薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

今月の笑い話ベスト5<チャイナ版>(2月)

2011年02月28日 | 笑い話&回文物語

<笑話 441> 

 私が、5百万元に当たった宝くじ券を、宝くじセンターの従業員に手渡すと、皆が直ぐに羨望の視線を私に投げ掛けました。

 2枚目を取り出すと、これまた5百万元の当たり券で、皆は驚いてポカンとした顔をしていました。

 
3枚目を取り出すと、周囲の空気が凍り付きました!

 ・・・私が4枚目を取り出そうとしたその時、嫁さんが、私を蹴飛ばして夢から目覚めさせ、不満タラタラで言いました:

 「真面目に寝なさいよ! どうして本を1ページ1ページ引き裂いて、そんな大声で笑うのよ!」

 (この笑話の表題は、「夫の見た良い夢」)


<笑話 440> 製品検査

 ある日、品質検査局の局長は、殺鼠剤の生産状況を検査しました。

 彼は、各メーカーが生産した殺鼠剤をそれぞれネズミに食べさせて、結果を調べることにしました。

 2日間の“臨床実験”の結果、ただ1匹のネズミが死んだだけで、その他のネズミは、全て元気良く飛び回っています。

 局長は、ムッとして顔色を変えて怒り、直ちに命令を下しました:

 「あのネズミが食べて死んだ薬だけを合格にして、その他は全て操業停止にして検査せよ!」

 すると、秘書が口ごもって言いました:

 「しかし・・・局長、あのネズミは、食べ過ぎて腹がパンパンになって死んだんです。」



<笑話 451> 返品

 「とっても可愛い子供さんですね。お宅の子供さん?」

 赤ん坊を抱いた男は、そうではないと答えました。

 「甥っ子さん? それとも弟さん?」

 「全部違います。正直に言いますと、実は、私は経口避妊薬のセールスマンなんです。
   これは、薬を買ったのに効果がなかった顧客からの“返品”なんです。」


<笑話 459> 夫婦が子供を奪い合う

 とある離婚する夫婦が子供を巡って争っています。

 妻が自信満々に主張します:

 「子供は私のお腹から出てきたんだから、当然に私のものよ!」

 夫が言います:

 「笑わせるなよ! デタラメもいい加減にしろ。自動引き下ろし機から出てきたお金が、引き下ろし機のものだとでも言うのかよ。それに差し込んだカードは誰のものだと思うんだ!」


<笑話 441> 百元札はお慈悲?

 家に帰ると、直ぐにテーブルの上に百元札が置いてあるのを発見しました。

 普段、おふくろは小遣いをくれないので、哀れみをかけてくれたのかな?
 心中思わず喜びました。

 
お札を取ると、その下に1枚の紙が押さえ付けられていました。
 それを取って見てみると、文字が書いてあります:

 「今日は、あなたのお祖母さんの誕生日です。家にいて、私が帰ってくるまで待ちなさい。注意ーーこの百元は、あなたにあげたものではありません。あなたの注意を惹くためのものです。見たら、元の所に返しておきなさい。」

 

 今月も秀作揃いでした。相変わらず、下ネタが多いですがね。 
 なお、毎日の笑話を見たい方は、左のブックマークの中の「一日一笑 おもしろ博物館」をクリックしてください。また、各月のベスト5のバックナンバーは、左のカテゴリーの中からクリックして、お楽しみください。

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「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その1):何よりも皮膚の鍛錬を

2011年02月17日 | 冷え・アレルギー

「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その1):何よりも皮膚の鍛錬を

 2月1日付けのブログで書きましたように、当地岐阜では27年振りの寒い1月となった今年です。連日寒風に晒され、また、雪に見舞われ、体は「冷え」、「冷え」の連続でした。2月とて、初旬は一時的に暖かったものの、中旬には雪が舞って寒さがぶり返し、冷え切ってしまっている体は、思いのほか不調を来たして、様々な疾病を招いています。
 今年ほど、一時的な「冷え」、恒常的な「冷え性(冷え症)」に悩まされたことは、少なかったことでしょう。そして、春の足音が聞こえてきても、一向に改善する兆しが見られないばかりか、より悪化する方が多いように見受けられます。
 ところで、「冷え性」と「冷え症」の違いですが、「冷え性」とは、単なる“性分”であって、健康上特に問題がないと捉えて使う場合に用い、「冷え症」とは、何らかの身体的不調を生じさせ、治療を要する程度に重い「冷え性」の場合に用いると考えて良いしょう。

 この「冷え症」が、昔に比べて段々増えてきています。
 昭和の高度成長に伴って豊かになり
、「飽食暖衣」・「運動不足」で、体内エネルギーの生産が減り、日本人は皆、だんだん「冷え体質」になってきたと言われます。
 たしかに、そうした面がありますが、真の原因は、アトピーに関する記事の中で述べましたように、 「冷蔵庫文化」による「冷たい物中毒」 によって、「低体温」になってきているからでしょう。
 「低体温」になれば、当然にして寒さに弱くなり、また、暑さにも弱くなります。
 こうして、日本人は、どんどん虚弱体質になってきました。
 これは、漢方薬の処方にも明確に現れていて、何かと応用範囲が広い「柴胡(サイコ)」剤のようですが、高度成長前は、がっしりとした体格で体力のある方に効く「大柴胡湯」が汎用され、その後は「小柴胡湯」になり、平成のバブル期からは虚弱な体質の方に効く「柴胡桂枝湯」を処方するのが一般的になってきたと、あるベテランの漢方薬局の先生が、約20年前に、自分の経験を元にして、おっしゃっておられました。

 さて、「冷え症」は、幾つかのタイプに分けられるのが一般的でして、ある学者は「血行不良」・「胃腸虚弱」・「新陳代謝低下」の3タイプに分けており、別の学者は「血管収縮型」・「血管拡張型」の2タイプに分けたりしています。また、何でもないのに汗をかいたり、のぼせたりする「隠れ冷え」があると言われたりします。
 何がなんだか、よく分からない分類法でして、行き着くところは、実に便利な説明である「自律神経失調症」で片付けられたりします。
 これらは全て、「低体温」からくる結果であって、本質的な原因を指し示しているものではありません。でも、基本的に対症療法しか取らない近代医学ですから、結果つまり症状を診て、その症状を短絡的に取り除く治療が優先されますから、このような分類になるのでしょう。よって、本質的な面からのアプローチがないがしろにされてしまうのです。
 ここに、日本の医療制度の大きな問題点であるのですが、しかし、お医者さんが患者さんに対して、本質的な原因を取り除くための生活習慣の改善指導に時間を割いていたら、1日に何人もの患者を診ることは不可能で、かつ、初診料だけしか保険点数が挙がって来ず、これでは食っていけません。
 「冷え症」がもとで、「不眠症」になったら「睡眠導入剤」を、「頭痛持ち」になったら「鎮痛剤」と「胃薬」を、といった具合に、よりいっそう「冷え症」にしてしまうような処方しか取れないのです。
 その点、当店をはじめ相談薬局・薬店は、“有り難い”ことに、お医者さんが取りたくても取れない方法で、患者さんに対応できますから、食っていける道が開かれています。
 先に掲げました、「血行不良」・「胃腸虚弱」・「新陳代謝低下」の3つを本質的に改善してくれる「漢方薬」や「健康食品」を持っているからです。「冷え」に詳しいお医者さんが、これを処方しようとしても、保険適用されませんから、使えないのです。
 なお、「漢方薬」の中にも保険適用されるものは多いのですが、処方できる薬が限定されています。よって、どれだけかは「冷え」を改善してくれるものはあるのですが、「冷え」を本質的に改善する「漢方薬」は、「具体的な何かの症状に対症療法的に効く」というものではなくて、「健康食品」に近い「養生・滋養強壮」のためのものでして、どちらかと言うと「食養生」としての扱いとなってしまい、保険適用からは除外されます。これは、「食べ物」にまで保険適用していたら、国の医療費がパンクしてしまうからです。

 さて、その昔、と言っても半世紀前・・・小生が子供の頃・・・までは、真冬には一時的に体の「冷え」がありました。手に「あかぎれ」、足に「しもやけ」は当たり前でして、耳たぶに「しもやけ」ができることもありました。外で遊んだり、畑仕事を手伝っている最中は、露出した皮膚の部分が非常に冷たくなって、極度の血行不良になり、どうしてもそうなります。加えて、動きやすいように薄着していましたから、全身の皮膚が冷たくなっていました。
 でも、これによって、体の表面から熱が奪われることが少なく、血液は内臓に集中して流れますから、体の芯は冷えず、「冷え性(症)」なるものは、基本的に存在しませんでした。体内の温度は、年中一定に保たれていたのです。それも、けっこう高い温度で。
 今のお子さんに小生の時代の真似をさせたら、直ぐに風邪を引いてしまうことが多いでしょうね。なぜならば、「耳たぶがしもやけ」になるまでの寒冷刺激を受けていないからです。そして、皮膚を過度に「血行不良」にしてしまう程までに筋肉や汗腺・毛穴の収縮力が備わっているとは思えませんからね。
 今は死語となってしまった「子供は風の子」。何と言っても、皮膚の鍛錬なくしては、「冷え性(症)」から完全に逃れることはできないでしょうね。

