不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Il Corridoio Segreto di Maria Maddalena de Medici

2005-01-04 00:40:48 | アート・文化
Chiesa di SS.Annunziata
(サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会)正面向かって右脇、
Via Gino Capponi(カッポーニ通り)の頭上にまたがる渡り廊下。
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この廊下は普段非公開。
メディチ家のMaria Maddalena
(マリア・マッダレーナ)のために作られた特別な廊下。
彼女はフェルディナンド一世の娘、コジモ二世の妹。
生まれながらに身体に障害を持っていたといわれ
その彼女を気遣って
外界にできるだけ晒さずに暮らせるようにと護られて育った。
彼女が暮らしていたPalazzo della Crocetta
(クロチェッタ宮殿)は
現在考古学博物館になっていて
1月31日まで博物館の入場チケットで
この廊下を見学できる特別公開中。

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日々の教会のミサやシスターたちとの会話のために
彼女がサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会に出向くとき
誰の目にも触れずに行き来ができるようにと作られた廊下は
ただまっすぐに伸びる狭い通路。


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現在は考古学博物館の一部として
古代ローマ・ルネッサンス期のカメオなどを集めた
宝石彫刻類の展示室になっていますが一般非公開。
小粒な作品が壁に埋め込まれた小さなショーケースに
ちまちまと並んでいました。

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さほど長くはない廊下の突き当たりはちょっとした小部屋。
ガラスが張られていて、
そこから教会内部が見下ろせるようになっています。
彼女が祈りをささげたであろう位置からは
主祭壇ではなく
「聖母被昇天の礼拝堂」が見える形になっています。

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当時を忍ばせるような、しかし簡素な部屋のつくり
その昔はきれいな深紅の絨毯などが
敷かれていたのかもしれません。

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建物の外側、Via Laura(ラウラ通り)から廊下を見上げた感じ。
窓ひとつない造りも彼女への気配りだと感じさせます。

*記事中の小さな写真はクリックして拡大できます

Il Corridoio Segreto
Museo Archeologico
Via della Colonna 36
開館時間: 14:00-19:00(月曜日)
        8:30-19:00(火曜日・木曜日)
        8:30-14:00(水曜日・金曜日・土曜日・日曜日)
入館料: 4,00ユーロ
会期:2004年12月9日から2005年1月31日まで

マリア・マッダレーナの廊下の見学時間
9:15,10:00,10:45,11:30,12:15,13:00,
14:15,15:00,15:45,16:30,17:15,18:00
一回の見学は15分程度、10人程度の小グループで行われます。


Cioccolata calda

2005-01-04 00:01:28 | Squisito!
今年の冬はかなり冷え込んでいる気がする。
(気のせいかもしれないけれど)
寒い日はビリーさんの散歩以外は一歩も家から出ず
家でゴロゴロぬくぬくしていたい。
数年前はそれも可能だったけれど
さすがに仕事もしなくちゃいけないし(笑)。

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見事に積もった雪山。
ではありません。
寒い日にお外に出かけると
ついつい手が出るのは焼き栗とこのホットチョコレート。
この季節に呑むホットチョコレートほど
幸せを醸し出すものはありません。
(独断と偏見による)

フィレンツェの街中には
おいしいホットチョコレートを出すお店が何軒かあります。
「おいしいホットチョコレート」というのは
本当にチョコレートを溶かして作っている
まじりっけのないホットチョコレートという意味。
時には出来合いの粉末ホットチョコレートの素を
掻き回して売っているところもあるので要注意です。
呑んでみればすぐに違いはわかるのですけどね。

今回のは老舗も老舗、有名どころ。
Piazza Signoria(シニョーリア広場)にある
Rivoire(リヴォワール)のもの。
フィレンツェで一番おいしい
Cioccolata Caldaを出すといわれています。
生クリームてんこ盛りなので、
実際その下にチョコレートがあるのかないのか
よくわかりはしませんが。
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生クリームが冷たくて
チョコレートは文字通りホットなので
その温度差に舌や口内をやけどするという事故が
毎年数件報告されています(爆)。
先に少し生クリームを掬って食べて量を減らし
おもむろにホットチョコレートと混ぜ合わせて呑むようにすると
こぼす心配もなく、やけどの心配もありません。

因みにRevoireの生クリーム添えのホットチョコレートは
バールで立ち飲みしても
3,00ユーロも取っちゃうような代物です。
怖くてこれまで一度も
カフェ席で座って呑んだことがありません(小心者)。

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