15日土曜日に福岡女子大学の産学官技術交流会に参加しました。
プログラムは次のとおり
第6回 福岡女子大学産官学技術交流会
子供が健全で健康に育つための食
期日;平成20年11月15日(土)
場所;福岡女子大学大学会館(2階)大ホール
13:00~13:10 高木学長挨拶
13:10~14:10 基調講演
幕内秀夫(フーズ&ヘルス研究所)「現代社会における幼児の食育」
14:10~14:25 休憩
14:25~15:25 一般講演
1.佐藤 弘 (西日本新聞社)「食、農、環境そして健康を一体的に考える」
2.永田 良隆(下関市立中央病院小児科)「伝統和食でアレルギー疾患と生活習慣病を退治しよう!」
3.野口 孝則(福岡女子大学 准教授)「食と健康分野における産学官地域連携の実践」
15:25~15:40 休憩
15:40~16:45 技術交流会
1.高上 実(高上青果社長)「なぜ今子供達に野菜が必要か?」
2.高畑 康子(食彩館 養玄)「食は命なり」
3.西 福江(高取保育園園長)「高取保育園の保育実践」
4.小崎 孝子(ふたば幼稚園園長)「伝統和食で子どもの育ちを考える~命育む食事とは~」
5.白石 淳(福岡女子大学 准教授)「日本人の栄養」
6.宗像 寿子(福岡女子大学 准教授)「和食教育導入が幼稚園児の食生活変容に及ぼす影響」
16:45~17:00 休憩および移動
17:00~17:30 パネル展示・交流会
17:30~19:00 懇親会
自分の中で、食育は幼児、小中学生を持つ家族のものというイメージがあり、既にその対象から外れている娘を持つ私としては個人的には関心の薄い領域です。
なので、プライベートでしたが、自治体職員として話を聞いていました。
・・・なんで関心が薄い講演会にプライベートで行ったかというと今年度の仕事でこちらの大学と産学連携の事業を行っており、大学自身が産学(官)連携をどのように捉えているのか関心があったからかな。
予想外に面白かったです。
まず基調講演の幕内氏の講演が新鮮でした。
食育はシンプルなものであること、すなわち本来子どもが持っている食べる欲求に合わせて食事をさせること、例えばご飯とお味噌汁、簡単な和風の食事で十分で、バランスを考えたりする必要はないこと・・・人間も本能を持っていて必要であれば、身体が欲しがるってことかな。
厚生労働省が推進する栄養バランスガイドは完全否定。過激でした。
たまたまバランスガイドの策定に携わった先生が福岡女子大におられ、擁護する意見を述べられておりましたが、それも一蹴。激しいやり取りになりました。
これもまたまた新鮮。役所であれば、講師を予め調べて役所の方針に沿わない方は絶対呼ばない。講師はこの分野では有名な方のようでしたので(すみませんしろうとです)、どういうお話になるか始めからわかっていたはずですから、大学の懐の深さを感じました。時間が足りず、バトルが打ち切られたのは残念でした。
また、申し訳ないけど進行のまずさ、スタッフ(学生さん)の準備不足が目立ちました。けれどそれを忘れさせるくらい充実した内容でした。同じような事業を企画するものとして、中身の大切さを改めて感じました。
そのほかに参加してよかったことは産学官連携について再度考える機会になったこと。
産学官連携は先生方のシーズ、特に特許につながるようなものを大学と企業を結びつけて優れた製品を作るというのが、一般的ですが、連携にもいろいろあること・・・今回の場合は保育園や幼稚園と一緒に食育について考えていくということでしょうか・・・
大学には多くの税金が使われています。社会に還元する方法があるのなら、あらゆる機会を使って欲しいなあと思いました。
ただ、大学側から「地域のためになるものを持っているので、利用してください」と言われると抵抗があって、「地域に役に立つことがわかっているのなら、大学の方からアプローチしてください」と思ったりもしましたが。
自分が持っている物だけで地域と連携をするのではなく、大学内研究者と連携して、あるいは大学を越えて連携して地域と関わって欲しい。
地域に役に立つと言われるのなら、そこまでやって欲しい。
大学間の研究者が連携するなどということは大学が声を上げない限り難しいとも思いますし。
産学官連携は研究の片手間、あるいは研究の道具と考えてはできないと思っていただきたいなあとも。
一庶民の理想論です。大目に見てください。
ということで、ひとりで肩身の狭い参加をしましたので、始まる前に会場を撮るのが精いっぱいだった写真をアップ
もちろん懇親会にも参加せず、降り出した雨の中、傘もなくとぼとぼ西鉄香椎花園前駅まで歩いて帰りました。
びしょぬれになってイライラしたので、駅で騒いでいた高校生をがん見してしまった。