 以下、 「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その2)へ続く。

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「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その2):体内エネルギー生産の向上を

2011年02月17日 | 冷え・アレルギー

「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その2):体内エネルギー生産の向上を

 「冷え性(症)」からの脱却の基本は、本稿その1で書きましたように、まず第1に、昔の「風の子」のように、体熱を逃がさないために皮膚の収縮力を高めることです。
 その鍛錬には、風呂に入る前と後に、水シャワーをたっぷり浴びるのが一番です。
 これを、いきなり真冬の今から始めるのは不可能ですが、慣れてしまえば、小生がそうですが、年がら年中可能になります。善は急げです。風呂上りに、最初は微温湯で手足だけで良いですから、皮膚をどれだけかでも冷やしてあげてください。
 こうすれば、体表面からの熱の放散を少しは食い止められるようになります。
 なお、本格的な冷水浴のやり方は、今夏に紹介することとしましょう。

 第2は、体内エネルギー生産力の向上です。
 これには、幾つも複合的に取り組まねばなりません。
 先ずは、花粉症のブログ記事の中で書きましたように、言うは易し行い難しの「運動」です。適度な運動を毎日何度も欠かさず行い、筋肉で熱エネルギーを生産することです。
 あまりにも便利になり過ぎた今日にあっては、これは不可能に近いことですが、やる気を出して取り組むしか方法はありません。
 例えば、これも花粉症のブログ記事の中で書きましたが、手が空いたときの「ひざ屈伸」運動です。女優の森光子さんが何十年も続けておられる健康法でして、その影響を受けて、かなり多くの方が取り組んでおられるとのこと。これを知って以来、小生も、客待ちの時間・・・あり過ぎて困るのですが・・・毎日のように何度も実践して
います。

 次に、腸内環境の改善です。ヒトの細胞は60兆個(※)しかないのに対して、腸内細菌は100兆個もが腸内に住んでくれています。重量にして、何と1.5キロはあります。その腸内細菌が活発に活動してくれれば、かなりの熱エネルギーが生産されるのは必然です。(※ 2015.11.20追記:最近の研究では37兆個で、こちらが信憑性が高いです。)
 ここで生み出された熱が血液循環によって、全身が温められることになります。
 この熱量を調査・測定された学者もいらっしゃることでしょうが、小生の不勉強で、腸内発酵でどの程度の発酵熱が生ずるのか知らないものの、腸の働きが悪い方はお腹が冷えているのに対して、腸の働きが良い方はお腹が温かいですから、無視できない、かなりの量の熱エネルギー生産があると考えて良いでしょう。
 なお、腸内環境の改善は、いいことずくめでして、直ぐ下で述べます3つ目の事柄に密接に関係してきます。

 その3つ目が、60兆個あるヒトの細胞に、活発に活動してもらうことです。
 新陳代謝や代謝、つまり、細胞の作り替えや維持が円滑に行われるようになれば、付随的に熱エネルギーの生産が高まります。
 そのためには、必要な栄養素の摂取が欠かせません。
 ところで、この世はまさに飽食時代。栄養は、たっぷり過ぎるほどに取っています。
 しかし、それがために必要な栄養素が体中に行き渡らないというジレンマに陥っています。過ぎたるは及ばざるが如しで、腹八分またはそれ以下が最適な“中庸”となります。
 なお、野菜だけは十分に食べて、ビタミンやミネラルが欠乏しないようにせねばならないのですが、近年の野菜には、これらの栄養素が少なく、「見た目だけ野菜」になっていますから、特にミネラル欠乏が危惧されます。
 ミネラルが少しでも欠乏すると、新陳代謝、代謝ともに、ガクンと落ちますから、ミネラル不足は深刻な問題です。
 極端に欠乏している場合は別ですが、恒常的にどれだけかミネラル不足になっている場合は、自分では全く気が付きません。自分は健康で何も問題ないと思ってしまいます。
 例えば、1キロ先の店に買い物に行く必要が生じたとします。都市であればバスか電車を、地方であれば車を使ってしまいます。「歩いて行きたい!」などと思う人は、きわめてまれです。約20年前に、前の仕事の関係で、フランス・パリの都市計画の責任者に話を聞いたことがあるのですが、「70メートル以上先の“遠い”所へは、だれもが車を使う」ことを念頭において都市づくりをせねばならないと、ぼやいてみえました。一瞬エッと思ったのですが、考えてみるに、これは日本人でも同じでしょう。
 「体がだるくて、一気に歩けるのは、70メートルが限度」という、この情けなさ。
 これは、ミネラル不足が大きな原因になっているとしか考えられません。
 当店では、そうした自分は“健康体だ”と思っておられる方に対しても、「総合ミネラル剤」を積極的にお勧めしているのですが、たいていの方は、「体が軽くなった」とおっしゃいますから、間違いないです。中には、代謝が良くなって、「体が温かくなった」と感ずる方さえあります。

 4つ目が、「早寝・早起き」して、お日様に当たることです。「朝日」は、眠っていた全身の細胞を速やかに目覚めさせ、イキイキと活動させるためのスイッチになるようでして、これによって、代謝が進み、体熱生産が円滑になるとのことです。
 残念ながら、小生は「遅寝・遅起き」し、早起きしたとしても、このブログづくりのために、シャッターが下りた店内で、ひたすらパソコン画面の光を老眼に浴びるだけの生活ですから、ことこれに関しては何ともなりません。
 もっとも、年中そうではありません。言い訳がましいですが、初夏から初秋にかけては、早朝の畑仕事をちょこっとだけですがやるようにしています。これで、ご勘弁ください。

 以下、 「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その3)へ続く。

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「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その3):体内温度を知っておきましょう

2011年02月17日 | 冷え・アレルギー

「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その3):体内温度を知っておきましょう

 「冷え性(症)」は、一般的に、体の表面の症状に対して使われる用語ですが、類似した言葉として「低体温」・「低体温症」という用語があります。これは、主として、「体内温度(深部体温)」が低いとか、それによって生ずる疾病を言います。
 さて、ヒトの「体内温度」は、何度でしょうか。また、何度が理想的でしょうか。
 日本人の場合、大人の「平熱」は36.
7度、「体内温度」は37度と言われたりしますが、体温は、血圧と同様に季節変動し、また、日変動が激しいですから、“この数値だ”と断定することは難しいです。
 まず、年齢によって差が出ます。赤ちゃんの体温は高く、成長するに従って下がり、その後安定するものの
、年を重ねるに従って段々下がります。これは、皆さん、ご存知のとおりのことでして、新陳代謝(細胞の生まれ変わり)の良し悪しによるところが大です。
 次に季節変動ですが、健康体であれば、「体内温度」は変化しません。冬は皮膚表面への血流を絞り込み、夏は汗で体熱を放散するからです。このように、汗腺を中心とする皮膚の体温調節機能はすぐれものなのですが、毎年寒暑で鍛錬し、汗腺などを発達・維持させていないと、これが円滑に行われなくなる恐れがあります。
 なお、汗腺は2歳半までに完成すると言われており、それまでの間は、「子供は風の子」生活が重要になります。また、汗腺は、生後1、2日で、その働きを止めてしまうものが多いとも言われます。いずれにしても、過保護にすれば、「温室育ち」と言われるように、心身ともに健康に育たないのは、確かなことです。

 体温を知る上で厄介なのは、日変動です。
 血圧と同様に、体温も日変動が激しいからです。運動したり、食事すれば、体温は上がります。なお、食事の場合は、熱いものか冷たいものかで直ぐに差が出ますし、体を温める食品か冷やす食品かで2、3時間以降に差が出てきます。なお、肉食中心の西欧人の場合は、たんぱく質がエネルギーに利用される前処理段階で分解熱が発生しますから、菜食主義者よりも体温が恒常的に高くなります。(逆に、日本人の場合は要注意。肉食は腸内環境を悪化させ、これが元で体温を低下させる恐れがあります。)
 通常の生活での体温の日変動は、大人の場合は約1度と言われます。夜明け前の3~5時に一番低くなり、夕方に最高になるのが一般的です。自分の平熱が36.5度と思っていても、寝起きに測れば36度、夕方測れば37度となるのが普通ということになります。
 よって、風邪かなと思って夕方に体温を測ったら37度もあって、“微熱が出ている!”と勘違いしたり、朝起き掛けに測って36度しかなくて、自分は「低体温症」だと余計な心配をされる方もあります。このあたりを誤解なきよう、承知しておいてください。
 ここで、「平熱」とは、午前10時頃に脇下で測った体温のことです。
 一般的に、この時刻に、1日の平均的な体温になるのと、運動や食事の変化の影響を受けにくい時刻であることからでしょう。
 なお、脇下での測定は日本流でして、ところ変われば、肛門であったり、口中であったりします。測定する部位で、値は異なり、肛門や口中は、脇下よりも0.
5度程度高いと言われたりしますが、時刻によって、測定部位ごとの差が増減しますし、また、逆転することもありますから、何とも言えません。
 また、平衡温(一定値に安定する温度)に達する時間は、脇下では10分、口中では5分とのことで、実測式体温計の場合は、一般的に、その半分の時間で測ると0.
2度、さらにその半分の時間だと0.4度程度低い値になるようです。

