大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

今度のバス事故は山と同じ

2016年01月19日 | 山技術

山での滑落や転倒事故の大半が危険箇所では
発生せずその直後に起きている。

山歩きをしていれば良く分かるだろうが、日常の中でも
良くある事だろう。

難しい仕事をやり終えたらほっとして一瞬弛緩してしまう、
あの一瞬が山では大問題なのだ。

昔北穂・涸沢間にある梯子からの転落死亡事故が連続
した事があったが、今思うと梯子を上り下りする最中に
落ちる筈は無いから、登り(降り)終えた直後にバランスを崩して
転落したんだろう。
登り(降り)終えての梯子からの第一歩が浮石の上だったら足の2点確保なんだから一発で滑落だ。

それと常念の一の沢ルートの胸突き八丁でも滑落事故が
続いた事があったが、これは危険箇所を過ぎた直後で起きたと思っている。

この山場を過ぎた直後に弛緩してしまったのが今回のバス事故の
直接の原因だったのではないか。

当事者が死んでしまっているから確定はできないがその可能性が高いだろう。

ルートを見てみるとヘアピンカーブの連続が終わった直後の
緩やかな下り左カーブで事故が発生している。

大型バスの運転に馴れていない65歳の運転手は
どうにか上り終えてホッとしてアクセルを踏んだ可能性が高い。
緩やかな登りだったら何事も無かったろうに、
運が悪い事に緩やかな下り左カーブだったのがなあ。

登りが続いたから緩やかに下っている路面が、
ただの平坦な道に見えた可能性が高い。

周りが見える昼間ならそんな錯覚を起こし難いが、
夜中の2時では路面しか見えないから感覚が
狂ってしまったのではないか。

それと3メートルの落下で天井が凹んでいるのが不思議だったが、
どうも岩か何かの出っ張りに横転して天井がぶつかったみたいだ。
最初は一回転したのか思ったがそうではなさそう。
(今日のTVで立木にぶつかってたのが分かった。1/19夜)


詳細がわからないから何とも言えないが、
運転手の技量の欠如と時刻と場所が最悪だったな。

俺達山屋は「危険箇所の直後に気を付けろ」を
頭から外さないようにしないとな。
といっても体の動きで覚えないと駄目だから、
ヤバイ場所の直前か過ぎたら水を飲む事にしよう。

足を止めて小休止する訳だが、これをルーチンにしたら
頭も体もリセットできるからドジる確率が低くなるだろう。
まだまだ死にたくはないからなあ。

コメント (2)
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