王子駅前から都電に沿って歩くと、飛鳥山の下を流れてきた石神井川が左に見えてくる。その先、王子駅南口に入って改札の前を通り過ぎ、跨線橋を渡る。橋の上からは東京スカイツリーを望むことが出来る。橋を渡った先は飛鳥山公園である。江戸名所図会には、北東の方角から眺めた飛鳥山と、石神井川から分水され飛鳥山の裾を流れていた下郷用水(音無川とも呼ばれていた)と、飛鳥大坂の下で下郷用水に架かっていた飛鳥橋とが描かれている。下郷用水は、飛鳥山に続く台地の下を流れたあと、三ノ輪方面に流れていたが、現在は暗渠化され、飛鳥橋も消滅している。その位置は、JRの線路の西側とされているので、跨線橋で下郷用水の上を越えてきたことになる。 飛鳥山公園には、飛鳥山博物館、紙の博物館、渋沢史料館の三つの博物館があるが、今回は時間の都合でパスし、飛鳥山の碑や都電の一球さんなどを見て歩き、無料公開されていた旧渋沢邸の庭園を通り抜けて本郷通りに出る。
本郷通りを左に行くと駐車場がある。道順からすると、この角を左に入れば良いのだが、その前に一里塚を見に行く。ついでに七社神社を参拝し、駐車場のところまで戻って角を曲がる。しばらく行くと、線路際に向かって急な下り坂となるが、その手前を右に入ると跨線橋がある。橋の途中の右側に、新幹線とともに東京スカイツリーが眺められる。橋を下りて、栄町の停留所に行く。