 さて、もうひとつ厄介なことに、冬は、皮膚表面が冷えていることが多くて、体表血流が絞られており、その場合には、脇下や口中での測定値が低くなることがあるようです。
 このように、体温を正確に把握するのは非常に困難でして、ましてや体の深部の「体内温度」を知ることは、特殊な機器を使わないことには不可能と言えましょう。

 それでも、知っておきたい「体内温度」です。
 その一つの目安として、ある学者は、脇下で10分間測定した値と言っておられますから、これでもって代用して良いでしょうが、少々疑問があります。
 と言いますのは、テルモの予測式体温計は、脇下に10分間挟んで測定した値を予測するもので、これでは、脇下の体温を指し示すことになってしまうからです。
 そうしたことから、これは小生の独断と偏見によるものですが、脇下体温にプラス0.3度した値とした方が良いのではないかと思われます。その根拠は、日本人の場合、健康な大人の「平熱」は36.7度、「体内温度」は37度と言われ、0.3度の差があるからです。
 なお、測定は午前10時頃とし、食事や重労働から2、3時間経った後とします。そして、何日か測定し、平均値を求めるのが良いでしょうね。

 ところで、小生の「体内温度」は何度かと言いますと、この記事を草稿するまでは、申し訳ありませんが、調べ
たことはありませんでした。そこで、急きょ測定することとし、3日連続で、午前10時頃に測ったのですが、2月中旬の寒波の影響もあり、その時刻になっても、指先が冷たかったり、また、寒けが抜け切っていなかったりしたこともあり、体表血流が不十分な日もあったようで、「平熱」の平均値は36.4度(ばらつき0.2度)、プラス0.3度した「体内温度」は、36.7度という値になってしまいました。
 でも、時節柄、これで御の字と考えるべき
でしょうね。「自他共に認める“健康優良児”の小生ですから、体内温度は37度あってしかるべき」ところなのですが、測定条件が悪かったし、こういうこともあると。
 しかし、“自分は納得がいかない”という小生がここにいます。
 日本人は、検査数値に過敏に反応する傾向が大です。小生も同様。測定条件が悪かったことに加えて、客観的にみれば、「36.
7度はおおむね37度」であって、何ら問題がないのですが、これが36.9度であっても、悔しがります。
 加齢とともに「体内温度」は下がるのは自然現象であることは、本ページの最初の方で書いたばかりですが、小生の心は、還暦を過ぎたがゆえに、これを認めたがらず
、悪あがきするのです。“俺の「体内温度」は37度あってしかるべきだ!”と。
 そうしたことから、暖かくなって、体表血流が良くなったら、もう一度「体内温度」を測定しようと思っています。その結果は、また、ブログします。

 脱線しつつ、ここまで長々と体温について述べてきましたが、自分の「体内温度」を知っておくことが、「血糖値」と同等以上に、とても重要だからです。
 なぜならば、「体内温度」が、「おおむね37度」であれば、免疫系統が正常に働いてくれて、健康体でいられるのですが、これより低くなると、免疫力が落ちたり、免疫系統に誤作動を生じさせる恐れが出てくるだけでなく、「冷え症」の諸症状の他にも、様々な障害が体の中で生じてくる恐れがあることが分かっていますから、単なる「体質」として片付けてしまうのは、あまりに危険だからです。

 以下、 「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その4)へ続く。 

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「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その4):怖いのは低体温症

2011年02月17日 | 冷え・アレルギー

「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その4):怖いのは低体温症

 ヒトの免疫機構は、体内温度がおおむね37度以上で適正に働くのですが、体温が高ければ高いほど免疫力はアップします。
 従って、体内に侵入してきた病原菌やウイルスが増殖し、危険な状態になると、それらを撃退せんとして、発熱させ、時には40度を超える高熱を発することになるのです。
 さて、体内温度が、常時36度、あるいは35度しかないとなると、どうなるでしょうか。
 当然にして、免疫力が落ち、病気を拾いやすくなります。
 また、新陳代謝(細胞の生まれ変わり)がガクンと落ちます。体温が1度低くなると、新陳代謝は半分になるとも言われます。そうなると、体中が老化した細胞だらけになってしまい、実際の年齢よりも、うんと上の年齢の体になってしまいます。

 要注意ラインとなる体内温度、つまり「低体温症」と判定されるのは何度でしょうか。
 これは、学者によって違いがあるようです。また、脇下で測る平熱の値で代用せざるを得ない面もありますし、先に述べましたように、体温は日変動しますから、測定値でもってして明確に何度とは言えないです。
 一つの目安として、ある学者は、平熱が35度以下しかない方を「低体温症」としてみえますが、36度以下の方も同様な扱いをして良いのではないでしょうか。
 なぜならば、体温が1度下がると、基礎代謝(生命維持)エネルギーは13%低下すると言われ、内臓や諸器官
の働きがそれだけ落ちるのですから、これは無視できない数値と思われるからです。
 さて、低体温になると、体の中で、どんなことが起きるのでしょうか。
 はっきり言って、何もかもがおかしくなります。

 まず、体温調節機能がうまく働かなくなります。体の芯は冷えているのに、汗をかいたり、のぼせたり、指先がほてったりして、体熱を無駄に放出することさえあります。
 次に、消化器系統の働きが全般に落ちます。胃腸虚弱となって、消化酵素の出が悪くなり、排便力が落ちます。肝臓の解毒作用が弱まり、毒素の無毒化が遅延します。
 3つ目に、血液がドロドロになって血流が悪くなり、酸素供給が不完全になります。併せてリンパ液の流れも悪くなり、むくみが出てくることがあります。
 4つ目に、腎機能が落ちて、老廃物の排出力が低下します。
 5つ目に・・・切りがありませんので・・・などなど、とします。
 そして、当然にして、これらが複合することになりますし、併せて、ヒトと共生している腸内善玉菌の活力も落ちてしまい、腸内環境が悪化して、悪玉菌がのさばって毒素が全身に撒き散らされ、諸機能が一段と落ちるという悪循環に陥ります。
 以上のことは、単なる老化現象の急進で、「一気に老け込んでしまった、この老体と仲良く付き合っていくか。」と、あきらめることもできましょうが、これだけでは済みません。
 いろいろと深刻な事態が発生し、悩まされることになります。

 第1に、神経系統が円滑に働かなくなくます。自律神経失調症と呼ばれるもので、交感神経(興奮)と副交感神経(沈静)のバランスが崩れてしまいます。例えば、夜、寝ようとしても、後者が働かず、疲れ込んでいても寝付けなくなることが多くなります。
 第2に、ホルモンの分泌力が落ちます。ホルモンの中にも、神経と同様に興奮と沈静のバランスを取っているものがあり、これが崩れて、様々なトラブルが生じます。
 第3に、免疫系統の乱れです。免疫力が落ちることは先に述べましたが、怖いのは、免疫機構の司令塔であるヘルパーT細胞が狂ってしまうことです。
 ヘルパーT細胞が正常に機能していれば、増殖する病原菌・ウイルスやガン細胞などを集中的に攻撃し、放っておいても格別に問題がないゴミの類(ダニ、花粉、未消化たんぱく質など)は、ぼつぼつ掃除するだけなのですが、低体温になると、これが逆転してしまい、何でもないゴミの類に集中攻撃をかけるようになることがあるのです。困ったことに、これに止まらず、いったん何かのゴミの類に集中攻撃をかけると、それに対する抗体を作らせてしまい、その後において、それが侵入する度に猛攻撃をかけ、つまり、アレルギー反応を示すようになってしまうのです。

 近年、急激に増えている、アトピーや花粉症の発症は、こうして起きるのです。

 このように、「低体温症」は、放っておくと、大変なことになるのです。
 また、上の第1から第3は、相互のバランスを取って恒常性を維持していますから、どれかが崩れると他にも影響し、全体の崩れにもつながります。

 以下、 「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その5)へ続く。  

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「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その5):「冷え」は万病の元

2011年02月17日 | 冷え・アレルギー

「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その5):「冷え」は万病の元

 ここまで、4回に分けて、「冷え」と「低体温」について、述べてきました。
 “あまりにオーバーな。これは、薬屋のおやじのおどしだ!”と、うがった見方をしないでくださいね。ちゃんとした根拠に基づくものでして、主として、西原克成先生の「究極の免疫力」(講談社インターナショナル)や安保徹先生の「体温免疫力」(ナツメ社)を元にしています。そして、何よりも、数は多くないですが、当店のお客様の臨床例で、どれだけかの裏付けが取れています。

