不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Corteo dei Magi

2005-01-06 14:48:09 | アート・文化
1月6日はエピファニア(Epifania)。公現祭。
イエスキリストの誕生を
星の知らせで知った東方の三博士が
神の子「イエス・キリスト」を訪ねて
ベツレヘムへ旅を続けてイエスの元に到着した日。
13日かかったわけですね。

フィレンツェのPalazzo Medici Riccardi
(メディチ・リッカルディ宮殿)には
Benozzo Gozzpli
(ベノッツォ・ゴッツォリ)の描いたフレスコ画の
「ベツレヘムへ向かう東方三博士」があります。
このフレスコ画のおかげで
恐らくメディチ家には「エピファニア」の祝日は
特別なものだったに違いありません。
ロレンツォ・イル・マニーフィコ
(Lorenzo il Magnifico)の母であった
ルクレツィア・トルナブオーニ
(Lucrezia Tornabuoni)は
非常にこの日を大事に考えていたようです。
「E Magi sono venuti dalla stella guidati, coi loro ricchi tributi,
in terra inginocchiati e molto consolati, adorano il Messia」

また、それに加えて
これを依頼したメディチ家の老コジモ
(Cosimo il Vecchio)は
当時フィレンツェに存在した
この東方三博士にまつわるあるグループ(La Stella)に
所属していたこともあって
1447年にフィレンツェ市民とともに
この日を祝うためのお祭りの企画をしています。
「東方三博士の仮装行列(Cavalcata dei Magi)」
はその一部。
このお祭りは毎年ではなく
1447年から3年に一度のペースで行われ
1494年まで続きましたが、
その後は取りやめとなりずっと忘れられていました。

1997年になってフィレンツェ大聖堂(ドゥオーモ)の
設立700年周年を記念して
オペラ・ディ・サンタ・マリア・デル・フィオーレ
(Opera di Santa Maria del Fiore)が
このお祭りを再開することに決定。

元々のお祭りは三つの行列に別れていて
洗礼堂前で合流して
そのまま当時のイエス・キリスト像が置かれていた
サン・マルコ寺院(Basilica di San Marco)まで
練り歩いていたと伝えられています。
おそらく、メディチ・リッカルディ宮殿前を
うやうやしく通過したのでしょうね。

現在は少し行程が変えられています。
本日(2005年1月6日)14時に
いつものフィレンツェ共和国仮装行列
(Corteo della Repubblica Fiorentina)とともに
東方三博士に扮した仮装行列
(Corteo dei Magi)がピッティ宮殿前から出発。
ドゥオーモ広場(Piazza del Duomo)まで練り歩きます。
ドゥオーモ内に置かれているイエス・キリスト像
(Presepioプレセピオ)に
貢ぎ物を届ける儀式を終えると
来た道を辿ってピッティ宮殿前広場まで戻ります。
この催しは約45分くらい続きます。

見物に行きたかった・・・。
わけあって行けませんでした。(泣)