幽玄洞がオープンして32年が経ちました。オープンした昭和56年の秋、千葉県立千葉高等学校の教諭だった稲葉正先生と朝生邦夫先生が観光客として来洞し、洞内にウミユリや三葉虫などの化石を発見しました。
友人の大村吉郎先生はお二人とご一緒に幽玄洞に来たことがあったそうですが、今月4日北上で行われた科学教育研究協議会の第60回全国研究大会の帰り、20年ぶりに訪れました。
大村先生は現在80歳。稲葉先生は3年ほど前に亡くなられましたが、大村先生は10歳年上だった稲葉先生と親交が厚く、二人でフォッサマグナや中央構造線を見に四国まで出かけたことなど思い出を話されました。
稲葉先生が大学で航空力学を学び、物理の先生だったけれども地学も教えていたことなど懐かしげに教えてくれました。
私たちは稲葉先生とお会いしたことはありませんでしたが、「理科教師日記」という題名の手記?には科教協盛岡大会(’77年、24回)の帰路、ここ東山町長坂に初めて訪れて三葉虫を見つけ、その後数年長坂通いが続いたと記されています。
話を伺いながら稲葉先生の「理科教師日記」を思い出しました。
稲葉先生とご縁があったからこそ、今日の幽玄洞があるのだと思いました。