 ここで話を別のところへ振りますが、皆さん、糖尿病のことは、よくご存知でしょう。
 「高血糖」がずっと続くことを糖尿病と言い、放置しておくと様々な合併症が出てしまい、そうなってしまってからでは手の施しようがない、恐ろしい病気であることを。
 その糖尿病は昔からあり、その対処法がおおむね確立していますから、皆が注意するようになり、「高血糖」にならないようにと、生活習慣を見直すようになってきています。
 当然にして、健康診断では、血糖値が測定され、基準値も明確に示されています。
 ところが、「低体温」については、皆さん、無頓着です。
 健康診断でも、たとえ検温したとしても、その数値は無視されます。
 これは、
「冷え性」は昔からあったのですが、それは単なる体質であって、病気ではないとして扱われてきたことが落とし穴になって、医学界は、本腰をあげての対処法を研究してこなかったですから、どうしてもそうなってしまうのです。
 よって、「冷え性」体質の人は、“体を温め、冷やさないようにしていれば、何とかなる”で済まされていました。実際、多くの人は、それで何とかなりました。
 しかし、昭和30年代後半の高度成長によって、「冷蔵庫」が普及し、多くの人が「冷たい物中毒」になって(本件に関しては「 アトピーも本質的な原因について考える(その2) 」の記事
で詳細に説明していますから、それをご覧ください。)、これによって「低体温」の人が多くなり、また、その程度もひどくなる傾向にあります。
 “体を温め、冷やさないようにしていれば、何とかなる”では済まされないほどに。
 加えて、真新しい病気のアトピーや花粉症、前からある喘息やリウマチの患者の急増、訳の分からぬ難病の発生、そしてガン。これらの患者は皆、「低体温」なのです。
 なお、これらの病気は、病気が元で「低体温」になったのではなく、「低体温」だから、こうした病気になったのです。

 ですから、「高血糖」と同様に、「低体温」についても「正しく恐れる」必要があるのです。
 「高血糖」そのものが「糖尿病」と呼ばれるように、「低体温」そのものも、単なる「冷え性」ではなくて、「冷え病」なり「低体温病」とでも呼ばれるべき病気なのです。そして、これを放置すれば、様々な合併症を生ずるようになるのも、糖尿病と同じです。
 こうした認識が欠如しているのは、パソコン・ソフトの「ワード」で、「ひえしょう」と打ち込んで漢字変換すると「冷え性」しか出てきませんから、「冷え症」という症名が一般人に、まだ認知されていないことは明らかです。
 これは、「低体温」を無視し続けてきた日本医学界の大きな責任でしょう。また、そうした医学界ですから、前段に挙げました、様々の目新しい疾病の治療法が、いつになっても見出せないでいるのです。
 もっとも、我々相談薬局・薬店は、そうであるからして飯が食っていけるのでして、今日の日本医学界は、我々にとっては“実に有り難い存在”です。
 また、そうした現実に気が付かれた方が少しずつ増えてきて、我々を頼ってくださだいますので、その期待を決して裏切らないよう、絶えず切磋琢磨し、より正しく、より分かりやすく、より安心していただけるカウンセリング能力を高めていかねばなりません。
 こうして、我
々相談薬局・薬店の責任は、ますます重くなってきていますから、心してかからねばならないのは当然のことです。
 こと「冷え」に関しても、更なる調査研究と臨床解析を、個々の店ごとに、そして、仲間の勉強会に持ち寄って積み重ね、的確な治療法の確立を目指していかねばなりません。

 ここまで、「冷え」に関して、5回にわたって、一部脱線しながら、また、ボヤキつつ、長々と説明してまいりましたが、皆様方には、最後までご精読くださいまして、深く感謝申し上げます。
 最後に、本稿をお読みいただきました皆様方におかれましては、繰り返しになりますが今日から早速、次のとおり生活習慣を改善していただいて、より健康になられますことを願って、本稿を閉じることとします。

 庭ではフキノトウが食べごろを迎え、春の足音が近づいて参りましたが、今年は、例年以上に、まだまだ寒さが続きそうな気配です。
 皆様方には、この機会に体温をお測りいただき、「低体温」傾向にある方は、花粉症に関するブログ記事の中で紹介しました諸対策を取っていただきたいですし、また、恒久的な対策として、本稿の「その2」で紹介しました生活習慣を取り入れていただきたいです。
 なお、「高血糖」というものは、完全には改善されず、「飽食生活」に戻れば、ぶり返してしまうのと
同様に、「低体温」も、また、完全には改善されず、「冷たい物中毒」に戻れば、ぶり返してしまうのは必至です。ともに、生活習慣病であることから、その改善も悪化も、同じような経緯をたどることになってしまいます。
 もう一つ、書き加えさせていただきますが、糖尿病を発症させる大きな要因として、「低体温」が元で膵臓の機能が低下し、インスリンの分泌が悪くなって起きると、西原克成先生はおっしゃっておられます。つまり、糖尿病までもが、「冷たい物中毒」と無縁でないということです。「低体温」を「正しく恐れ」て、積極的に生活習慣全般の見直しに取り組まれ、イキイキ元気な健康生活を長く長く楽しんでください。

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花粉症改善は低体温からの脱却で。体の芯を温め、免疫の暴走を止めることです。

2011年02月16日 | 冷え・アレルギー

花粉症改善は低体温からの脱却で。体の芯を温め、免疫の暴走を止めることです。

 花粉症とは、「免疫機構が、花粉という、どおってことのないゴミを、大増殖する病原菌か何かと勘違いして猛然と襲いかかり、鼻水やくしゃみでもって吹き飛ばし、体内侵入を防ごうとする」防御反応です。
 これを、花粉に対するアレルギーとして捉え、出したくて仕方がない鼻水やくしゃみを、薬でもって出させなくするという対症療法で治療しようとするのが、現代医学です。
 これでは、毎年、花粉症に悩まされることになり、根本治癒にはなりません。

 どうしたら、よいでしょうか。
 免疫機構を正常化するしかありません。しかし、これは、一筋縄では、まいりません。
 なぜならば、いったん冒頭の防御反応が起きると、免疫機構はこれを記憶しており、易々とは花粉を単なるゴミ扱いに切り替えてくれないからです。
 免疫機構の正常化は、じっくりと時間を掛けて体質改善するしか方法がないです。
 その方法は、低体温からの脱却が基本となります。
 このブログのアトピーに関するところで述べたのと同じ原因(
冷蔵庫文化」による「冷たい物中毒」 )で、低体温になることによって、花粉症も発症するからです。

 今年は、昨年の猛暑の影響で、全国的にスギ花粉が大飛散すると予想されています。花粉症の方にとって最悪の年になるかもしれません。
 今から、根気よく、体質改善=低体温からの脱却を図ってください。特に花粉が飛び出したら、念入りに対処する必要があります。
 本格的な体質改善法は、このブログの「冷え」に関するところで詳細に述べますが、今の時期、応急的に体質改善する方法をいくつか紹介しましょう。

<ぬるめの風呂で半身浴>
 最低20分は浸かりたいです。上半身が寒くなったら、ぬれタオルを肩に掛け、掛け湯しつつ、時々タオルをぬくめ直します。腰と足をぬくめれば、体内血流が良くなり、体の芯がぬくまって、免疫機構が正常に近付きます。ただし、胸までお湯に浸かると、体表血流を良くしてしまい、効果が半減してしまいます。

<下腹部と背中に使い捨てカイロを>
 半身浴と同様の効果が期待できます。その日の気温に応じて、普通サイズかミニサイズか使い分けてください。なお、低温やけどにご注意を。ちょっとでも熱いなと感じたら、一時外してください。温まりすぎて気分が悪くなるようでしたら、取り外します。
(2016.9.24挿入追記)
※ 貼る位置について、次の方法もあります。
 お腹を温めるツボに貼るカイロのミニサイズを下着の上から貼るといいです。「環跳」というツボで、立ったときにお尻の両脇にできるくぼみです。お腹から離れた場所にありますが、お腹に一番効くツボで、間接的に胃にも効果的です。(挿入追記ここまで) 

 

<体内エネルギーの生産向上>
 軽い運動をすれば、エネルギーが熱となり、血液をぬくめてくれます。言うは易し行い難しの運動ですが、ひざ屈伸をゆっくり30回行えば、これだけで効果が出ます。これを、手が空いたときに1日何回も。はじめは、筋肉が痛くて、20回もできないでしょうが、無理せず、だんだん回数を増やしてください。10回が限度という方は、エネルギー回路がうまく働いていない恐れがありますから、その回路に必須のクエン酸、つまり梅干しを毎日1粒は補給してください。

<冷たい物は絶対に口にしない>
 胃腸を冷やせば、体の芯が冷えるに決まっています。免疫機構が異常に反応し、症状をひどくします。喉が渇いたら熱いお茶を少しだけ飲む、食事は熱い物だけにする、と良いです。気温が低い日は、昼に熱いうどんかソバ、夜は鍋物がおすすめです。

<腹八分で、体を温める食品を>
 満腹にすると、血液が消化器系統へ集中し、免疫系統への血流がおろそかになります。努めて腹八分に、出来たら腹七分に。可能なら、もっと少なくしても良いです。動物は、病気したら、飲食を断ちますから、少しはこれを見習いたいものです。
 そして、食品選びが重要です。体を温める食品を取り、体を冷やす食品は避けたいです。「温冷食品表」は、ネット検索すれば出てきますが、全ての食品がきれいに温冷に区分けされるものでもなく、また、調理法で変わってきますから、下記の基本的なことを重視してください。
・ 肉は「温」ですが、偏食すると腸内環境を悪くし、かえって免疫バランスを大きく崩す元になり、花粉症改善には逆効果になります。
・冬野菜は、皆「温」です。火を通せば、より「温」に。キュウリ、トマト、ナスなどの夏野菜は皆「冷」ですが、火を通せば「冷」はかなり殺せます。でも、冷蔵庫が普及する以前の時代には、冬や春にはこれらは食べませんでした。やはり、旬の物を食べたいですね。
・熱帯産の果物は極端な「冷」。北で採れるリンゴも「冷」。つまり、果物は皆「冷」。朝の果物ジュースは最悪です。どうしても食べたいなら、煮たり蒸したりして火を通せば、「冷」はかなり殺せます。
・「しょうが湯」を飲むと体がぬくまりますが、これは「乾燥しょうが」を用いているからで、「生しょうが」は解熱作用が強く、だめです。火を通しても「冷」はあまり殺せません。
・牛乳、コーヒー、そしてこの時期に集中するチョコレートも「冷」です。なお、日本人の90~95%の人は乳糖不耐性(乳糖消化不能)で、牛乳はトラブルの元になるだけですから、飲まない方がよいです。

<助っ人、滋養強壮生薬「刺五加(しごか)」>
 極寒の地、シベリア産の薬用人参「刺五加」(別名:エゾウコギ)は、体をぬくめる王様です。これを配合した漢方薬が花粉症の強力な助っ人になります。小生の妻も娘もひどい花粉症ですが、これのお陰で症状がうんと改善されますから、皆さんにも、おすすめ!

