今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

育児の日

2009-10-12 | 記念日
毎月12日の「育児の日」は、 社会全体で子育てについて考え、地域が一体になって子育てしやすい環境づくりに取り組むきっかけの日にと、神戸新聞社が制定。日付は育(いく)で1、児(じ)で2をあらわすことから毎月12日としたそうだ。
♪こんにちは赤ちゃん あなたの笑顔
 こんにちは赤ちゃん あなたの泣き声
 その小さな手 つぶらな瞳
 はじめまして わたしがママよ
「こんにちは赤ちゃん 」(作詞:永六輔、作曲:中村八大
梓みちよ歌唱によるこの曲は、1963(昭和38)年7月、NHKテレビの人気番組『夢であいましょう』の今月の歌コーナーにて紹介され、視聴者からの反響が大きく同年11月、キングレコードよりレコード化され、空前の大ヒット曲となった。梓は本曲で同年の第5回日本レコード大賞を受賞、NHK紅白歌合戦にも初出場を果たし、人気歌手としての地位を得た。
この曲は、作曲者・中村八大 の第一子生誕をヒントに永六輔 が作詞した作品で、当初永はそのエピソードからパパの心情を歌詞にしようと思いついたそうだが、それをママの心情に置き換えたものだという。梓の素晴らしい歌と歌詞は以下で見れる。
こんにちは赤ちゃん 動画&歌詞
http://xpp.sakura.ne.jp/mutual/fest/song/42014.php
この歌詞の中には、「二人だけの愛のしるし すこやかに美しくしく 育てといのる・・・」といった、生まれた子どもへの限りない愛情あふれる言葉が出てくる。
しかし、折角誕生した子供を親が育てるのが面倒だからと、簡単に捨てたり、また、児童虐待し、挙句には、死に至らしめてしまうような親もいるのが今の日本の現状であることは、以前にこのブログ「妊婦さんの日 」の中でも書いた。
そして、一昨年(2007(平成19)年)そのような赤ちゃんを殺害と中絶から守ることを目的に赤ちゃんポスト(慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」)なるものが設置されたとのニュースを聞いた時には、もうそこまでしなくてはいけないのかとショックを受けた。
この「赤ちゃんポスト」のことについても、このブログ「「慈恵病院で「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」運用を開始」」でもとりあげ “厚生労働省によると、捨て子の相談数は年間200件前後とされ、2005(平成17)年度の人工妊娠中絶は28万9127件。また2004(平成16)年に虐待で死んだ子ども58人のうち、7人は母親が自治体に妊娠を届けず自宅などで産んで数日後に命を奪われたケースだったという(2006年11月29日読売新聞)ことも書いたが、こうのとりのゆりかご:慈恵病院HPの” 現在の日本の社会情勢 “を見ると、児童虐待相談件数の推移では、平成13年~平成19年まで15年で35倍にもなっているようであり、減少傾向にはあるが未成年の「人工妊娠中絶件数」が相変わらず多く、その中に、15歳及び15歳未満もかなり居るのが現状である。
このような、赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」の設置に際しては、「捨て子」を容認するのか、いや「捨て子」が依然として存在している以上、それらの新生児は早急かつ安全に保護されてしかるべきだといった議論、や、道徳と人道の観点からの議論などその是非についての賛否両論は今も尽きないが、「こうのとりのゆりかご」に預けられた子供の人数は、設置された2007(平成19)年5月から2008(平成20)年3月までに17人、同年4月から2009(平成21)年5月末までで25人もいるというから悲しくなる。
最近のデーターは分らないので少し古いが、平成10年版「厚生白書」(以下参考の「厚生白書【平成10年版】」参照)によると、2~3歳児を持つ首都圏の母親を対象にした調査では、妊娠が分かった時、望んだ妊娠が75%、子どもを欲しいとは思っていたものの時期が早かった予定外の妊娠が21%、望まない妊娠が5%と、予定外の妊娠と望まない妊娠を合わせた意図しない妊娠がおよそ4例に1例となっていたという。この中でも、望まない妊娠で生まれた子供などは、結果として、捨て子にされたり、虐待されたりと不幸な運命を辿る可能性が高くなり、本当にかわいそうだ。こんな、望まない妊娠の解決手段としては、人工妊娠中絶に頼らざるを得なくなる・・・というのだろうが、日本の国において、中絶は、一般的には犯罪行為であり、刑法の第二十九章(堕胎の罪。以下参考の※:刑法堕胎罪も参照)にあたるのだが、一方、母体保護法(1996年以前の法律名は優生保護法)は、「母体の健康を著しく害するおそれのある」場合等に、特別な医師(指定医師)が本人等の同意を得た上で「中絶を行うことができる」と定めており、この規定に則った中絶は、刑法の正当行為規定の適用をうけて、罰されることは無い。そのため、日本国においては、母体保護法(1996年以前の法律名は優生保護法)が幅広く適用され、多数の中絶が公に行われてきた。厚生労働省の統計によれば、2006(平成18)年に日本で行われた人工妊娠中絶は276,352件で、15~49歳女子人口に対する比率は0.99%、出生100に対する中絶数の比率は25.3件のもなる(ここ参照)。また、法的にグレーな中絶も、公然の秘密として無数に行われているとされている。この問題は「胎児の生命」と「母体の選択権」を比較した場合に「胎児の生命」を優先する立場とる(プロライフ参照)か後者を取るかで、中絶の是非も分かれる難しいものではある。
しかし、避妊を正しい方法で行わなかったか、避妊を行ったが失敗したか。或は、女性が性暴力を受けて妊娠に至った場合、身体的・精神的に障害があり、子を産み育てることが困難である場合、経済的に子を育てることが難しい場合も、結果として望まない妊娠となってしまうのだが、兎に角、望むと望まざるとに関わらず、生まれた赤ちゃんに罪はなく、生まれた以上はどの子も幸せに育って欲しいものである。しかし、たとえ望んで出産しても、核家族化し、近隣との人間関係の希薄化した現代社会では、身近に頼れる存在もないまま「孤立した育児」の悩みを抱えているお母さん方も少なくはないだろう。
そのようなことから、2007(平成19)年度に厚生省によって、「こんにちは赤ちゃん事業」(乳児家庭全戸訪問事業)なるものが創設された。同省の”家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)の概要 “のこの事業目的を見る地、「生後4か月までの乳児のいるすべての家庭を訪問し、様々な不安や悩みを聞き、子育て支援に関する情報提供等を行うとともに、親子の心身の状況や養育環境等の把握や助言を行い、支援が必要な家庭に対しては適切なサービス提供につなげる。このようにして、乳児のいる家庭と地域社会をつなぐ最初の機会とすることにより、乳児家庭の孤立化を防ぎ、乳児の健全な育成環境の確保を図るものである。“・・・としている(詳しくは乳児家庭全戸訪問事業ガイドライン参照)
