ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.7.24 プチ虹のサロン~欲張りな一日

2011-07-24 11:29:27 | 日記
 昨日は、一昨日からのお腹の調子の悪さで朝から何となく力が入らずふらふらした。だが、楽しみにしていた月1回のプチ虹のサロンの日。夫と息子も地下鉄一日乗車券を持って出かけるということで、朝、一緒に出掛けた。

 今月はSさんの地元にある美術館を見た後、ランチと街歩きの予定だった。残念ながらもうお一人のSさんがお家の用事のため、Kさん、Tさんと4人での開催となった。

 Sさんが、集合駅まで車で出迎えてくださって、美術館へ向かった。大暑とはいえ、陽射しは明るいがとても爽やかな風が吹き涼しかった。目的地は昔から一度訪れてみたかった“ちひろ美術館・東京”だ。いわさきちひろさんが最後の22年間をすごし、数々の作品を生み出した自宅兼アトリエ跡に1977年に建てられたもの。年4回テーマを変えて作品を紹介している。今回は「ちひろが描いた世界の童話―アンデルセンを中心に-」が展示されていた。
 小さかった頃から、何とも言えない色合いと表情のちひろさんの絵に、とても惹かれた。おやゆびひめ、赤い靴、人魚姫などの絵本の原画に釘づけになり、また、絵本を読みなおしてみたい、と思った。
 美術館は静かな住宅街の角地、ちょっと奥まった場所にあって、周りにすっかり溶け込んでいた。1972年頃のアトリエが復元されており、実際に愛用していた品々を身近に見ることも出来た。展示室には、ちひろさんが愛用していたというソファが置かれ、ゆったりと絵と語り合える空間が提供されていた。ちひろさんが愛した草花が咲く庭にも、展示室とアトリエを結ぶガラス通路から自由に出ることが出来た。美術館が選んだという3000冊の絵本等が自由に閲覧できる図書室、赤ちゃんや小さい子供向けのプレイルーム“こどものへや”など、様々な工夫がされていて、タイムスリップをした気分になった。カフェテラスが設けられていて、ガラス越しにお庭を眺めつつ、飲み物や軽食を楽しむことも出来、来館者の方たちがゆったりとおしゃべりをして過ごしていた。Kさんはこれまでに何度も訪れていらっしゃるとのこと、その理由がよく分かった。近かったら通うのに・・・と、ちょっと残念に思った。
 帰りがけに、ショップでポストカードや「ちひろのアンデルセン」という文庫を買った。蛇足ながらちひろさんは55歳で亡くなっているが、がんだったのだ、と今回初めて知った。

 それから、Sさんが予約してくださっていたフレンチレストランまで車で移動して、レディスコースの料理に舌鼓。明るく素敵なレストランだった。学生時代に1度来たことがあったな、と懐かしく思った。食事とお喋りを楽しむうちにあっという間にクローズの3時になってしまい、喋り足りない感じでお店を出た。

 レストラン界隈は、日曜日ということで凄い人出だった。私はこの街で生まれ、3歳まで暮らした。学生時代には、途中下車して英会話学校に通っていたこともある。懐かしくも、ずいぶん変わってしまっておのぼりさんのようにきょろきょろしてしまった。可愛い雑貨屋さんやアクセサリー屋さん、パン屋さんやおもちゃ屋さんなど、ウィンドウショッピングしながら散策。人気の和菓子を並んで買ったり、と楽しんだ。
 さて、再度お茶をしようとしても、どこも一杯で、なかなか入れず。Sさんが走り回って探してくださって、なんとか落ち着ける良いカフェを確保し、再びお喋り。来月の予定を決めたり旅行のお話をしたり。
 Kさんはご主人のお誕生日の夕食会があるということで、一足早めに席を立たれた。残った私たち3人でひとしきりまた話に花が咲いた。出先の夫と息子に連絡を取ったところ、帰宅が予定よりも大幅に遅れそうということで、夕食の支度をしなくてもよくなり、すっかりリラックスしてお喋りに没頭する。
 あっという間に6時を回り、JRに乗るTさんと改札でお別れし、私は、ここからバスと私鉄を乗り継いで帰宅することに。Sさんが、バスが発車するまで見送ってくださった。今日一日、車の運転に私たちのお世話にと、ずいぶんお疲れになったのではと感謝である。

 自宅最寄駅に到着した頃には7時半を回ってしまった。夫と息子はまだ1時間ほどは帰ってこないということがわかったので、ホストファミリーへのお土産を物色しながら、軽食をとって一足先に帰宅した。
 洗濯物を片付けてお風呂を沸かして・・・という間に、2人が帰ってきた。地下鉄〇〇線の駅をほぼ全部降りてかなり歩き回ったとのことで、夫は足に豆を作っていた。

 その夫は、今日は休日出勤。息子は、われ関せずと、さきほどまで白河夜船。ホストファミリーに挨拶のメールを書いたり、出かける前に夏休みの宿題をある程度片付けておいたり、クリニックに薬をもらいに出かけたり、とやることは沢山あるはずなのに、やきもきするのは私だけ、という良くない事態である。

コメント
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