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アトピーの本質的な原因について考える(その1):高度科学技術文明に関わり

2011年02月15日 | アトピー性皮膚炎

アトピーの本質的な原因について考える(その1):高度科学技術文明に関わり

 アトピー性皮膚炎(単にアトピーと言います)の方が増えてきて久しいです。今後も増え続けると言われています。でも、アトピーは、4、50年前の高度成長期になって、やっと話題になっただけで、その昔には、ほとんどなかったのですが、今や驚くことに、子供の1割程度はアトピーと言われるようにまでなりました。これは、世界的なことで、米国や欧州でも同様に発症してきていますし、韓国や台湾も同様な傾向にあるようです。
 そして、日本では、30年前(1980年)までは、卵白過敏がほとんどで、たいていは幼児にしか発症せず、それも局部的なものが多く、小学校に入学する頃には大半が治ったものです。それが、今日に至っては、患者数は30年前の何倍にも増え、卵白にとどまらず複数たんぱく質過敏が普通になり、全身に発症し、幼児期のみならず、小学生や大人になっても治りにくいという、質の悪いものになってきています。これも、先進国に共通した世界的傾向にあります。
 こうしたことから、アトピーは、何らかの生活習慣に密接に関連していると思われます。
 一方、同様に生活習慣と密接に関連している糖尿病は、日本では40年前の30倍に増えているのですが、こちらは中高年が中心です。そして、先進国に負けず劣らず発展途上国の富裕層にも同時に蔓延するようになりました。中には、昔から飽食を満喫してきた、南海の孤島ナウル共和国のように、先進国に先行して蔓延している国もあります。
(ナウルの詳細については、2010年11月12日の過去記事「世界中に糖尿病が蔓延」をご覧ください。)
 で
も、発展途上国やナウル共和国では、アトピーの発症は、まれなようです。

 さて、アトピーの原因として様々な説が飛び交っています。
 最も有名なのが「環境汚染説」で、排気ガス、ダイオキシンなどの環境ホルモン、ダニ・ハウスダスト、有機溶剤によるシックハウスなどが原因とするものです。でも、約半世紀前の四日市コンビナートの排気ガスでアトピーが発生したか、家庭ごみ焼却炉を普及させた市町村でアトピーが多発したか、等々を検証すると、アトピーとこれらの間にこれといった相関がなく、説得力の弱いものとなります。
 「清潔文化原因説」というものもあります。腸内の寄生虫が一掃され、腸内が清潔になりすぎたというものですが、これが本当なら、回虫やギョウ虫を腸に住まわせてやればアトピーが改善するでしょうが、そんな知見例は聞いたことがなく、これも根拠薄弱です。
 「水道水塩素原因説」とか、シャンプーなどの界面活性剤による「表皮バリア破綻説」というものもありますが、これらはアトピー悪化要因に過ぎませんし、前に挙げた2説も、つまるところ同様でしょう。

 では、アトピーの本質的な原因は何でしょうか。
 日本では、アトピーは、腸内環境を良くすることでかなり改善されることから、戦後に広まった米国式食生活を改め、本来の日本食に切り替えるよう食事指導がなされています。でも、食文化の欧米化がアトピーの原因ではありません。と言いますのは、欧米でも、アトピーは、日本と同様に発症しているのですから。極論すれば、何を食ったって、アトピーになる人はなるのであり、ならない人はならない、ということになります。よって、「アトピー遺伝説」なるものが登場するのですが、これは、逃げであって、さっぱり分かりませんと言っているに過ぎません。

 まず、アトピーと糖尿病の発症の違いに注目してみましょう。
 アトピーは、世代交代が進むにつれて増え、かつ、症状が悪化するのに対して、糖尿病は、なり易い家系があるものの、1代で発症し、親子で程度の差は認められません。
 そして、アトピーは、幼少時に症状がひどく、大人になるにつれて軽減しますが、糖尿病は、子供はまれで、中高年に差し掛かった頃に発症します。
 ともに、生活習慣に起因するものの、発症の仕方に大きな違いがあります。

 ここで、近代史を簡単に振り返ってみましょう。昭和20年頃に世界大戦が終わり、先進国では戦後復興が進められ、昭和30年代に入ると、高度科学技術文明の恩恵を受けて、生活が豊かになり、また、便利になってきました。日本では、3種の神器「テレビ、洗濯機、冷蔵庫」が急激に普及し、自家用車を持つ家庭も少しずつ増えてきました。高度成長の時代になったのです。これは、先進国に共通する世界的な傾向です。
 これによって、重労働をすることがなくなり、また、飽食するようになって、その結果、肥満が増え、糖尿病が蔓延する社会になりました。これは、疑いようがない事実で、高度科学技術文明の恩恵が糖尿病の本質的な原因になっています。消費するエネルギー以上に摂取するエネルギーが多いのですから、血液中に入り込んだ糖を体細胞内に仕舞い込むためには、インスリンを大量に分泌するしかなく、加齢とともに膵臓が疲れ果て、インスリンの出が悪くなって発症するのですからね。

 アトピーも、同じように高度科学技術文明の恩恵が本質的な原因になっていると思われるのですが、発症の仕方が糖尿病とは全く異なりますから、一筋縄では説明できません。よって、アトピーの原因がよく分からず、混乱を招いているのですが、本質的な原因は、高度科学技術文明の恩恵の中の何かに違いないに決まっています。

<以下、アトピーの本質的な原因について考える(その2)へ続く>

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アトピーの本質的な原因について考える(その2):冷蔵庫文化による冷たい物中毒

2011年02月15日 | アトピー性皮膚炎

アトピーの本質的な原因について考える(その2):冷蔵庫文化による冷たい物中毒

 我々は、戦後、高度科学技術文明の恩恵を受けるようになったのですが、便利な機器がどの程度普及するようになったのか、その調査データの中から、特徴的なものを2つ紹介しましょう。(いずれも単身世帯を除いた、世帯当たりの普及率で、グラフから読み取った概数です。内閣府 消費動向調査)
   自動車  1960年  3% 1965年 10% 1970年 22%
   冷蔵庫  1960年 10%  1965年 50% 1970年 90%
 1960年は昭和35年で50年前、1970年は昭和45年で40年前になります。まだまだ自動車は普及しておらず、日常的には徒歩や自転車を皆が利用していましたから、糖尿病の発症はわずかでした。

 ところが、冷蔵庫となると、40年前には、おおむね全世帯に普及しました。
 冷蔵庫が普及する前は、真夏にガンガンに冷えた飲み物を飲もうと思っても、せいぜいカキ氷かアイスキャンデーを1日1回口にするだけでした。
 それが、冷蔵庫となると、良く冷えた麦茶に氷を浮かべて喉を潤すことが気軽にできるようになります。それに止まらず、朝は冷えた牛乳、昼はそうめんに氷を浮かべ、夜は冷めたい果物といったぐあいに、異常に低温な飲食物を常時取るようになりました。それも、真夏に限定されることなく、初夏から初秋の長期にわたって。
 子供は当然にして一日何度もこれを欲しがり、大人も同様に口にし、生きた心地がするわいと至福のひと時を堪能します。そして、孫に、この時代はお祖母さんが、この子は良き時代に生まれたものだと、飴玉代わりに氷の塊をくわえさせてやります。体熱がこもりがちな赤ちゃんは、氷玉を口に含んだ途端、キャッキャッと喜びます。
 まさに、このとき、アトピーなるものが発症し始めたのです。
 アトピーという言葉が日刊紙に初登場したのは、1962年(昭和37年)1月30日の朝日新聞です。このとき、冷蔵庫の普及率は、同上調査で既に27%に達しています。

