猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

ゆりかごから墓場まで

2006年05月25日 22時51分33秒 | ガーデニング
今朝のこと。
いつものごとく、ベランダの見回りをしていると、いい具合に熟れてきたラズベリーが目にとまった。
また、その隣には、可憐で真珠みたいな蕾をつけるミニバラ・ティアパールが、ポンポンと花を咲かせており、いい感じ。
しばし見とれていると.....

「ん?」

なんと。
日当たりの良好な部分に比べ、ラズベリーの葉に隠れ、陰になっているティアパールの蕾にアブラムシがびっちり。
「なんたる不覚!」
これはすぐに退治せねばと身構える。

と。
今まさに私が狙いをつけた枝に、大きな体をした、テントウムシの幼虫が登ってきた。

「おっ!これはヤツの捕食を見るチャンス」
そのシーンを実際見たことのない私は、テントウムシの幼虫が獲物を捕らえるシーンを見られそうなことと、産湯とゆりかごを提供した大恩ある私に対し、ヤツがアブラムシ退治という形でお礼をしてくれることにご機嫌である。

しかし、あまり興奮しすぎて、ヤツの食事を邪魔してもいけない。
私は、ぐっと息を潜めて、その動向を見守った。

が!
なんと、ヤツは、びっちりついたアブラムシではなく、その手前。
私からは見えない位置にいた、半透明の芋虫みたいな幼虫に襲いかかったのだ!
ヤツが喰らいついたせいで、みるみる体が膨れ、どす黒く変色したヤツ自身の体の半分ほどもある幼虫が、視界に入る。
「うわ~、エゲツなっ!」(えげつない)
思わずそう叫んでしまうほどの捕食ぶり。
どうやら、捕らえられた幼虫は、一度何かを注入され、その後体液を吸い取られているように見受けられる。
で、その周辺にいて、テントウムシの幼虫が踏み込んできた時には、わらわらと逃げ出そうとしていたアブラムシも、なぜか捕食されている幼虫の上に群がって.....
ああ、書いていて恐ろしくなってきた。

これってもしかして、アブラムシもテントウムシの幼虫の、ご相伴に預かっているってこと?
あいつら、吸うのは植物の液だけじゃないの!?

私の、恐怖に慄いた、しかし一方では好奇心に輝いた目をそっちのけに、ゆっくりと幼虫を食したテントウムシの幼虫は、実にきれいに跡形もなく、獲物を食い尽くす。
しかも、それだけでは足りなかったらしく、その後は野次馬的なアブラムシもムシャムシャ。
この食欲。
きっと、サナギになる寸前なんだろう。

と。
「そういえば、すぐ隣にある、ラズベリーの葉にも、確かテントウムシがサナギを作っていたっけ?」
そんなことを思い出し、私は数日前に確認したその物体を探す。
すると.....
「あ”あ”~っ!」
なんと、今さっき脱皮しましたといわんばかりに、サナギにしがみついとるヤツがおる!

いや~、なんか今日は、虫の偉大な神秘を見せていただいちゃって。
あ、いや。
ちょっと文章がグロくなっちゃいましたけど。

生命の営みはみな神秘。

虫の皆さん!
我が家のベランダでは、皆さんのために、ゆりかごから墓場まで、各種、お取り揃えしてますよ。

あ。
でも、ベジタリアンはお断りしていますので、あしからず。