ついに10話目になっちゃいました(汗)
前回からの続きです(`・ω・´)b
------------------------
オレたちは早速聞き込みを始めた。
森の方に原因があるのは分かりきっているが、意外に聞き込みから新たな情報が手に入ったりするのだ、これが。
そして目をつけたのが魔道士協会....だったのだが。
「すまんねぇ...今ここにいるので全員なんじゃよ」
済まなそうに頭を掻く爺さん会長の横に並ぶのは、女性ばかり数人だけだった。
「魔道に長けた者たちは皆デーモン討伐に行ったまま帰って来ないんじゃ」
「あの...それはいつ頃の事なんですか?」
「一週間ばかり前の事かの」
「一週間...」
微妙な日数だ。討伐に行った人々は、もしかしたらもう...
「こんなにデーモンが森に蔓延るなど、普通あり得ないからのう、多分人間、それも魔道士が関わっているハズなのじゃ」
「ええ...」
「しかし、それらしき人の姿を誰も見ていないというんじゃよ。まあ、森に入る者自体が今はほとんどいないんじゃが」
デーモンを呼び出している魔道士が、結界を張って姿を隠している...あの二人組もそう言っていた。
「そいつは一体、何の目的で...」
「...皆目検討がつかぬ」
協会の皆が揃って首を捻る。デーモンを死ぬほど召喚し続けて、一体何の得があるというのか。
そして、そいつは一人なのか複数なのか...一人なら単なる狂った奴。複数なら、組織?
「...そういえば、あなたは町長の息子さんについてどう思います?」
「ゼノン殿の事か?」
頷くと、彼は微笑んだ。
「出来た息子さんじゃよ全く。倒れた父親に代わって頑張っておる。あの子自身身体が弱いんじゃが、そんな所は今は全く見せておらんし...」
「へぇ..」
「いつも町の野菜を届けてくれていたんですよ」
「今はさすがにそれどころじゃなくて、デーモンをどうするかに頭を悩ませているみたいですけど。小さな頃から優しい子でねぇ...」
二人の女性魔道士(おばさん)がまるで自分の息子を自慢するように語りだした。
どうやら、この町でのゼノンの評判はすこぶる良いらしい。
──あんな胡散臭い奴も珍しいと思うんだが。
オレは心の中でだけ呟いて、レオナと共に魔道士協会を後にした。
続く
--------------------------
次回に続く!
前回からの続きです(`・ω・´)b
------------------------
オレたちは早速聞き込みを始めた。
森の方に原因があるのは分かりきっているが、意外に聞き込みから新たな情報が手に入ったりするのだ、これが。
そして目をつけたのが魔道士協会....だったのだが。
「すまんねぇ...今ここにいるので全員なんじゃよ」
済まなそうに頭を掻く爺さん会長の横に並ぶのは、女性ばかり数人だけだった。
「魔道に長けた者たちは皆デーモン討伐に行ったまま帰って来ないんじゃ」
「あの...それはいつ頃の事なんですか?」
「一週間ばかり前の事かの」
「一週間...」
微妙な日数だ。討伐に行った人々は、もしかしたらもう...
「こんなにデーモンが森に蔓延るなど、普通あり得ないからのう、多分人間、それも魔道士が関わっているハズなのじゃ」
「ええ...」
「しかし、それらしき人の姿を誰も見ていないというんじゃよ。まあ、森に入る者自体が今はほとんどいないんじゃが」
デーモンを呼び出している魔道士が、結界を張って姿を隠している...あの二人組もそう言っていた。
「そいつは一体、何の目的で...」
「...皆目検討がつかぬ」
協会の皆が揃って首を捻る。デーモンを死ぬほど召喚し続けて、一体何の得があるというのか。
そして、そいつは一人なのか複数なのか...一人なら単なる狂った奴。複数なら、組織?
「...そういえば、あなたは町長の息子さんについてどう思います?」
「ゼノン殿の事か?」
頷くと、彼は微笑んだ。
「出来た息子さんじゃよ全く。倒れた父親に代わって頑張っておる。あの子自身身体が弱いんじゃが、そんな所は今は全く見せておらんし...」
「へぇ..」
「いつも町の野菜を届けてくれていたんですよ」
「今はさすがにそれどころじゃなくて、デーモンをどうするかに頭を悩ませているみたいですけど。小さな頃から優しい子でねぇ...」
二人の女性魔道士(おばさん)がまるで自分の息子を自慢するように語りだした。
どうやら、この町でのゼノンの評判はすこぶる良いらしい。
──あんな胡散臭い奴も珍しいと思うんだが。
オレは心の中でだけ呟いて、レオナと共に魔道士協会を後にした。
続く
--------------------------
次回に続く!