 さて、冷たい飲物で腸を急激に冷やすとどうなるでしょうか。
 腸が健全な状態であれば、センサーが働いて吸収をストップし、早速に下痢させて危険物を排出させます。こうして、腸は異常低温状態からの脱却を図ります。これは、皆さんも経験されたことがあるでしょう。これに懲りて異常に冷たいものを取らなくなれば良いのですが、慣れというか、鍛えられてというか、下痢をしなくなることがあります。そうなると、異常に冷たいものを常時取るようになってしまいます。
 すると、当然に腸壁の温度が下がり、恐ろしいことが起きます。
 腸壁には、雑菌(腸内細菌を含む)や未消化のたんぱく質などの異物が吸収されないようにバリアが張られていて、これは、免疫細胞(白血球)がその任に当たっているのですが、腸内温度が35度程度に低くなると、その働きがガクンと落ちます。つまり、雑菌や異物をたやすく侵入させてしまうのです。
 働きが落ちた白血球は、雑菌などを飲み込みはするのですが、消化するまでは至らず、その状態で血液に乗って体中に散らばります。そして、白血球は、気まぐれ的にどこかで雑菌などを吐き出します。
 すると、どうなるでしょうか。
 まず、異物ですが、これは、人体にとっては単なるゴミであって、放っておいても支障のないものですから、体の中を漂い、掃除係の白血球が、これを捕まえて少しずつ食べてくれます。いずれは一掃されて、ゴミが溜まりすぎることはありません。
 ところが、放り出された雑菌は、手近な細胞に潜り込んでしまいます。
 ここに寄生が始まり、雑菌は、宿主の細胞内小器官ミトコンドリアが生み出すエネルギー生産(体内エネルギーの95%をミトコンドリアが生産)を阻害するようになります。寄生した雑菌はしぶとく生き残り、容易には殺すことが出来ません。
 これが恒常化すると、異物が体内から消えることはなくなり、そして、寄生した雑菌がはびこって、だんだん低体温になり、ついには免疫反応のバランスが崩れてしまい、とんでもないことが起きます。
 特に、低体温になった赤ちゃんは、腸が未熟なゆえに大量に異物が体内に散らばっており、掃除が追いついていませんから、あるとき、未消化のたんぱく質を一気に大掃除しようとして、一部の白血球が猛チャージを始め、これらを体外に排出しようと、皮膚が弱い箇所に炎症を起こさせてしまうのです。
 これが、アトピーの症状として、発現するのです。

 大人に比べて、赤ちゃんの腸は、あまりにも未熟です。
 ですから、赤ちゃんには母乳しか与えられないのです。少なくとも2歳になるまでは。そして、生魚など雑菌だらけの物は5歳になるまで与えてはならないのです。5歳になって、やっとどれだけか大人並みの腸に成長するだけですから。昔の人は、これらを経験的に知っていて、離乳を急ぎませんでしたし、幼児には火を通したものしか与えませんでした。
 それが、冷蔵庫なるものの登場によって、ひと夏、異常に冷たいものを毎日飲み続けることによって、大人は平気であっても、腸が未熟な赤ちゃんや幼児の中には、早速にアトピーになってしまう者が現れたのです。1960年代、70年代のアトピーは、このようにして発症したと考えらます。

 ところで、ここに説明しました、雑菌の体内寄生がアトピーのみならず、様々な病気の原因になることについては、西原克成先生が、その著「究極の免疫力」(講談社インターナショナル)、「アトピーが治った!」(たちばな出版)などの中で、強く主張され、一部実証されているのですが、医学界の保守性がゆえに、いまだにオーソライズされておらず、誠に残念なことです。医学者に、多少とも生物学の見識があれば、ミトコンドリアや白血球はそもそも宿主に寄生したのが始まりであり、また、ウイルスは細胞内に寄生した後に宿主のDNAに割り込む能力を持っていることは常識ですから、こうした観点に立てば、雑菌の体内寄生は、生物が誕生して以来、今日に至るまで恒常的に続いていることが理解されようというものですが、いかがなものでしょうか。

<以下、アトピーの本質的な原因について考える(その3)へ続く>

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アトピーの本質的な原因について考える(その3):雑菌の体内寄生でエネルギー生産不足に

2011年02月15日 | アトピー性皮膚炎

アトピーの本質的な原因について考える(その3):雑菌の体内寄生でエネルギー生産不足に

 冷蔵庫がおおむね全世帯に普及した1970年には、エアコンは6%しか普及していませんでした。その後、1980年には40%に、1990年には63%に、2000年には86%で、以後横ばいになっていますから、実質上、2000年には必要とする全世帯に普及したことになります。こうして、真夏の暑さをしのぐため、冷たいものを毎日何度も飲み、エアコンが効いた部屋で涼を取る生活を、多くの日本人が満喫するようになったのです。
 エアコンが大きく普及した、この1990年代になって、アトピーが急増し出します。くわえて、症状がひどくなり、卵白過敏に止まらず複数たんぱく質過敏になり、幼児期以降に引きずるという、極めて質の悪いものがだんだんと多くなる傾向を示してきます。
 単純に考えると、冷蔵庫とエアコンの相乗作用で、そうなってしまったということになるのですが、でも、そうではないと考えられます。

 アトピーの真の原因は、雑菌(腸内細菌を含む)の体内細胞への寄生が発端であることを、先に述べました。1960年代後半以降の冷蔵庫文化によって、日本人の多くは老若男女皆、雑菌が寄生することが多くなったと考えられるのです。
 雑菌の寄生なんて聞いたことがないという方が多いでしょうが、病原菌の寄生例は、数多く知られていて、ご存知の方も多いでしょう。通称、日和見感染と呼ばれるもので、真菌類によるカンジタ症、ブドウ球菌によるMRSA、ウイルスのヘルペスが有名です。
 これらの病原菌などは体内に巣食っていて、日頃はおとなしくしているのですが、免疫力が落ちたときに増殖し、それぞれに特有の症状を引き起こすのです。
 よって、免疫力が高まれば、増殖は止まり、減少に転じて自然治癒する性質のものです。これらの日和見菌は、容易には絶滅させることはできず、また、絶滅したとしても、知らぬ間に巣食うようになるようです。
 その日和見菌よりも病原性がうんと小さいのが雑菌、特に腸内細菌で、これらは、体内で増殖することはないようですし、有毒物質を出すわけでもなく、これも先に述べましたように、ただ単に、細胞内小器官のミトコンドリアが生み出すエネルギー生産を少々阻害するだけで、格別に悪さをするものではないがために、免疫機構が特段働くことはなく、雑菌の寄生は恒常化することになってしまうのです。
 人体の免疫機構は、非常に優れた複雑なものになっていて、強い毒性を持っていたり、異常増殖する病原菌に対しては、速やかに撲滅させる力を備えているのですが、病原性が弱かったり、増殖しないものに対しては、このように、おうように振舞うようです。

 さて、雑菌が寄生したところで、大半の人は何ら自覚症状が出ません。ただし、恒常的に冷たい飲物を取っていると、雑菌の寄生が進み、ミトコンドリアが生み出すエネルギー生産阻害が無視できなくなり、だんだん低体温になってきます。いわゆる「冷え症」です。
 そうなると、免疫力が落ちて、腸壁のバリアも十分には働かず、ますます雑菌の侵入が進むという悪循環に陥ります。それでも、大人の場合は、未消化のタンパク質が体内に侵入することは、それほどなく、アトピーを発症するのは、まれです。
 しかし、これが妊娠した女性ともなると、雑菌が血液によって胎児にも運ばれますから、胎児の体細胞に雑菌が巣食うことになってしまいます。生まれながらの低体温症の赤ちゃんの誕生です。
 その赤ちゃんは、一世代前の赤ちゃんに比べて、格段に免疫力と腸が脆弱なものになっていますから、少しでも冷たい物が入れば、雑菌が体内に大量にばら撒かれることになります。ましてや、離乳食を2歳前に始めれば、大変なことになるのは必至です。悪いことに、この時代には、離乳を早くしましょうという、間違った育児法が定着していましたから、未消化のたんぱく質までもが体内に大量にばら撒かれてしまったのです。
 免疫機構が正常に働いていれば、前に述べましたように、未消化のたんぱく質は単なるゴミとして扱われ、掃除係の白血球が少しずつ食べて片付けるのですが、低体温によって免疫反応のバランスが崩れた状態が生み出されると、大量にばら撒かれたそのゴミを一気に大掃除せんとして、一部の白血球が猛チャージをし始め、体外に排出するために、そこら中の皮膚に炎症を引き起こさせるのです。
 一世代前の赤ちゃんに比べて、1990年代以降の赤ちゃんにアトピーが増え、重症化してきたのは、こうしたことによると考えられるのです。また、学童、青年へと成長しても、低体温が恒常化し、いつまでたっても健常な体質を獲得できず、ひどいアトピー症状が長く続くという、深刻な事態を引き起こすことになってしまったと、思われます。

<以下、アトピーの本質的な原因について考える(その4)へ続く>

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アトピーの本質的な原因について考える(その4):口呼吸も大きな原因に

2011年02月15日 | アトピー性皮膚炎

アトピーの本質的な原因について考える(その4):口呼吸も大きな原因に

 ここまで、高度科学技術文明の恩恵による「冷蔵庫文化」によって、恒常的に冷たい物をとる、つまり「冷たい物中毒」がアトピーの本質的な原因であることを論じてきました。
 でも、それだけではないようです。前に紹介した西原克成先生は、「口呼吸」によっても、アトピーは発症すると言っておられます。

