(1)亀戸天神社
亀戸天神社は藤の名所として知られているが、菅原道真ゆかりの梅の名所でもある。現在は50種300本ほどの梅が植えられており、開花の時期には梅まつりが開催されている。
天神社を参詣したあと、池に沿って歩き、梅を見てまわる。
白梅とともにスカイツリーが見えることを確認し、池を一周してから外に出る。
(2)亀戸梅屋敷跡
亀戸天神を東側に出て、道を左に進むと北十間川沿いの浅草通りに出る。以前は、その手前の三角地に梅屋敷跡の説明板が置かれていたが、現在は浅草通りに出て右に少し行ったところに、江東区登録史跡・梅屋敷跡の説明板が置かれている。この説明版の南側一帯が梅屋敷と呼ばれた、本所の商人伊勢屋の別荘であり、臥龍梅と呼ばれる梅が評判であったという。広重は「名所江戸百景」の中に亀戸梅屋舗として臥龍梅を取り上げているが、ゴッホもこれを写している。説明版の傍らには臥龍梅跡の石標柱があるが、文字は何故か車道側に刻まれている。
(3)香取神社・香梅園
浅草通りを渡って、境橋で北十間川を渡る。川沿いには梅も植えられている。北に進むと、次の交差点の向こう側に香取神社がある。梅まつりの提灯が懸かった鳥居をくぐると、境内の西側と東側に梅が植えられている。
東側には香梅園の入口があり、広くはないが梅がびっしりと植えこまれている。江戸時代末期、香取神社の東側に小村井村名主の梅屋敷があり、小村井梅園と呼ばれていた。広さは3300坪。亀戸梅屋敷より広く、園内には釣り堀もあった。「絵本江戸土産」の小村井梅園の図を見ると、富士山のような築山や茶屋もあったようである。しかし、明治43年の大洪水の結果、亀戸梅屋敷ともども廃園となってしまった。過去の梅屋敷を偲び、小村井梅園の復活を願って平成6年に開園したのが、この香梅園ということのようである。
香梅園には85種120本の梅が植えられている。花も様々、樹形も様々。梅の間を縫って見て回る。他の梅林と異なり密生しているので、多種多様な梅に包まれるような気がしてくる。香取神社を参拝したあと、梅林の上に顔を出しているスカイツリーを確認して帰途につく。