“雪中四友”という言葉がある事を知り、広辞苑で調べてみたところ、“画題:玉梅・臘梅・茶梅(さざんか)・水仙の称”とあった。描きたいものが見つけにくい雪の季節であっても、冬に花を咲かせる梅や臘梅、サザンカや水仙は画の題材として使えるので、困った時に助けてくれる友人のような存在なのだろう。そこで、今まで撮った写真の中から、冬に花を咲かせる、梅、臘梅(ロウバイ)、山茶花(サザンカ)、水仙の写真を探してみた。
(1)梅
写真は目白庭園でのもので、2016年1月の撮影。庭園内には雪がまだ残っていた。
「梅つばき早咲ほめむ保美の里」:芭蕉
(2)臘梅(ロウバイ)
この写真も目白庭園でのもので、撮影は今年の2月。この日、雪は無かった。
「臘梅や雪うち透す枝のたけ」:芥川龍之介
(3)山茶花(サザンカ)
今年2月10日、都内に大雪警報が発令された日の写真である。写真の花は寒椿(カンツバキ)かも知れないが、寒椿をサザンカの園芸品種の一つとする考えもあるようなので、サザンカとして取り上げることにした。
「山茶花のここを書斎と定めたり」:正岡子規
(4)水仙
今年の2月、目白の森での撮影。園内には他にも水仙があった筈だが、この日は見当たらなかった。
「水仙や寒き都のここかしこ」:蕪村