不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Le Crociate

2005-08-14 02:35:05 | 映画
天国の王国の実現。

長い歴史の中で人類が求めてやまず、
そしてなかなか実現できないもののひとつ。

宗教と文化の協調の上に成り立つ平和。

テーマは壮大であり
キャストも華やか。

なのにインパクト薄。
脚本力不足なのかなぁ?
主役を張ったオーランド・ブルームも
美しいけれど、まだまだ格が足りないというか。惜しい。

lecrociate


Le Crociate
キングダム・オブ・ヘブン

結局人類の中に
自分の富と権力のためだけに生き
争いを厭わないタイプの人が存在する限り
歴史は繰り返す。
そして
そこから何も学べないでどうするよってことなのです。


映画としてのテーマと
スコット監督の訴えたいことは明確。
それなのに、カットされた部分が多すぎて
描写が中途半端という感じが残るので非常に残念。
完全版とか出ないんでしょうか?


夏の娯楽・野外映画での鑑賞。
もちろん見ているイタリア人は夏休み気分で
かなぁりのリラックス加減。
いつにもまして、突込みが…。

イタリア人的反応その1
メッシーナから海を渡ってイエルサレムへ向かう途中、
もちろんバリアンが乗り込んだ船は難破。
その中でバリアンだけが一人生き残り、
馬が一頭だけ生き残っている。
その時点で「Impossibile(ありえなぁい)」の大合唱。

イタリア人的反応その2
バリアンが「ここが俺の地」と
砂漠の中の不毛の小さなの開発を始める。
まず水脈を探し出す。
あっという間に砂漠のオアシスの完成。
そこで「Accidenti(なんてこった)」の多重奏。

イタリア人的反応その3
最後の最後に防衛に入った城砦。
そこの司祭が宗教者としてはだめだめ人間。
戦い抜いた果ての協定交渉の直前。
彼がバリアンに向かって
「何ならイスラムに改宗するってことで。」と言った瞬間に
「Macche(そんなばかな)」の非難の嵐。

イタリア人的反応その4
バリアンとサラディンとの協定成立後、
去り際にバリアンがつぶやく一言。
「で、イエルサレムってどれくらい価値あんの?」に対して
「価値なんてないさ」というサラディンの言葉に
イタリア人うつろな笑い。
その直後のサラディンの言葉。
「しかし、すべてだ。」にうーんと一堂どよめき。

そのほかにも色々
みんなが同じリアクション!というのがあったのですが、
細かいことは忘れちゃいました。

まぁイタリア人ってわかりやすいのです。


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