2018/10/10(水曜日) 曇り
スイープ発振回路(コルピッツ+バリキャップ)は何とか発振してくれたがその出力は弱くて
(吸収型周波数計を鉱石ラジオにした)検出器を動作させることができない。
そこでアンプを入れて増幅したのだが低い周波数帯になると異常な発振を起こしてしまう。
増幅度を稼ぐためにコレクタの負荷としてRFC(トロイダルコアに巻いたコイル)を
使ったのだがこれが拙いのかもしれない。
それでは、ということでRFCを抵抗器(Rc)に変更してみた。

この回路にしたら発振出力はきれいになった。
ただ出力は弱くなった。
コレクタ電流(Ic)は1mAちょっとしか流れていない。
負荷のコレクタ抵抗(Rc)を変えてみたがあまり効果はない。
エミッタ抵抗(Re)を小さくしてみるとIcは大きくなる。
検波出力も大きくなる。

そのデータを整理してみた。

負荷を抵抗(Rc)にしても出力を上げ過ぎると(Icを増す)とスペクトラムは乱れてくる。
Reを470Ωのとき。 Icは1.3mAでスペクトラムのレベルは約ー32dBだ。

Reを100Ωにしたとき。 Icが3.9mAに増えた。 スペクトラムと検波出力も大きくなった。

Reを22Ωにしたとき。 Icは6.1mA、スペクトラムも検波出力も大きくなる。

Reを7.5Ωにしたとき。 Icは6.4mA スペクトラムは-17dB、検波出力は44μAだ。

なるほど、Reを小さくしていけばIcが増えて出力は大きくなっていく。
というわけで発振周波数を高く(138MHzにして)同様にReを変えて測定してみた。


Reを22Ωにするとスペクトラムの表示が乱れてきた。

Re 7.5オームでは幅が広いスペクトラムが出てきた。
これは異常発振を起こしているのかもしれない。

更に発振周波数を高くして(155MHz)測定してみたがこれはそんな異常発振は起きなかった。




Rcは1KΩで測定した。
これもいろいろ変えてみたいところだが、Reをいちいちハンダ付けを外して測定するのは
とても面倒だ。
まっ、そんなわけでReを75Ωにして測定を切り上げた。
負荷を抵抗器に変えた回路を鋸歯状波で駆動して鉱石ラジオで検波してみた。

今度は前よりも素直な検波出力が得られた。
そんな実験の様子を動画でご覧ください。
さぁ、次はPCオシロのX-Yモードで見てみよう。