<表手参道通りのイルミネーション>
一度は本格的コンサートホールで聴いてみたいと思っていたベートーベンの第九。実現しました。
今だからこそ全世界の心に響く苦悩を乗り越えての歓喜の演奏と歌声!
もう何も言うことはありません。感動で心が震えました。
毎年この時期になると、必ずどこかのコンサートホールで第九が奏でられています。
今年のN響の第九コンサートは昨日が初日となります。
今回新しくなったNHKホールには初めて行きました。
<NHKホールロビー>
指揮を務めるのは、下野竜也氏。N響の第九でタクトをとられるのは今回が初めてだそうです。
この下野竜也氏、どこかで耳にしたことのある指揮者だと思いました。
そしてパンフレットを読み、ブログ友のyasukonさんのブログで度々お名前をうかがっていたあの方。
2017年から広島交響楽団の音楽総監督、常任指揮者をしていらして、当楽団の発展に寄与された方。
2023年(今年)10月からNHK交響楽団正指揮者に就任されました。
yasukonさん、いかがですか?お懐かしいでしょう。
第九第1楽章から第4楽章まで休憩なし。とてもエネルギッシュ、メリハリのある指揮と演奏!
今もまだ頭の中でぐるぐると第九の曲が流れ、昨夜の余韻に浸っています。
この「第九交響曲」の初演(1824年)には古今未曽有の出来事があったそうです。
それは舞台には二人の指揮者がいました。一人はベートーベン、もう一人は正指揮者。
ベートーベンはその時すでに完全に音を失っていました。
が、彼は他人にこの曲の指揮をさせることを、どうしても承知しなかったそうです。
そこで狂ったように激しい身振りでタクトを振るベートーベンに代わって、
団員たちはもう一人の指揮者の指揮に従ったということです。
演奏が終わり、熱狂的な歓声、拍手はベートーベンの耳には届きません。
タクトを持ったまま棒立ちになっているいる彼を、アルトの歌手が歩み寄って振り向かせ、
初めて聴衆の嵐に気づいたベートーベンは、深々と丁寧に頭を下げたそうです。
哀しくも心痛む逸話です。そんな話を思い出しながら胸にこみ上げるもののあった私です。
帰路は原宿駅方面に向かって歩きます。新しく変貌した原宿駅にビックリ。昔の面影はどこにもありません。
代々木公園ケヤキ並木では「青の洞窟」をテーマにクリスマスマーケットが開催されていました。
若い方で大混雑、軽く写真を撮って、私たちシニアーは即退散です。
最近は身体の不調、加齢もあり、動から静へ趣味の変更を考えている私です。
やはり音楽はいい!癒されますし、元気が出ます、大袈裟ですが生きていて良かったと思う瞬間です。
幸い夫も大のクラシックファン。またこれからも二人で音楽を楽しみたいと思っています。