不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Lo sciopero dei cellulari

2004-07-14 23:45:48 | うんちく・小ネタ
ストライキ好きなイタリア人。

何かを社会的に訴えたかったら必ず実力行使。
そして、労働組合の力が大きいのも
このストライキの背景に影響を及ぼしている。
私だって(外国人だけど)いざとなったら
ちゃんと労働組合に守ってもらえるのだし。

公共輸送機関のストライキが行われるのを
観察、もしくは統計をとると
圧倒的に週末もしくは週明けに多いのが特徴。
決して週半ばでやったりしない。
もちろん理由は明らか。
まとまった休みを取るためなのだ。絶対。
土・日がカレンダー上で連休になったりしていれば
金曜日か月曜日はストライキの可能性が高くなる。

しかし、今回はちょっと趣旨が違う。
労働組合云々ではなく
消費者組合が先頭に立って動いている「ストライキ」。
木曜日に行われる突発的ストライキ。
携帯電話のストライキ。
実はイタリアでもこれは初めての出来事。

2004年7月15日、12:00から14:00まで。
Intesaconsumatoriといういわゆる消費者組合が
携帯電話使用者に対して
二時間電源を切って
携帯電話を使わないようにと促している。

そう、消費者が迷惑を被るのではなく
向こう(各携帯電話オペレーター)に
迷惑をかけて抗議しようというのが狙い。

その理由は。
普及率が高まるにつれて、
携帯電話に付随するサービスもかなり増えてきた。
そのサービスの中には「無駄に高い」ものも含まれ
よくわからないうちにオプションになっていて、
余計な料金を払わされていたりする(らしい)。

このIntesaconsumatoriによると
全携帯電話利用者が二時間のストライキに参加した場合、
携帯電話オペレーター主要4社で
500,000,000ユーロの損害を被る計算らしい。
(って日本円に換算すると650億円ですか?うん?)
たった二時間で・・・。
ということは如何にイタリア人が携帯電話を使い、
それに頼っているかということですね。
これだけの打撃を実際に受ければ
携帯電話の料金もう少し安くなるのかしら??

憎いのはお昼休みの時間にストライキを設定しているところ。
お昼に食事のために家に帰る人は
マンマや奥さんに
「今から帰るよ、お昼ご飯はなぁに」なんて
くだらない電話を毎日入れているわけです。
そう携帯電話が「無駄に」活躍する時間帯のはず!

しかし、これだけ携帯電話が、おしゃべりが好きなイタリア人が
黙ってこのストライキの趣旨を理解して納得して受け入れるのかしら?
私は微妙なところだと思いますが・・・。
(きっとみんなそんなこと忘れてかけちゃうんだって…)

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