今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

切抜の日

2009-03-01 | 記念日
日本記念日協会を見ると今日(3月1日)の記念日に「切抜の日」があった。
1890(明治23)年のこの日、日本で最初の切り抜き(クリッピング)会社である日本諸新聞切抜通信が設立されたことから、株式会社内外切抜通信社が制定したもの。
同社は国内外の新聞・雑誌のクリッピング、テレビ・WEBのモニター調査などを手がける1939(昭和14)年創業の業界の草分け的企業だそうだ。
同社HPを見ると、1972(昭和47)年には、毎日新聞関連会社となり、それまで、クリッピング会社は新聞・雑誌のGoogleやYahoo!とも言うべき存在であったが、今は、毎日新聞のグループ企業としてして新聞・雑誌のみならずテレビやインターネットも含めた情報のポータルサイトを目指し、活動をしているようだ。
私が現役時代勤めていた会社は、日本の全国に事業所があった。もう、何年前か忘れたが、40年近く前だったと記憶しているが、まだ、今のようにコンピュータやネットが発達していない当時、会社のトップが会議の席などで”東京や大阪など、大都市に本社機能をおいていると、よほど注意をしていないと地方の情報が集まらず、大事なことを見落とすことになるぞ。”・・とよく言っていた。
地方のメディアは、地元のことと共に、中央の情報をも伝えているが、中央の大新聞やテレビなどのマスメディアが伝える情報は、都市部のものに偏り、地方のことは殆ど報じられない。だから、そのような都市部でのマスメディアの情報にだけ頼っていると、どうしても地方で起っている変化に疎くなるのである。
そのため、会社では、本社の各事業部ごとに、それぞれ、担当者を置き、地方の事業所とネットワークを作り、それぞれが必要とする情報にテーマーを設定し、それらのテーマーに関しては、各地の事業所の担当者に、地方紙を切抜きしたものを本社部門へ送らせていた。それを、本社部門の専門のスタッフが見やすいように整理し、社長以下、関係役員や管理職に配布していたのだが、これには大変な労力を要していたが、戦略を立案してゆく上で非常に有用であったようだ。これは、今のクリッピング会社がやっているようなことを、必要情報について、自ら同じ様な方法で収集していたことになる。
情報には、クリッピング会社に依頼すれば事足りるものもあるが、どのような情報を集めるかは、企業の政策や戦略的なことに関係するものも多く、外部に情報収集を任せられないものも多い。
戦国時代の昔から、”情報を制するものがその世界を制する”といわれているように、現代の社会でも、情報を制するものがその業界を制することになるだろう。企業の「経営資源」といえば、一昔前は「人、モノ、金」と言われていたが、1980年代に入ってからは、第4の経営資源として、「情報」が言われだした。この頃は、中堅・中小企業などでもオフィスコンピュータやパーソナルコンピュータを導入し始めた時代であり、パソコンなどによりデーター化されたものによる情報が重視されたのだが、人手によってしか集められない情報も多い。地方で、今何が起っているかなど、地域の新聞や雑誌、TVなどのマスコミ情報もその1つ。今はその地域でしか知られていない小さいなことであっても、そこに、これからの時代に必要となるであろう要素や斬新なアイデアなどが潜んでいることが多くあるはず。それを、どれだけ素早く取り入れ、活用していくか・・・。情報のネットワーク築いてゆくことが大切だ。
私は、2度ほど、米国へ視察にいったことがある。視察の前には、会社が契約したコンサルタントと打ち合わせをした上で行ったが、このような、視察で、一番肝要なことは、その国で新しく起りかけている変化の兆候を見落とさないようにすることだ。海外への視察で、視察先の立派な企業や物を見て、日本よりどれだけ優れているかなどについて感心し、その良いところを学ぶことに一所懸命になっていることが多いようだ。しかし、すでに、日本などで話題になっていることについては、流行物と同じで、もう峠に来ており、これからは次第に退化してゆくことになるものも多いのであり、それはそれで、当面見習うものとして見ればよいのだが、より大切なことは、新しく芽生えてきている潮流を見逃さないことだ。しかし、これは、大変なことで、我々のような専門の知識や情報のないものにとっては、困難なことで、そのために、会社では、そのようなことに非常に敏感な若手のコンサルタントの情報を重視していた。普段社内教育などにおいては、名の売れたその筋の専門家などを使っているが、彼らは、往々にして、「何が新しく芽生えているのか」「何がどう変化しかけているのか」といったことに関する感性に乏しいところがある。しかし、若手には、そのような変化を見逃さない鋭い感性を持った人がおり、会社では、そのような人の情報を重視していた。私たちは、コンサルタントより得た情報をもとに、それが、どんなものであるかを目で確認してくる為に視察に行くのであった。