しかし、訪問者や実施内容などは市区町村に任されていることから、自治体によってはかなりの温度差がみられ、なかには戸惑いを感じているところもあったようだ(以下参考の※:「こんにちは赤ちゃん事業」 全国市町村の4割が未実施 - MSN産経ニュース 参照)。
我が家はもうそのような子育てとは関係が無い年代となったので、我が地元である神戸市の状況を調べてみると、流石、このような福祉に関しての対応には速やかな神戸市だけあって、保健福祉部保健師と市が委嘱した助産師・保健師が乳児のいる家庭を訪問して、赤ちゃんの身体計測や育児や産後の生活に関する相談・指導をしているようだ(以下参考の※:神戸市:くらしのガイド 出産・子育て・教育の“新生児訪問指導”を参照)。
又、同じような趣旨で、2003(平成15)年に創刊105周年を迎えた地元の神戸新聞社は新たな百年事業として、全社を挙げた息の長い取り組みとして、「子育て支援」の運動に取り組んでいるようだ。そのプロジェクトのキャッチフレーズが「すきっぷ」だそうである(神戸新聞社 「すきっぷ21」参照)。サブタイトルは「みんなの子育て」で、子育てに夢を持ち、みんなで支えあう地域社会を目指して、紙面による情報提供のほか、各地で多彩なイベントや啓発事業を展開している。そして、毎月12日を「育(いく=1)児(じ=2)の日」として広く提唱することで、社会全体で子育てを考える機会にしようと、この日を日本記念日協会にも登録したようだ。
同社のHPによれば、神戸新聞では当該日(毎月12日)の朝刊1面の題字下欄に「毎月12日は『育児の日』 みんなで考え みんなが支える みんなの子育て」というキャッチフレーズを掲載し、本運動が単なる啓発にとどまらず、家庭や地域、職場などさまざまな場での具体的な取り組みを通して意識の広がることを意図したもののようだ。以下参照。
神戸新聞社ー育児の日 検索
http://search.kobe-np.co.jp:8080/tools/Front.jsp?dbid=1&search=sim&query=%88%E7%8E%99%82%CC%93%FA&encode=Shift_JIS&size=20&highlight=true&x=20&y=13
確かに、今の時代、昔とは違った「子育ての難しい時代」になったとも言える。しかし、そのような中で、少しでも多くの父母が、子育てを心から「楽しい」と感じることができれば、子どもが犠牲になる不幸な事件もなくなるのは確かだ。そのために「みんなが手を携えて子どもを支える」という意識を広げて行かなければならないだろう。
我が家は、4大新聞の1つを購読しており、地元紙神戸新聞は臨時に買って読むことがある程度なのでで詳しいことは知らないが、同社は今までからこのようなことに対する取り組みに関してはなかなか熱心なようである。家人が、もう現役も退き歳なのだから、もう、今とっている大新聞を止めて、このような地元新聞に替えようよ・・と前々から言っているので、私も、ぼちぼち、検討しようかな~。
(画像は、キングレコード「こんにちは赤ちゃん:(梓みちよ)/、いつもの小道で(田辺靖雄・B面)」1963年、両曲とも作詞:永 六輔、作曲:中村八)
参考:
こんにちは赤ちゃん - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%81%AF%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93
赤ちゃんポスト - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88
こうのとりのゆりかご|慈恵病院
http://www.jikei-hp.or.jp/yurikago/index.html
厚生白書【平成10年版】
http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpaz199801/b0024.html
厚生労働省:子ども・子育て:子育て支援
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/kosodate.html
※:神戸市:くらしのガイド 出産・子育て・教育
http://www.city.kobe.lg.jp/life/registration/guide/shussankosodate/index-04.html
保健師 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E5%81%A5%E5%B8%AB
神戸新聞社 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%96%B9%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB
※:「こんにちは赤ちゃん事業」 全国市町村の4割が未実施 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/081011/lcl0810111706000-n1.htm
厚生労働省:平成18年度保健・衛生行政業務報告(衛生行政報告例)結果の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/06-2/kekka5.html
図録未成年の人工妊娠中絶(推移と地域状況)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2248.html
※:刑法堕胎罪
http://members.at.infoseek.co.jp/tsukurukai/dataizai.htm
神戸新聞社 「すきっぷ21」
http://www.kobe-np.co.jp/skip/index.html
プロライフ-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95
Woman’s e MediNavi/中絶の実情
http://www.e-medinavi.com/cyuzetsu/
[育児の基礎知識]All About
http://allabout.co.jp/children/childcare/

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