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ちょうちょうの遍歴

2021-06-03 22:52:31 | 民謡
うちの庭に植えたアリッサム。一株でいろいろな色が楽しめます。


でもピンクが強いみたいで、他の色は少なくなって来ました。

今日は「疲れた~!」と小4女子のレッスンでした。

暑くなってきたし、雨の前で気圧が下がって不機嫌な感じです。

それでも新しい曲にチャレンジしてくれました。

ちょうちょう。
みんながよく知っているハ長調は後半で、前半はト長調と言う編曲です。

ファの#も、もう大丈夫。

この曲は「狩りの歌」(fahret hin fahret hin )として1807年に出版されていますが、成立は18世紀より以前のようです。

後にドレスデンの教師フランツ ヴィーデマン(1821-1882年)によって「ハンスちゃん」(Hanschen)という詞がつけられ広まりました。

アメリカでは「Lightly row 」という別の歌詞がつけられていました。
これを教育学者の伊沢修二が日本に紹介し、野村秋足(1819-1902年)がちょうちょうの歌詞をつけて小学唱歌集に1881年文部省から出版されました。

歌詞は江戸時代から流布していたものだそうです。
1947年GHQによって、2番以下をとり、「栄ゆる御代」を改作して文科省より出版されました。

「ちょうちょう」は18世紀以前のドイツでは森の中で狩りをする猟師の歌として歌われ、教師は世界を冒険して大人になるハンスの歌として作りました。

海を渡ったアメリカでは海を行く歌になり、日本では、花鳥風月に皇室賛美が加えられ、戦後は春のこどもの歌となりました。

それぞれの時代や場所を越えて生き残った「ちょうちょう」シンプルで五音のみで表現されるメロディはやっぱり名作だと思うのですが、みなさんはどうとらえるのでしょうか?

一、(野村秋足作詞)
蝶々 蝶々 菜の葉に止れ
菜の葉に飽たら 桜に遊べ
桜の花の 栄ゆる御代に
止れや遊べ 遊べや止れ
二、(稲垣千頴作詞)
おきよ おきよ ねぐらの雀
朝日の光の さきこぬさきに
ねぐらをいでて 梢にとまり
あそべよ雀 

うたへよ雀
三、(1896年追加・作詞者不明)
蜻蛉(とんぼ) 蜻蛉 こちきて止まれ
垣根の秋草 いまこそ盛り
さかりの萩に 羽うち休め
止まれや止まれ 休めや休め
四、(三番に同じ)
燕(つばめ) 燕 飛びこよ燕
古巣を忘れず 今年もここに
かへりし心 なつかし嬉し
とびこよ燕 かへれや燕