、最初に通り掛かった人が連絡してくれた様で、パトカーが到着した。
そこで、二人の警官に事故の状況をしていると、見物していた人が急に大声をあげた。
「 トランクを壊せ! 」
「 同県人だろ 」
*** 後編 『 心なき者 』は 改めて ***
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