日本国内においても、意外な地域や意外な分野で、目立たないが、コツコツと地道に取り組み、成果を出しているものがあっても、その地域でしか知られていないことは多くある。優良企業は、そのような変化の兆し逃さずキャッチしている。今の経済収縮の中でも、じっくりと注意を払っていると、地域紙等の中に、素晴らしいヒントが見出せるかも知れないよね。
私は、もう現役も退き、こんなブログを書いて楽しんでいるだけで、もう、難しい情報の収集は必要がないので、ブログ用のネタに、新聞の面白い記事などは、切り抜いて保存するようにしている。冒頭の画像もそうだ。私のホームページ「よーさんの我楽多部屋」は、現役を退いた時に、私の大好きなお酒の器・酒器のコレクションを発表する目的で始めたもの。それだけ、お酒と温泉が大好きな私には、もう、こんな写真はたまらないよ。保存していたものを早速、使わせてもらった。
そうそう、最近は、若者層に新聞も読まないなど活字離れが進んでいるようだ。そんな、若者層の活字離れを防ぐ一方法としていろいろな教育活動の場で新聞を教材の一つとして活用してもらおうと、各新聞社が協調して学校へ新聞を提供する運動などをしているようだ。その様な運動の中に、「新聞切り抜き作品」コンクール〈小・中・高校生)があるようで、これは、自分でテーマを決め、関連する新聞記事を切り抜いてためておき、その中から必要な記事を選択してB紙(模造紙)1枚にレイアウトを考えて張り、感想、意見等を書いて自分の考えをまとめたり、主張する・・・、いわば、新聞記事を使った、「自分の新聞作り」を推進しているようだ。その中から優秀作の表彰などもしているようだ。以下のようなもの。
新聞切り抜き作品優秀作 
http://www.geocities.jp/katotake8888/nie4.htm
これは、結構面白い試みだよね。これによって、この運動が狙っているように、新聞を読んで考えたり、分からないことを調べたりすることによって、社会を見る目が育ち、考える力が身に付くと良いね。別に、学校でなくても、家庭内で、親子で、楽しみながらやるのも良いかもしれないよ。詳しくは、以下参考に記載の「加藤毅のホームページ・NIEの館」を見ると良い。
私は、以下参考に記載の「神戸大学付属図書館・デジタルアーカイブ - 新聞記事文庫 」などを時々参考にさせてもらっている。
(画像は、神奈川県箱根町の箱根園水族園のバイカルアザラシのビリー君。2009年2月27日朝日新聞朝刊より)
参考:
日本記念日協会
http://www.kinenbi.gr.jp/index2.html
株式会社内外切抜通信社
http://www.naigaipc.co.jp/
日本地域紙協議会 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E7%B4%99%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A
神戸大学付属図書館・デジタルアーカイブ - 新聞記事文庫
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/vlist/tyos01.html
経営学 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E5%96%B6%E5%AD%A6
情報 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%85%E5%A0%B1
加藤毅のホームページ・NIEの館
http://www.geocities.jp/katotake8888/nie.htm

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2 コメント

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今日は何の日かに興味があります (宮本洋一)
2009-03-02 17:17:02
はじめまして。gooブログのランダム表示機能で、このブログを発見しました。

私も、gooブログで著名人の語源について毎日書く『人名力』というブログをやっていますので、今日は何の日なのか『今日のことあれこれと・・・』さんを参考にさせていただきます。
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見てくれて有り難う! (よーさん)
2009-03-02 20:37:28
宮本洋一さん、ブログ見てくれて有り難う!
色々書いていますが、余り参考になるかどうか判りません。
兎に角、人に読んでもらうというよりも、自分で、読書感覚で暇にまかせて書いているだけですので。
間違いなども多いと思いますのでその点、ご容赦を・・・。
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