 ヒト以外の哺乳動物は皆、口から息を吸うことができないので「鼻呼吸」しかしませんが、ヒトは「口呼吸」ができます。これを日常的に行うようになると、喉の粘膜が乾き、また、温度が下がり、その結果、免疫機能が落ちて、雑菌や異物が体内侵入するようになり、腸壁における「冷たい物中毒」の場合と同様な現象が生ずるというものです。
 加えて、「口呼吸」することによって「鼻呼吸」がおろそかになると、鼻の粘膜が機能しなくなって、鼻腔に雑菌が巣食うようになり、そこで増殖した雑菌が体内侵入するのです。

 欧米人に比べて日本人に「口呼吸」する人が多くなったのすが、これには原因があります。それは、間違った育児法を、昭和41年(1965年)以降、順次取るようになったからです。米国発の「スポック博士育児書」がそれで、厚生省は、これを昭和55年(1980年)に全面採択し、離乳を急がせました。
 これによって、従前は、口をすぼめて乳首を吸うことで「口呼吸」が防げ、「鼻呼吸」を習慣付けることができたのですが、早期離乳食は、口をあんぐり開けて丸飲み込みするしかないですから、自ずと「口呼吸」をすすめることになってしまったのです。

 なお、この早期離乳法は、米国で1970年代に乳児ボツリヌス症の発生により間違っていることが分かり、ボツにされたのですが、それが分かった時期に、なぜか厚生省がこれを採択するという、訳の分からぬ行政が日本に限って行われ、今日に至っても、まだ改められておらず、「口呼吸」を防止することはできません。これをどう評価してよいやら・・・  「開いた口がふさがらん」、とでも言うしかありません。
 「口呼吸」にならない育児法は、従前の日本の育児法ですし、その上を行く欧州の育児法です。欧州では、離乳後もおしゃぶりを常時使わせています。先進諸外国に比べ、日本にアトピーが多いのは、こうしたことも原因していると思われます。

 ここまで、長々とアトピーの本質的な原因について考えてきましたが、その内容のほとんどは、西原克成先生の幾冊かの著書から要約し、一部補足したものです。もう少し詳しく知りたい方は、「アトピーが治った!」(たちばな出版)をお読みになってください。125ページと、コンパクトにまとめられています。

 原因が分かれば、自ずと治療法が分かってきます。正しい生活習慣に戻すしかありません。西原先生は、紹介した著書で、次の5つをあげておられます。
  1 口呼吸をやめて鼻呼吸にする
  2 冷たいものをやめて温かいものを取る
  3 毎日重力に耐えている体に骨休めを
  4 左右両側の歯で均等に噛む
  5 正しい食品をとる

 これらのうち、3と4は奇異に思われるでしょうが、3はミトコンドリアの研究から、4は歯学の立場からのもので、この両分野における権威者ならではのものです。
 なお、1と2については生物発生学の知見からのもので、こうした多方面の長年にわたる研究から、真の原因と正しい治療法を見出されたのです。
 そして、この治療法は、アトピーに限らず、様々なアレルギー症、リウマチ、緑内障、潰瘍性大腸炎、鬱(うつ)病といったものまで有効であると、おっしゃっておられます。
 原因が同じであれば、自ずと治療法も同じになろうというものです。この辺りを詳しく知りたい方は、氏の著「究極の免疫力」(講談社インターナショナル)をお読みになるとよいでしょう。
 これにて、本論を閉じることとします。ご精読に厚く感謝申し上げます。

(2014.11.4追記)
 別立てでホームページを開設しました。アトピー対策についてまとめたページは次のとおりです。併せてご覧ください。
  生涯現役をサポート:三宅薬品のHP 健康情報 アトピーのコーナー

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がんばれ2010/11新型インフルエンザ!弱毒性の今のうちに感染し免疫力をつけておきましょう

2011年02月06日 | 風邪・インフルエンザ・コロナ

がんばれ2010/11新型インフルエンザ!弱毒性の今のうちに感染し免疫力をつけておきましょう

 今、流行しているインフルエンザは、8割以上が新型です。けっこう猛威を振るっているようで、国立感染研究所の発表によれば、1月30日までの推定患者数は314万人。
 これからが最盛期ですから、1000万人に達するかもしれません。
 ところで、昨シーズン(2009/10)は、今シーズンと同じ新型が大流行し、推定患者数は2100万人で、198名の死者が出ました。小学校低学年層が流行の中心で、中高年の患者はまれでした。
 記憶に新しい大流行は2004/5シーズンの推定患者数1770万人、死者1万5100人。B型が中心で、死者は高齢者に集中。これぞインフルエンザの脅威という年でした。

 この違いに注目したいです。
 まず、基本的なことですが、それぞれのシーズンに流行するインフルエンザの型に大きな偏りがあります。A型が流行ればB型は駆逐され、新型が流行れば、A型もB型も抑え込まれるといった具合です。毎年、グローバルなウイルス間闘争があるようでして、流行するウイルスは世界中で共通しています。この2シーズンは新型が連覇!
 昨シーズンに、新型に対して恐怖感丸出しで国を挙げて対策に奔走したのは、新型は真新しいウイルスですから、ヒトに免疫力が全く備わっておらず、かつ、ウイルスは変異しやすいですから新型が強毒性を持つに至ったら、ひとたまりもなく、日本だけでも何十万人もの死者が出るのではないかと心配されたからです。

 案の定、多くの人に新型に対する免疫力が備わっておらず、2100万人もの患者がでました。しかし、新型は、有り難いことに弱毒性のままでしたから、普通の風邪程度の症状しか出ず、ほとんど死者がでない、弱々しいウイルスのままでした。
 そして、この新型は50年前に流行ったインフルエンザと型が似ていたようで、中高年層には免疫が出来ていて、罹患した人は少なかったです。さらに、90年前の型と酷似していたようで、90歳以上の方の罹患は極めてまれでした。
 これらのことは、昨シーズンの流行し始めの段階で既に分かっていたことですが、政府もマスコミも大騒ぎし続けました。大した事ないと分かった後でも、恐怖心を煽り続けるという、あくどさ。これは、今回の件に限らず、「走り出したら止まらない。分かっちゃいるけど止められない。」という体質の政府とマスコミが、性懲りもなく使う常套手段です。

 ボヤキはこれくらいにして、さて、幸運にも昨シーズンに罹患された2100万人の方は、新型に対する免疫力が出来ていますから、今シーズンは変異していないと考えられる新型ウイルスを、どれだけ吸い込んでも発症しません。ご安心ください。なお、昨シーズンに、感染すれど発症しなかった方(家族に患者が出た世帯など)も、同様に免疫力が出来ていることでしょう。
 従って、昨シーズン、新型から「隔離」されていて、新型のウイルスを吸い込まなかった方が、今シーズンになって、目出度く、罹患される可能性が生じてきます。今シーズンは、昨シーズンの流行の中心であった小学校低学年層に患者が少なく、その上の層を中心に流行しているのは、こうしたことによります。

 そして、今シーズンも、新型は弱毒性のままです。普通の風邪とどれだけの違いもありません。今のうちに新型に感染しておくと、新型に対する免疫力が人生を終えるまで残りますから、積極的に新型ウイルスに被爆したいものです。
 こうして、今の新型に対する免疫力を付けておくと、今後、変異したウイルスに対しても、けっこう免疫力を発揮できますから、安心できるというものです。
 昨シーズンも今シーズンも、新型から「隔離」されていると、やがて新型が強毒性に変異して猛威を振るい、近い将来、死者統計の一員にカウントされることになる恐れがありますよ。クワバラ、クワバラ。

 ですから、表題のように、今年は、「がんばれ2010/11新型インフルエンザ! 日本人皆に抗体を作ってあげてください。」と、お願いするのが正解になるのです。
 なお、50歳以上、特に90歳超の方は、来シーズンも「新型がんばれ! 俺たちは免疫があるから、かからんわい!」ということになります。有り難いことに、小生も、その一員。そんなことから、よくよく考えてみると、今のインフルエンザ・ウイルスは、「新型じゃあなくて、旧型じゃあないの?」となります。ここらで呼び方を変えるべきでしょうね。「オッサン・ウイルス」とでも。 

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やっぱりトイレには神様がいらっしゃる!大手洗剤メーカー・ライオンの調査でも数々の御利益が。

2011年02月05日 | 心に安らぎ・トイレ掃除

やっぱりトイレには神様がいらっしゃる!大手洗剤メーカー・ライオンの調査でも数々の御利益が。

 商魂たくましく、大手洗剤メーカー・ライオンが、2011年3月23日に「ルックまめピカ・トイレふき取りクリーナー」を新発売します。ほとんど雑貨を置いていない当店ですが、売れそうなので、仕入れようかと思っています。
 と言いますのは、植村花菜さんの「トイレの神様」が大ヒットし、トイレをキレイにすると、何か良いことがあると、皆さんが思うようになってきたからです。

 小生も、このブログで、1月6日(記事配列のために2月4日付けに変更)に「トイレに神様はいらっしゃる」を、1月20日(同様に2月3日付けに変更)に「不思議、不思議なトイレ掃除(1)(2)」を書き、トイレを掃除すると、多大な御利益が転がり込んでくることを紹介しました。
(なお、その後も記事を追加しました。左サイドバーのカテゴリー「心にやすらぎ・トイレ掃除」をクリックしてご覧ください。)
 これを当店2月号の新聞に載せたり、過去に新聞にしたりしていますから、お客様の関心も高まっていましょう。
 そして、ライオンが追い討ちをかけるようにして、2月3日にトイレ掃除についての素晴らしいアンケート調査の結果を発表してくれました。

 ライオンのホームページの中の「プレスリリース」に、
   徹底検証!トイレをキレイにすると本当に“いいこと”がある!?
   “トイレをキレイにしている人”は「モテ度」や「年収」が高い!
と、題して、トイレ掃除の御利益を幾つも上げています。
 「ほんまかいな?」と、疑いたくなるような凄い結果ばかり出ています。
 例えば、トイレをキレイにしている(ピカピカトイレ層)とトイレをキレイにしていない(残念トイレ層)を比較した場合、個人年収で10%の差ができ、世帯収入では20%、90万円の差が出るとか、モテぐあいが5割高いとか、友人が3倍も多い、とかとか。

 詳細は、ライオンのホームページを覗いていただくとして、小生が一番興味深く感じたのは、「気付いたときにトイレットペーパーなどを使ってトイレをサッとひと拭きすることがありますか?」という質問に対し、「1日1回以上拭く」と答えた人の割合が、両者の間で5倍の開きがあるということです。ピカピカトイレ層は50%の人がそうしているのに対して、残念トイレ層は10%の人がそうしているだけなのです。小生の場合、自慢になりますが、1日数回はそうしています。
 ライオンは、こうしたピカピカトイレ層をターゲットに「ルックまめピカ」を発売したのでしょうね。いくらで発売されるか知りませんが、これを買ってトイレ掃除をマメにすれば、2桁、3桁上の金額になって利益が転がり込んでくるのでは?

 2年ほど前から、ピカピカトイレ層の先頭の方を走るようになった小生にも、いろいろと御利益がありましたし、幸運に恵まれるようにもなりましたから、まず間違いないでしょう。金銭面の御利益については、女房に知れてはマズイですから書けませんが、少なくとも、精神が穏やかになり、また、なぜか心がウキウキ楽しくなってしまうようになったのですから不思議なものです。

 「トイレに神様がいる」なんてウソに決まっているとお思いの貴方、だまされたって何ら実害は生じませんから、小生がしているように、今日から早速トイレットペーパーを使って、マメにトイレ「サッとひと拭き」を始められませんか。そして、3月23日には、新発売「ルックまめピカ」を買ってちょ。たいした利益は出ませんが・・・

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トイレに神様は居らっしゃる。「厠の神」に「せっちん参り」したいものです。

2011年02月04日 | 心に安らぎ・トイレ掃除

トイレに神様は居らっしゃる。「厠の神」に「せっちん参り」したいものです。

 「トイレの神様」が一躍有名になりました。
 昨年のレコード大賞で優秀作品賞・作詞賞を受賞し、また、正月にテレビで2時間ドラマが放映されました。作詞作曲した植村花菜さんが、自分の生い立ちをそのまま綴った歌で、ドラマもそれを元にして脚本が書かれたとのこと。
 小生は、大晦日の紅白歌合戦で初めてこれを聴いて目が潤み、ドラマを見て涙しました。還暦を過ぎて、涙もろくなったこともありますが、少々トイレ掃除を趣味としている小生ですし、子供の頃はおばあちゃん子で、その他の家族(父母と妹たち)とは別棟で寝起きしていましたから、思わず彼女の詩に引き込まれてしまったからです。
 詩の出だしは、次のようです。

  小3の頃から・・・実家の隣だったけど おばあちゃんと暮らしていた
  ・・・トイレ掃除だけ苦手な私に おばあちゃんがこう言った
  トイレには それはそれはキレイな女神様がいるんやで
  だから 毎日キレイにしたら
  女神様みたいに べっぴんさんになれるんやで
  その日から 私はトイレをピカピカにし始めた
  べっぴんさんに絶対なりたくて 毎日磨いてた…

 さて、本当にトイレに女神様はいらっしゃるのか。
 実は、つい最近まで、日本には、そのような神様がいらっしゃったのです。呼び名は様々ですが、「厠(かわや)の神」で、家の中の神様で最も偉い神様とされていました。
 厠はこの世と霊界の出入口と考えられていましたし、肥溜めは農産物を生育させる貴重な肥料を生み出す所ですから、輪廻転生の世界観と結びつき、これにより、「厠の神」は、出産と深く関連付けられたのです。
 よって、妊婦がトイレをまめに掃除するとキレイな子が産まれ、汚くしておくとアバタの子や不具の子が産まれ禍を与えると言われたりしました。
 また、「せっちん参り」という行事があり、赤ちゃんが生まれて7日後(地方により日数に差あり)に、自宅の「厠の神」にお参りするのですが、これを行うと、健やかに成長できるし、女の子であれば美人になると言われたのです。
 ですから、トイレをキレイに掃除していれば、べっぴんさんになれるというものです。おまけに、名声と富も転がり込んでくるのです。

 このように、厠は、今日的感覚では、汚いもの、不要なものを処分する場所と考えてしまうのですが、約50年前までは、神聖なもの、幸せと富を生み出す貴重な場所と考えられていました。
 なお、小生がまだ小さかった頃は、岐阜市加納という街まで4キロの道のりをリヤカーで出かけ、厠の肥溜めから人糞を肥桶に移し込み、いただいてきたものです。それも、うちで採れた野菜を手土産にして。つまり、人糞を買っていたのです。我が岐南町との境に、けっこう大きな橋があり、勾配がきついですから、帰りにリヤカーの先綱を引くため、今は亡き親父に同行したことを今でもしっかり覚えています。もっとも、他人の糞ほど臭いものはありませんから、良い思い出はありませんが。

 現代では、水洗便所が普及し、「厠の神」も下水道に押し流され、たいていは溺死してしまわれたのですが、毎日トイレをキレイに掃除していれば、神様が残っていてくださって、あるいは、どこからともなくやって来られて、今でも、植村花菜さんのように「厠の神」が味方してくれることがあると言えましょう。
 彼女の名前を知らない方でも、誰もが知っている有名なタレントさんで、30年以上もトイレ掃除をまめに続けてみえる方がいらっしゃいます。その方のトイレ掃除のご利益を、次回に紹介することとします。(左サイドバーのカテゴリー「心にやすらぎ・トイレ掃除」をクリックしてご覧ください。その後何本か記事を追加しました。) 

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不思議、不思議なトイレ掃除(その1):何でもうまくいく有名なタレントさん、まめにトイレ掃除30年超

2011年02月03日 | 心に安らぎ・トイレ掃除

不思議、不思議なトイレ掃除(その1):何でもうまくいく有名なタレントさん、まめにトイレ掃除30年超

 植村花菜さんの歌、「トイレの神様」が一躍有名になり、その歌を聞いて、トイレ掃除を始められた方もいらっしゃるのでは。
 ぜひ、お続けくださいね。きっと、いいことがありますよ。
 あるタレントが、何年か前にテレビで、こう言っていました。

 自分は、くだらない番組をやっていても、どういうわけか視聴率が上がる。自分が書いた小説は、なぜか売れていく。描いた絵が美術館に飾られたりもする。映画も、自分の楽しみとして作ったら、グランプリに選ばれもした。
 自分としては、好き勝手にやっているだけで、人よりも才能があるとは思えない。
 でも、何をやっても全部高く評価されてしまう。
 おかしい。
 いくら考えてみても、自分の才能で、それらがやれるわけがない。
 ただ、心当たりは、たった一つだけある。
 それは、若い頃に、師匠に「トイレをキレイに掃除しろ」と言われてから、30年以上ずっとトイレ掃除をやり続けてきたこと。
 ロケに行ったときなどは、公園のトイレがグチャグチャでも、自分が使ったあとは、必ずキレイにする。時には、隣のトイレまでキレイにして出てくることもある。もちろん、掃除道具を持って歩いているわけではないので、トイレットペーパーを使ってとか、ないときは、素手でもやる。
 そういうことを30年以上もずっとやり続けてきた。
 自分には才能があるとは思わないのに、なぜかもてはやされるのは、もしかしてトイレ掃除のせいかもしれない。

 この人の名は、ビートたけし。北野武さんです。
 彼には、ただそこにだけ、思い当たる節があるんだそうです。そして、彼は、今でもトイレ掃除をやり続けておられます。
 今のビートたけしさんの活躍を見れば、これは、すごい話でしょう。
 なぜ、そうなるのかは分かりませんが、トイレ掃除には、すごい力があるようです。

 以上、小林正観氏著「宇宙が味方の見方道」(弘園社)から、抜粋・要約させていただきましたが、小生思うに、やっぱりトイレには神様が住んでいらっしゃるのではないでしょうか。無神論者の小生ですが、自分の経験から、なぜだか分かりませんが、この神様だけはいると思ったほうがよさそうです。

 → 不思議、不思議なトイレ掃除(その2) へ続く。

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